おかえりハウス

日本に繋がりのある人々を私たちは国籍を問わず「Jピープル」と呼びます。子供や家族を大切…

おかえりハウス

日本に繋がりのある人々を私たちは国籍を問わず「Jピープル」と呼びます。子供や家族を大切にしつつ、言語や文化の国境を超えた継承に取り組みます。世界中のJピープルの互助活動と日本の地域コミュニティとの交流を目的とした非営利活動です。事業主体はドイツのbistream GmbHです。

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言語を継承するってどういうことだろう。

今、海外に住んでいる日本人は約141万人。そのうち約52万人が「永住者」とカテゴライズされている。「永住者:永住権などを持ち、生活の拠点を日本以外に移した、日本に戻る予定のない日本人」は、平成の30年間に2倍以上も増えている。(外務省「海外在留邦人数調査統計」2019年調べ)おかえりハウスメンバーの私たちも、統計上はこの永住者になる。 日本に生まれ育ち、生活し続ければ考えることもない「言語」としての日本語。様々な理由で日本国外に移住する日本人が増えている中、親は子供へどのよ

    • 「日本語を教えてくれてありがとう」:継承を手伝う人の話

      パリ郊外で日本にルーツを持つ子供たちに、日本語を教えながら継承日本語教育の実践をされているサワコさんに、日本語を教える・続けさせることの意義、チャレンジ、親の期待と子供の成長、ことばを教えるためのカラクリなど、ご自身の親としての経験や今までの教え子や親御さんを通しての話、そして教師の視点を交えながらお話を伺った。 日本語教育・国語教育・継承日本語教育サワコさんは長年フランスやドイツの大学、そして中国では外国語として 日本語を教え、日本にいるときには国語と書道を教えていた。そ

      • 複文化なアイデンティティーを持つお父さんの話

        マコトさんはベルリン(ドイツ)に住む、日本人のお父さん。ドイツ人の奥さんを持ち、子供は 合計5 人いる(最初のファミリーの 2 人と ニ番目のファミリーの 3 人)。日本からベルリンに越してきて 20 年以上経つ。子供の頃にドイツで暮らした経験から、ドイツと日本の文化・マインドが共存するアイデンティティを持つマコトさんに、マコトさんと子供たちにとっての日本語や日本の文化との関わりについて話を聞いた。 子供の頃にドイツで暮らした5年間家庭の言語と社会の言語 1970年代後半

        • 日本語を辞めてしまうのはもったいないから、続けてもらいたい

          継承を手伝う人(日本語教師)の視点 フランスで継承日本語を教えるエイコさん。パリのインターナショナルセクションのある学校やフランスの地方都市ナントの継承日本語をサポートするグループで国語を教えたのちに、昨年9月にオンライン継承日本語コミュニティーを立ち上げた。継承語として日本語を学ぶ子供たちのニーズに特化して、日本語を続けていける場をつくることを目指している。 「継承を手伝う人」として、継承日本語の観点から見た補習校の問題点、教える上でのチャレンジ、そして今の彼女の取り組

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        言語を継承するってどういうことだろう。

          日本と日本語と家族と私 : 継承する人の(親)の視点

          大学で小学校の先生になろうと勉強をしていた時にパリに1年間留学して日本語教育に出会ったヨシエさん。その後、日本語教師として再びパリへ戻ってくること2回。2回目はそのまま今に至る。途中、継承語教育にも携わりながら、パリの大学や私立中学高校で日本語を教えている。でも、今回は教師としてのヨシエさんではなく、理論などに囚われすぎずに、家庭内環境のバランスを考えながら日仏ファミリーを育んでいるお母さんとしてのヨシエさんに話を聞いた。 子育てを一緒にヨシエさんファミリーは、フランス人の

          日本と日本語と家族と私 : 継承する人の(親)の視点

          アメリカに住む、ドイツ人のパパと、日本人だけどカナダ生まれのママと、4人の子供たち

          継承される人(子)の視点、継承する人の(親)の視点「今年48歳です。今はアメリカのニュージャージー州に住んでいて、ここへ来てから12年になります。子供は今、10歳、12歳、15歳、16歳です。1番上と下がアメリカ生まれで、真ん中2人は日本生まれです。夫はドイツ生まれのドイツ人です。私はカナダ生まれです。ここまでいうとややこしいんですけどね。」 と、笑って自己紹介してくれたユリさん。カナダで生まれ、小学校2年生の時に日本へ帰国。中学3年生の時に再び渡米し、大学を卒業してからも

