【東京都:八丈島】羽田から1時間弱で東京の火山島へ
伊豆諸島をはじめ、東京にもたくさんの離島があることはご存じかと思いますが、その多くは竹芝桟橋からのフェリーやジェットホイルを利用して島へ渡ります。そんな中で飛行機で渡ることが出来る島は調布飛行場から新中央航空が飛んでいるのは大島・新島・神津島・三宅島になりますが、羽田から飛べる唯一の島が八丈島です。
昭和世代では時代劇で「終生遠島」の裁きを受ける奉行所のシーンがありましたが、この遠島先の一つが八丈島です(苦笑
三宅島・大島同様に火山島で最後の噴火から400年以上も経過していますが、現在も常時監視・観測の対象になっています。
羽田空港:伊豆諸島で唯一羽田から飛行機で行ける島
2024年1月現在で朝・昼・夕の一日3便を全日空が飛んでいます。
所要時間は1時間弱なので朝7時30分出発の便にのれば8時30分頃には八丈島に到着できるので頑張れば日帰りも可能かもしれません。
八丈島空港は東山(三原山)と西山(八丈富士)の間にあって、多少の風でも乱気流が起きやすいため欠航となることも少なくないようです。この日も雲の切れ間から日差しはありましたが、着陸態勢に入ると機体が上下左右に大きく振られヒヤヒヤしました。
八丈島空港:空港内レストランでは島寿司も味わえる
空港内には飲食店が1軒、お土産などの売店が2~3軒ほどありました。島内で食事にありつくことができなかったら、ここに来るのも選択肢のひとつになりました。レンタカー屋さんは空港周辺に数軒あります。車はどこも古めのようですがちゃんと走りました(苦笑
南原千畳岩海岸:玄武岩の溶岩流でできた広大な溶岩台地
まず最初にやって来たのは空港からもほど近い南原千畳岩海岸。駐車場も10台以上は停められそうでした。こちらがお借りしたレンタカーですが、口コミ通りといった印象でした(汗
そういえば伊豆七島は品川ナンバーなんですね。
特に何があるといった場所ではないのですが、海の透明度の良さと荒々しい玄武岩のゴツゴツした岩が一面に広がる景色、その岩の隙間から芽吹いている草花の力強さを感じることができます。
この日も綺麗に見えていたのですが、晴れた日には八丈小島がとても綺麗に見える場所でもあります。風が強いのは島中央の沿岸部ならではでしょうか。
八丈富士ふれあい牧場:空港を見下ろす広大な牧場
八丈空港を見下ろす展望台がある広大な牧場で、黒毛和牛やジャージー牛が放牧されています。ゴールデンウィークや夏季にはこちらで搾乳されたミルクを使ったプリンやアイスクリームをいただくことができるそうです。
ふれあい牧場の展望台から見下ろした八丈空港。天気が良ければもう少し綺麗に見えたかもしれないですが、十分爽快感が味わえました。八丈富士の中腹ですが、ここまでは軽自動車でも楽勝でした(苦笑
八丈富士:50代運動不足気味の初老でも頑張れば2時間弱で
特にトレッキングの準備をしてきたわけではありませんが、7合目の道路沿いにある登山口に車を停めて、デニム・スニーカーで1,280段の階段を昇って山頂を目指します。
こちらが八丈富士登山口です。扉を開けて中には入りますが、入ったら必ずしっかりと扉を閉めるよう注意書きがあります。山頂付近はすっぽりと雲の傘に覆われていて時折小雨が降りましたが足元に注意しながら頑張ります。
陽射しがあるとホッとしますね。日頃運動不足気味の50代にはなかなかしんどいですがしっかりと整備された階段なので頑張れます。登る時期にもよりますが水分は何か持って登り始めたほうがいいですね。
折り返し点の看板。ここまで結構登ったような気がしていたので、「あと半分!」と「まだ半分?」が複雑に入り混じった感じ(苦笑
ひたすら階段を昇っていきます。
登山道の途中からもこんな壮大な景色が見えます。
眼下に見えるのは島中央の東部にある底土港付近でしょうか。こちらから絶海の孤島「青ヶ島」への船が出ています。
無事に1,280段を昇りきり、おはち巡りの路の石塔まで来ました。
ここから八丈富士山頂まではお鉢を廻って15分、お鉢を一周するには50分ほどかかります。ただこのお鉢巡りがかなりスリリング。火口に吸い込まれそうなヒヤヒヤ感を楽しめます。
八丈富士火口のお鉢を15分ほど歩いて山頂に到達しました。おじさんでもなんとか登り切りました(汗 羽田空港で購入したお弁当をここで戴きました。下りは膝が笑わないよう慎重に降りましたが年齢は膝に来るもんですね(苦笑
八丈植物公園:ビジターセンターにはお目当てのアレが!
