【鹿児島県:喜界島】島の人々の優しさと美しい自然と平和への願い!
奄美大島で一泊した後、朝一番の便で喜界島に渡りました。島を中心に旅動画をいろいろ見てきていたので、この島の人々の優しさは既に学習済みのつもりでいましたが、実際に上陸してみたらそれを遙かに超えてきました。
島人(しまんちゅ)との触れ合いや美しい自然、悲しい歴史に思いを馳せて伝えたいことや語りたいことが多くなり過ぎてしまいました。もっとたくさんの写真を掲載したかったのですが、ぜひ皆さんにも奄美の歴史と島人の優しさに触れていただきたいなぁ。
奄美空港:奄美大島で一泊した後、念願の喜界島へ!
相変わらず太陽の神に見放される旅行が続いていましたが、奄美大島を出発する日は太陽が顔を出してくれました。喜界島は珊瑚隆起の速度が世界で注目されるほど(まぁ数百年単位ですが…)で、歴史的にも関心のあった島なのでもう楽しみしかないです。
沖縄の与那国へ2度、奄美群島のアイランドホッピングでプロペラ機に乗ることがとても多くなり、RAC(琉球エアコミューター)とJAC(日本英コミューター)には楽しい旅を演出いただきました。写真はJACが運航するATR42-600(48人乗り)でとても可愛い顔つきです。リアのギアが脇腹から出ているのも面白いですね。
喜界空港:コンビニかと見間違えるほど小さくて長閑な空港!
離島の空港では飛行機を降りたら歩いてターミナルに向かいますが、喜界空港のターミナルはやばいですね。これまで国内外70以上の空港を利用してきましたが、こんなに小さくて長閑な空港は初めてです。ちゃんと売店も軽食が取れる食堂もありました。レンタルバイクはこちらの空港売店で受け付けていて、予め電話で予約を入れていました。売店で手続きを済ませ、鍵を受け取りバイクが置いてある場所まで歩いて行き、乗り出し時のメーターの写真を撮って観光スタートです。
TEA ROOM シリアス:店主の奥様との会話が優しい昭和レトロな喫茶店!
空港で原付を借りて真っ先にきたのがTEA ROOM シリアス。到着日の朝ごはんはこちらと決めていました。店内は古いオーディオ機器などもあり、昭和レトロが馴染む世代には心休まる空間で、店主の奥さんとの会話も楽しく本当に居心地がよかったです。
ミックスサンドとシナモントーストを頼んでシェアしました。店主だったご主人が数年前にお亡くなりになったそうですが、今でも大切にお店を守られているそうです。ご主人の趣味が散りばめられた落ち着いた店内に目をやると奥様が嬉しそうにご主人との想い出をお話ししてくれます。初めて来たのになぜか心休まる素敵な空間でした。
スギラビーチ:空港の滑走路脇とは思えない美しいビーチは岩礁に守られた天然の入り江!
ちょっと雲が多くなってきたしまいましたが、空港臨海公園にあるスギラビーチは岩礁に守られているのでいつも波は穏やかです。SUPなどのマリンスポーツも盛んなようで、シュノーケリングの練習などにはもってこいです。
海がきれい過ぎたのでホテルで水着に着替えてきました。土曜の日中ということもあり、公園では地元のイベントなども行われていましたが、ビーチはSUPを楽しむ観光客が数名でした。
スギラビーチに隣接する喜界空港の滑走路は、フェンス越しでも全貌を見渡すことができます。航空ファンにはたまらない映像が撮れそうですね。私もたくさん動画を撮りました(汗
下は滑走路の東側で折り返す ATR42-600 です。
ガジュマル巨木:真下まで進むとその巨大さを実感できますよ!
空港方面から手久津久集落へ向かい、島の周回道路から看板を頼りに路地を入るとガジュマル巨木がありました。車を停めるスペースもあるのでレンタカーでも大丈夫です。
高さは17.7m、幹周りは16m、枝張りの直径は42mとホント巨大ですね。離れて見ても大きく感じますが、茂みを進んで巨木の前へ進むとその大きさを実感できます。何人で手を繋いだら樹を囲めるんだろう?
