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『塩田千春展』で魂がふるえた絵 2019.10.27

「スパイダーマンの住処(すみか)に行ってみない?」とマーベル好きの小2息子をそそのかし、『塩田千春展~魂がふるえる~』に行ってきました。

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六本木ヒルズ森タワーの広場にある、巨大な蜘蛛のオブジェ

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塩田さんの代表作『不確かな旅』『静けさの中で』

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糸がたくさん絡まったインスタレーション。スパイダーマンの手から出てくる糸のようです。

ドールハウス用のミニチュア家具が赤い糸で結ばれているエリアには、どこかにスパイダーマンが隠れていそう。

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他に、トランクケースが階段のように吊り下げられた『集積―目的地を求めて』

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ゆ~らゆ~らと、影が美しい。


この空間を体感したくて足を運んだのだけれど、私が心射抜かれた作品、魂がふるえたのは、塩田さんが幼少の頃に描いたというこの作品。
『蝶のとまっているひまわり』

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大胆で、みずみずしく、狙ってない美しさ。
水をたっぷり含んだ筆でポッテリと置いた絵の具の感じ…力強い葉っぱの緑、大輪の花と大きな蝶がほのぼのと命溢れる可愛らしい絵。
しばらくこの場から動けなくなってしまいました。

作品横のキャプションには、こんなコメントが。
『そうか。私は文字を書く前に
絵を描いていたのか。
当たり前のことなのに忘れていた。』

文字を書く前に無心で描いた絵。

大人になると
はみ出しちゃいけない…
バランスがおかしい…
似てない… 
恥ずかしい…
下手だ…

なんて固定観念が顔を出し、思い通りの絵を描きたいと思えば思うほど描けなくなったりするけど、子供にはそういった固定観念がないんだなぁ。
この作品とコメントを見て、あらためてそんなことを思いました。

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帰り際、駅に向かう道で「あの巨大な蜘蛛のオブジェ、名前はママンっていうらしいよ~」なんて話していると、息子が一言「スパイダーマン、いなかったね」とぽつり。
ご、ごめん、ずっと探してたんだね。いつか本物のスパイダーマンに会いに行こう!


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