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重なり合った偶然の末に天職と出会う22
ギフト解体セールって?
百貨店の売り場には開店前からお客様が並んでいます。開店と同時にお客様が駆け込んできます。目指す売り場は「ギフト解体セール」目玉商品が一杯!ほとんどの商品が半額!を目指して。
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ギフトシーズンが終わると百貨店の売り場ではギフト解体セールが始まります。
何がそんなに安くてどういうからくりなのでしょうか?
ギフト解体セールのからくり
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☆ギフト商品が余ったら
ギフトシーズンには先にもお話した通り全国でものすごい数の商品が売れてゆくわけですが、
シーズンが終わると基本的な需要は無くなります。
1つ残らず作ったものがすべて売れてくれればそれに越したことはないのですが、品切れはお客様にご迷惑が掛かる為、百貨店も、問屋さんも、メーカーさんも必ず在庫を持ちます。
それではシーズンが終わったら最終的な在庫はどうなるのでしょうか?
①そのまま売る⇒
お中元お歳暮シーズン以外でもご進物用のギフトセットの需要はあります。お祝い事、そのお返し(内祝い)、お悔やみ事(お供え、粗供養)、その他パーソナルなお祝い(お誕生日、米寿や喜寿のお祝い等々)その他ちょっとした手土産であったり様々なシーンで需要はありますので継続して販売されるものもあります。
ですが需要はシーズンと比べるとごくわずか、在庫も少しでいいし、種類は多く必要ありません。従って売れ筋の基本的な通年商品だけを残して、その他のギフトセットは廃版となります。
②一旦引き取ってバラ販売する⇒セットものでは売れなくなってしまうので、一旦メーカーさんが引き取って、バラして、単品として販売すると言った事です。メリットしては商品ロスなく再度販売の機会を得られることです。
ただ、デメリットの方が多く、経費もかかる
・一旦引き取る(返品する)輸送コスト、人件費が掛かる。
・バラす作業が必要になる。人件費などのコストが非常に掛かる。
・一つ一つ検品し再度単品商品として出荷用の箱に詰めなおさなければならない。
・お中元期間の夏場は売れても、冬には売れない商品がある。そうめんとか飲料関係
等々
③廃棄処分にする。⇒とても悲しく食品ロスの観点からも出来るだけ避けたい方法です。
引き上げるコスト人件費もかかって処分するコストもかかり良い事が全くない方保ですが、賞味期限(消費期限)の短いもので継続販売できないもの、返品後検品し商品不備があって再販売できないもの(破損:缶へこみ、パッケージ破損等)はやむを得ない場合もあります。
④引き取らずに百貨店側に売ってもらう。⇒ギフトシーズンが去った為そのままでは売れません。しかし返品にすると色々なコストが掛かってしまう。⇒そこで!そのまま販売する。という知恵が生まれたのです。⇒「ギフト解体セール」
☆ギフト解体セールの販売価格は半額が基本
このようなギフト解体セールでの販売価格は一般的に多くの商品は半額が基本(相場的な)です。
もちろん商品、メーカー、カテゴリー等によって様々な違いや状況がありますのですべてではありません。30%OFFとか中には70%OFF!なんてものもあったりします。
問屋さんメーカーさんが返品商品を一旦引き取って、バラして検品して又出荷すると言う多大な手間と人件費配送費などのコストを考えると半額で売ってもらった方がロスが少ないという判断なのです。(酒類、ビールなどは対象になりません)
百貨店にとっても半額で販売してもメリットが出るような納価で仕入れなおすことになります。
☆ギフト解体セールのメリット メーカー:百貨店:お客様 三方良し
メーカー側の立場から⇒
返品するものを動かさないで(コストを掛けないで)でもロスにならない。
お客様に自家需要用として購入して頂くことで商品をお試しいただける。
百貨店側の立場から⇒
自家需要用にお客様に安価でご提供できる。
ギフトシーズン終了後の閑散期の呼び物として売上UP↑ が見込める。
お客様側の立場から⇒
自家需要用に非常に安価で購入できる。
普段売っていないギフトにしか入っていない商品を購入できる。
今後の購買の参考になる。
このようにメーカー:百貨店:お客様の〝三方良し”の企画となるのです。
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もみくちゃになる
と言う訳でギフト解体セールが始まると開店からお客様が怒涛の様にお越しになります。
私たち新入社員は売り場で接客、商品補充、ものによってはギフトセットをバラしてワゴンに入れる作業等々もみくちゃになりながらセール期間が過ぎてゆきます。
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まとめ
お中元やお歳暮用のギフトセットはものすごく多くの種類があります。シーズン中のギフトセンターを訪れた事がある方はその種類の多さに目を奪われることと思います。
これらの商品はシーズンが終われば殆ど廃版になってしまいます。終了時点の在庫を処分するのはもったいないし、返品してもコストが掛かる為、工夫して生まれた企画です。
すべての商品やメーカーさんが解体セールになるわけではありません。
また、解体セール用にわざわざ商品を作ったり、在庫を用意したりと過熱のあまり本末転倒な事も有りました。結局はロスが少ない方が良いですし、解体セールにしてもコストはかかる為、めぐりめぐって次の商品のコストに反映されて行く訳で、あくまでもロスを減らすための活動であれば
「三方良し」となるのです。
次回に続く
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