七島鼻:ポイント211、喜界島の最高地点は旧日本軍の通信拠点だった
喜界島の最高地点は標高211.96メートル、島は年間2mmほど隆起し続けていいるそうなので、あと数十年で212に到達できるかな?ここは戦時中敵軍をいち早く発見する重要な役割の通信施設が残っています。現在はパラグライダーの離陸地点にもなっているようです。
この付近に百之台公園という絶景ポイントもありますが、最高地点からも眺めも絶景でした。安全策はありますが低いのであまり前のめりにならないようご注意ください。太平洋の大海原、奄美大島を臨むことができます。
茂みが覆い隠すように通信施設の跡とみられる壕がありました。戦争を経験していない世代ですが、喜界島に来てしっかちと想いを寄せることがとても大切なのだと感じました。
雁股の泉
七島鼻から周回道路に戻り北上すると雁股の泉というところに着きました。1156年の保元の乱(朝廷の皇位継承に関する内戦)により伊豆に流された
源為朝(頼朝の叔父で弓の達人)は後鳥羽上皇について活躍、琉球に渡ろうとした際に喜界島に流れ着き雁股の泉伝説が。伊豆諸島にも類似した伝説があるらしいので確かめてみたくなりました。
船上から放った矢がここに刺さったという時点で「ほんとかぁ?」と疑問符だらけになりますが、多かれ少なかれ伝説とはそんな感じですよね(苦笑
地面に刺さった矢を抜き取った場所から清水が湧き出たとか。奄美群島でしか製造が許されていない黒糖焼酎の中でも熟成古酒とされているのも「雁股の泉」です。
ムチャカナ公園:島の伝承で民謡にも唄われるウラトミ・ムチャカナの悲劇
奄美民謡「ムチャ加那節」で唄われるウラトミとムチャカナ親子の悲しい物語があって、この公園がある高台から見渡すことができる小野津集落がその舞台となってしまったらしい。
加計呂麻島の美女ウラトミが現地妻を拒んだことから年貢に苦しむ村人から島を追放され、流れ着いた喜界島で一人娘(ムチャカナ)をもうけた。ムチャカナもウラトミ同様の美貌で、それを妬んだ島の娘たちに災害されてしまうという悲しい伝説がむちゃ加那節になっている。
ハワイビーチ:名づけ親となったハワイ帰りのおじいの影響力がすごいなぁ(苦笑
ムチャカナ公園からさらに北上、島最北端トンビ崎手前にハワイビーチがあります。駐車スペースは道路に数台分あります。
しかしダイレクトな名前ですね、綺麗なビーチなんだろうなぁという感じが伝わってきます(笑
ビーチという名前ですが砂浜は狭く、岩礁に囲まれた入り江のような感じでした。もともとは「アンニャドゥマリ」という名の浜でしたが、ハワイ帰りのお爺が「ハワイのように美しい海だ!」と言ったことからハワイビーチと呼ばれるようになったらしい。波も穏やかでシュノーケルには最適の場所です。
シュガーロード:沖縄の小浜島にもあるけど、ここは圧巻のストレート!
シュガーロードの名前は道路の脇にサトウキビ畑が広がる一本道からきているのですが、小浜島はだいぶサトウキビが少なくなってしまいましたね。こちら喜界島はサトウキビ畑が広がり、その長さも2.85kmと圧巻のストレートでした!
喜界第一ホテル:空港からも歩けるシーサイドホテル、水曜どうでしょうのロケも…
喜界島の観光拠点としてとてもいい場所にあります。部屋一つ一つの広さも設備も十分で価格もリーズナブルです。空港臨海公園も近く何度も足を運んだので最高でした。朝ご飯は鶏飯か洋食から選ぶことができます。
ちょっと荷物が散らかっているのでベッド方向の写真だけですが(汗、ツインルームにシングルベッドが 3台、エアコンは 2台ありました。
ここで早速島人の優しさに触れることに。道路の側溝にバイクの鍵を落としてしまったのですが、困った様子で覗き込んでいると、駆け寄って声をかけてくださり針金を持ってきて巧に鍵を引き上げてくれました。もう感謝、感謝で何度も頭を下げました(喜
朝日酒造:相席食堂でEXILEのATSUSHIさんも舌鼓、黒糖焼酎は旨すぎて今でも飲んでます!
大正5年からという歴史ある黒糖焼酎の蔵元。黒糖焼酎は奄美諸島の島々だけでしか作ることが許させていない蒸留酒。ほのかな黒糖のやさしい風味が癖になってしまい、今でも地元で購入できる「喜界島」で晩酌を楽しんでいます。
ヨシカワおみやげセンター:コインランドリー併設でちょくちょく利用したスーパー
たぶん島内で一番の品ぞろえを誇るスーパーかと思います。第一ホテルからも近く、コインランドリーも併設しているので水着を選択したり、部屋呑みの酒や摘みを調達したりとちょくちょく利用させていただきました。名前のとおりお土産も充実しています。
天晴:あっぱれと読みます!初めての夜光貝のお刺身は最高にうまい!
晩御飯はこちら「天晴」(あっぱれ)さんで。事前にいろいろ調べてきて、夜光貝のお刺身が食べてみたくて迷わずこちらに。もちろん事前に予約してから伺いましたよ!で、ここでも(正しくは2軒へ移動後に)島人のすごい優しさに触れることに。
はい、こちらが夜光貝つきの刺身盛り合わせ。凄い存在感ですよね。ホタテより歯ごたえと味に深みがあるように思いました。カウンターに案内いただき、隣にいた喜界島で地下ダムの研究に取り組む女子大生と意気投合。美味しいお酒や料理と一緒にとても楽しい時間を過ごしました!