八丈富士登頂の疲れも残っていますが、あとは車旅なので元気百倍(笑
続いてやって来たのは空港の南側にある八丈植物公園。こちらへ来た目的には八丈島で見たいものが2つあります。
せっかくですのでちょっと珍しいと思った植物を1つ2つ。こちらはミッキーマウスノキで春から夏にかけて黄色い花をつけます。果実は熟すと黒くなって、果実のつき方によってミッキーマウスの顔に見え…ました(汗
こちらはジャボチカバといって、木の幹に実がなる珍しい木です。別の場所でこちらの実をいただきましたが、確かにブドウのような甘さの果実でした。あまりにも見た目が面白かったので調べてみたのですが、結構寒さにも強そうなので、内地でも栽培できそうですね。
最初のお目当ては八丈ビジターセンター内にあります。「おじゃりやれ」は八丈の言葉で「いらっしゃい」ですね。
ビジターセンターではこの「光るキノコ」を暗室の中で年間を通じて見ることができます。自然のものはなかなか巡り合えないそうで、時期的にも6~9月が適しているようです。
暗室のカーテンを閉めるとこんな感じで優しく光ります。まだこの光るメカニズムには謎が多いらしく、現在でも研究がすすめられているそうです。
八丈島に来たらぜひご覧になってください。
ビジターセンターで見たかったもう一つがこちらキョンです。我々の世代は山上たつひこさんの漫画「がきデカ」の「八丈島のキョン!」というギャグでキョンという動物の存在を知った人も少なくないのではないかしら?
八丈島で見られると知ってどうしても会ってみたくなりました。
ASANUMA:島の野菜から魚介類、お弁当までなんでも揃う
八丈島で生活に必要なものはほぼここで揃ってしまうくらい品揃えが豊富なスーパーあさぬま。島の特産品やお土産などもこちらで購入することができます。ここで島寿司を買って海を眺めに行くのもいいですね。キャッシュレス決済はほとんどのものが利用できます。
リードパークリゾート八丈島:紺碧の海を見下ろす高台に建つホテル
今回お世話になったお宿はこちらリードパークリゾート八丈島。八丈富士周回道路の島東部の高台にあるホテル。八丈島乳業も運営しているらしく朝食でいただけるミルクやフレンチトーストが人気なんだそうです。
ホテルの部屋はオーシャンビューでした。島の東側でしたのでこちらは夕陽ではなく朝陽です(笑 歳を重ねるとだんだん早起きになっちゃうんだよねぇ(汗
長友ロード:FC東京時代のオフの自主トレ地
二日目の観光はホテルからも近いこちらから。長友がFC東京に入団した2008年からオフに八丈島で自主トレを積んでおり、この急な坂道をダッシュして心肺能力を鍛えていたとか。2014年ワールドカップに合わせて命名されたそうです。
八丈島灯台:駐車スペースが軽1台分くらいしかないので要注意
島南東部の末吉地区にある八丈島灯台。ホエールウォッチングの場所としtも知られているらしいです。またこの付近にはみはらしの湯という温泉施設もあります。今回は時間の都合で訪れることはできませんでしたが、可愛らしいデザインの温泉タオルも購入できます。
八丈島地熱発電所:残念ながら2019年3月に廃止となりました
1999年に離島初、東京電力としても初めての地熱発電所が運転を開始し、長らく八丈島の電力供給に貢献してきたのですが、2019年3月をもって廃止となりました。我々が訪れた時はまだ見学コースもあって、八丈島を模った立体メダルの型押し体験もさせてくれました。まだ実現していませんがオリックスが再建に乗り出す可能性も…
えこあぐりまーと:島南部の物産販売店、ジャボチカバも食べられる
島南部の中之郷地区にある物産販売店えこあぐりまーとに立ち寄りました。こちらで八丈植物公園で見た木の幹に直接実がなるジャボチカバが食べられます。味は…見た目どおりにブドウのような感じでした(苦笑
裏見ヶ滝温泉:秘湯感溢れる温泉です
続いてやって来たのは同じ中之郷地区にある裏見ヶ滝温泉。男女混浴なので水着着用の露店風呂ですが洗い場にはシャワーヘッドもあったりします(笑
この日は我々二人で貸し切りでした。
山間にある秘湯感溢れるお風呂でした。湯温は少しぬるめです。
ちゃんと脱衣室も隣接されているので、水着とタオルさえもっていけば大丈夫です。天然素材以外のシャンプーやボディーソープは避けた方が良さそうですね。
裏見ヶ滝:温泉に入ったら滝も見て行こうよ!
裏見ヶ滝温泉に入ったらすぐ裏手の山中にある裏見ヶ滝も見ておきましょう。こちらは三原川と水田用水路が交差する場所にできた滝だそうで、その用水路沿いの路が滝の裏側を通っていることで滝の裏を見ることができます。
水量も少なかったので写真だと少々判りづらいですね。
マイナスイオンをしっかりと感じてください!
ではそろそろ帰路につきます。
大里の玉石垣:島内でも最も保存状態の良い玉石垣
荒波に削られた丸い石だけを積み上げた玉石垣は島内で見られますが、こちら大里地区の玉石垣がもっとも保存状態が良いのだそうです。景観もとても美しいですが、歴史上でも貴重な資料になっています。
八丈島空港:羽田へ帰ります!
帰りは青空が広がっていました。
夏場だと羽田行き最終便でもまだ明るいかもしれませんね。14時前の便で羽田へ帰りました。ご覧いただきありがとうございました!
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