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「ヘンな論文」読めました

変な論文を読んだわけではありません。本のタイトルが「ヘンな論文」なのです。

この本は、芸人でもあり大学講師でもあり「珍論文コレクター」でもあるサンキュータツオさんが書いたもので、「なんだこの論文!?」という研究及び論文の概要と感想がまとめられています。この本に掲載されている研究は全部で13本!この世にはこんなにくだらなくて変な研究があるのか…。

YouTubeチャンネル「QuizKnockと学ぼう」にて、伊沢さんがオススメの本として紹介していたことから、この本を手に取りました。伊沢さんセレクトということもあり、すぐに読みたい気持ちが湧き出てきました。

共学JKと女子高JK

ちょっと気になるけど生涯かけて研究しようとは思わないようなテーマの論文がこの世には沢山あるようです。

中でも私のお気に入り研究は、共学に通う女子高生と女子高に通う女子高生のオシャレ具合を比較したものです。

私はかつて、女子高に通うJKでした。他人の目を気にすることなく、勉強し、すくすくと成長しました。
大学生となった今、電車に乗るとキラキラした現役JKをよく目にします。そこで私はあることに気付きました。どのJKも皆、オシャレなのです。おくれ毛にウェーブがかかっており、前髪はこれでもかというほど固められています。偏差値どうこうは関係なく、優秀な高校のJKも部活頑張る系高校のJKもみーんなオシャレです。そんなオシャレJKの共通点とは、共学であることです。
では、なぜ共学だとオシャレJKになれるのか…?

このことをバカ真面目に研究した方がいるのです。女子高JKの味方のような研究者ですね。
この研究におけるタツオさんの紹介を読み、「私も共学だったらもっとキラキラ青春しゅわしゅわクラブだったのかな(?)」という謎感想を持ちました。タツオさんは、男子高出身らしく、青春時代の女子に対する憧れも含めて紹介されているので、なんとなく共感できてしまうところも、私のお気に入り研究になった要因の一つです。

そういえば高校時代、「ウチも共学だったらもっと青春できたのかな~」という声が聞こえる一方で「女子高最高!!」という声も聞こえたことを思い出しました。
現在、少子化問題や男女共同参画社会の側面もあり、男子校と女子高が次々と合併しています。女子高でしか味わえない独特の雰囲気や文化が絶滅しつつある中、女子高出身者として悲しくもありますが、今後多くのJKがオシャレになれるなら、まあそれでもいいかとも思える研究でもありました。

ちなみに私は「女子高最高!!」側の人間です。

タツオさんのノリ

研究や論文と聞くと、どこか堅苦しく、読みたいと思えないところがありますよね。

タツオさんは芸人ということもあり、この本を通して、研究にツッコミを入れています。その甲斐あって、読者は研究や論文に笑いを見出すことができるのです。
研究テーマそのものや、実験操作、研究のまとめ等、ツッコミどころ満載の論文に対するタツオさんの正直でノリの良いツッコミが、読者の研究や論文に対するハードルを下げてくれます。優しいね。

文章も、まるでタツオさんの話を聞いているような文体で書かれているのでとても読みやすいです。読書が苦手な人にオススメしたいです。

おわりに

大学4年ともなれば、研究論文を読む機会が度々あります。
正直、長いし、字小さいし、文章難しいし、結局何を言いたいのか分からないこともあるし、研究論文に対して興味をそそられることなんて少ないです。あくまでも私は。

しかし、この本を読んで少しだけ「研究論文も悪くないかも」と思うことができました。この世界には、何の役に立つの?という研究をする人が大勢いるのですから。

私は卒論以外にどんなこと研究しようかな。「運動しなきゃと思ってるくせに結局やらないのなぁぜなぁぜ?」とかどうですか。以前友達が言っていた「茶色い食べ物がおいしいのなぁぜなぁぜ?」の方が面白いな。


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