ファンキーステーションSABANI:ライブステージもあって、島民の
民謡やエイサーなどの島音楽を体験できるステージ、ローカルアーティストのライブが楽しめるバーです。
で、先ほどの天晴から携帯に電話が(予約時に電話番号はお伝えしていた)あり、ヨシカワのコインランドリーでの洗濯物をいれた手提げを天晴さんに忘れたことに気づかされました。なんとSABANIまで届けてくれて、また島人の優しさに感動を新たに。喜界島最高すぎるやん!
こちらで島の方のライブを聴きながら島仕込みのコーラシロップ TOBATOBAコーダを使ったハイボールをいただきました。また毎度島旅で購入している島Tシャツ、喜界島ではこちらのTシャツを購入したのですが、ステッカーもオマケしてくれました(嬉
空港臨海公園:滑走路に隣接する、航空ファンにはたまらない公園だ!
空港に隣接するスギラビーチの他、ショートコースのゴルフ場など擁する島民いこいの場所になっています。滑走路とは金網フェンスのみなので、校風ファンには迫力ある離着陸のようすを間近で見ることができます。ほぼ ATR42-600(プロペラ機)ですが、個人的には大好きな機材ですので大満足でした。
海軍航空基地戦没者慰霊之碑:悲しい歴史に絶対に忘れぬよう、特攻花に不戦の誓いを…
太平洋戦争末期、喜界島は沖縄戦の前線であり特攻隊の経由地にもなったことから数多くの戦跡が残されています。特攻隊の拠点は敵国にとって大きな脅威であったことから激しい空爆に襲われました。喜界島に来ていろいろと調べるようになり、戦争を経験していない我々だからこそ決して忘れてはいけないことだと痛感しました。臨海公園内にある戦没者慰霊之碑の周りにも特攻花(テンニンギク)が春から夏にかけて咲いています。
掩体壕:戦闘機を敵の攻撃から守る整備場、特攻隊員最後の酒盛りも
喜界島空港周辺は沖縄の敵艦隊へと向かう特攻機が整備・給油を行うための中継飛行場となっていたことから、戦闘機を爆撃から守るため掩体壕がいたるところに設置されたようです。喜界島でコンクリート製の掩体壕は中里にあるここ一か所のみで、特攻隊員が最後の盃を交わしたこともあったそうです。
ウリ浜:地元の方に教えていただいた穴場スポットは、漁港とは思えない海だった!
島の西部荒木地区にある荒木漁港は、昨晩呑みにいったSABANIで仲良くなった島の女性に教えていただいた穴場スポットです。観光客が少ないので是非にとのことで来てみたら、写真では伝わりにくいですが、まぁ漁港とは思えない海の碧さでした。
港に隣接する漁村公園からは美しい珊瑚が。防波堤に守られ、満潮でも潮位は高くならないらしく、ちょっとリゾート感のある磯遊びも楽しめる本当の穴場観光スポットでした(笑
KIKAI BASE:旧荒木小学校をコワーキングスペースに、ビジネス拠点施設「KIKAI BASE」
喉が渇いてきたので荒木漁港近くをGoogle Mapで検索したら、すぐ近くにカフェを発見…ん?KIKAI BASE とあったのですが、来てみたら小学校?
旧荒木小学校の校舎の一部を改修し、ビジネス拠点施設「KIKAI BASE」が2023年8月にオープンしていました。
KIKAI BASE にカフェがあり、日替わりご飯などもあり島の方々が利用していました。教室を上手く利用しているなぁ関心しながら、ドリンクバーで喉を潤しました。
ゆいカフェ:お土産を選びながらランチを食べよう!
そろそろ帰路につくのですが、最後にお土産を買いながらパスタランチを食べに、地下ダム近くのゆいカフェに。こちらは天晴で仲良くなった地下ダム研究の大学院生に教えていただいたお店です。お土産品が充実しており、パスタランチが美味しかったです。
空港売店:レンタルバイクの鍵を返却して帰路につきます
バイクを返却場所に戻して、鍵は空港売店に返却しました。こちらが空港内唯一の売店です。小さな空港ですがとても長閑な感じが島旅の魅力でもあります。島の人々の本当に大きな愛に癒された大満足の島でした。うん、ここなら移住したいと心から思えました。
帰りも機材まで歩きます。に骨あコミュータのATR42-600で奄美-鹿児島と乗りついて羽田に帰ります。奄美から鹿児島へは初めてATR72-600に乗ることが出来て、最後の最後まで島旅を楽しめました!
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