          アメリカに住む、ドイツ人のパパと、日本人だけどカナダ生まれのママと、4人の子供たち

          日本に1度も住んだことはないけど、日本が大好き:継承される人(子)の視点

          パリに住むシマさんは、パリ生まれのパリ育ち 「45年前に両親が仕事を探しに日本からパリへ来て、その3年後に私が生まれました。(1979年生まれ)幼稚園からずっとフランスの学校に行っていて、日本語は週1回、塾みたいなところに行ってました。」 やらなきゃいけないことその、週に1回通っていた塾について聞いてみると、1980年代らしさが感じられる。 「かたくなくてタバコ吸いながら教えてる先生で、なんというか、ヒッピーみたいな人でした。日本人会の小さな部屋でやっていました。一

          日本に1度も住んだことはないけど、日本が大好き:継承される人(子)の視点

          What remains. A writer's journey to Japan in times of impossible travel

          We asked the writer Michaela Vieser who lives in Berlin. This is her reply. Yukue mo Shiranu …and also not knowing the destination.An Essay by Michaela Vieser michinobe no shimizu nagaruru yanagi kage shibashi tote koso tachidomaritsure.

          What remains. A writer's journey to Japan in times of impossible travel

          Warum es ein großes Vergnügen ist, auf dem Boden zu schlafen

          Ein Essay von Georg Adlmaier-Herbst und Christian Adlmaier-Herbst zum Forschungsaufenthalt für Okaeri-HouseProf.Dr. Georg Adlmaier-Herbst und Christian Adlmaier-Herbst haben für Okaeri-House mehrere Orte Japans zwischen Oktober und November

          Warum es ein großes Vergnügen ist, auf dem Boden zu schlafen

          ドイツ在住 独日ファミリーの山口県滞在記(山口県山口市・長門市)

          *こちらの作者はドイツ在住 Kさんファミリーです。 このレポート末尾には、Kさん夫の英語レポートもあります。 滞在時期:2019年10月9日~10月15日 2019年10月に、おかえりハウス代表の武田さんのご紹介、および東芝国際交流財団さまと一般社団法人おんなたちの古民家さまのご支援で、家族で山口県を訪問する機会をいただきました。私たちは4人家族(南ドイツの州出身の夫、ベルリン生まれの長女9歳、次女6歳、私)で、ベルリンをぐるりと取り巻くブランデンブルグ州に住んでいま

          ドイツ在住 独日ファミリーの山口県滞在記(山口県山口市・長門市)

          ドイツ在住日独カップルの海士町滞在体験記 (島根県・隠岐の島)

          *記事作者はシュトゥットガルト在住のTさん。海士町観光協会の皆さま、特に恒光さんのお心温かいご協力に感謝です。 5月13日 海士町へ出発! 大阪から今回は来たのですが、後から聞いた話だと、大阪から隠岐の島町の空港までの飛行機も飛んでいるみたい。そこからフェリーで海士町までという行き方もあるみたいです。が、今回は出雲に従兄弟家族が住んでいることもあり、大阪から飛行機で出雲、出雲で少し観光し、次の日に船で海士町までという行き方をとりました。朝8時半頃に七類港に着き、隠岐汽船のチ

          ドイツ在住日独カップルの海士町滞在体験記 (島根県・隠岐の島)

          ドイツ在住三世代家族の肝付町滞在体験記 (鹿児島県) 参加者レポート

          *本文はドイツ語からの翻訳です。原文は下に掲載してあります。 レポート作者はベルリン在住の日独バイリンガルのお母さんのYさんです。 期間 2017年5月14日から5月21日まで 家族6名で参加(祖父母、夫、5歳と2歳の子供二人と私本人)  私たちはドイツに住む日独ファミリーですが、今年の春初めて子供たちと一緒に日本を訪れました。同じくドイツに住む私の両親も同行しました。  肝付町のおかえりハウスはとても広く、リビング以外に三部屋あり、ダイニングキッチンが

          ドイツ在住三世代家族の肝付町滞在体験記 (鹿児島県) 参加者レポート

          ベルリンファミリーの輪島体験記(石川県)

          (協力)深見荘 おかえりハウス・パイロットプロジェクト#3 ドイツ・ベルリンから家族6人(夫婦、子供4人)で参加 期間 2017年 8/4(金)から 8/8 (火)、4泊5日 アクセス 実家の長野県佐久市から車、所要時間片道約6時間 コスト 素泊まりで4万8千円(大人一泊3000円、子供一泊1500円で4泊) その他 完全自炊で食費約2万円(魚代6000円)、高速料金1万3千円ほど、ガソリン代6千円ほど。オプションとして舳倉島往復フェリー代約1万9千円。 【家族紹介

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