脱走した家猫に帰って来てもらうためにやった12個のこと
3日前、うちの猫「くー」と「りゅう」が脱走した。
朝、父が玄関の掃き掃除をしたままドアを閉め忘れ、2匹がそこから出て行ってしまった。
あわてて追いかけた父が、りゅうを押さえ込んだのだが逃げられたらしい。
ちなみに私は、押さえ込まれたりゅうの「ぎにゃああああ!」という叫び声で目が覚めた。
最初「近所の野良猫が喧嘩した声かな」と思ったが、「いや、喧嘩というか悲鳴に近かったな…なんだろう…」となんとなく嫌な予感を感じていたら、部屋の前の階段を登る足音(しかも焦っている感じの)が聞こえて来て「ああこれ、絶対やばいことが起きたな」と確信した。
ドアを開けた父が言った。
「すまん。りゅうとくーが逃げた」
父が猫を逃してしまうのは、これで何度目だろう。
いつも「つい」閉め忘れたドアから猫が出てしまい、その度に私は激怒し、猫を探し回る羽目になる。
と言っても、大体いつも庭とかガレージにいて、そっと声をかけて捕獲して完了する。
今回も1匹は庭にいて、若干家の周りをうろうろしたけれど、結果3分で捕獲。
だけどもう1匹がまったく見つからず、結構大変な思いをした。
結局見つかったのだけれども、ほぼ1日、生きた心地がしなかった。
よりにもよって大雨だったので探すこともままならず、インターネットとかインスタとかで「脱走猫が見つかった」という記事をめちゃくちゃ読んで励みにしたりした。
だから、この記事も誰かの励みに繋がったらと思い、書いておこうと思う。
私がやったこと、やっちゃダメだったこと、気をつけたこと。
もしもいま、猫ちゃんを探してる飼い主さんがいたら、きっと再び出会えると信じて。
※ちなみに、脱走した子は完全家猫。14歳の雌。慢性腎不全持ちで毎日点滴生活をしている可愛い子です。
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1、ドアや窓などを開けて、入って来られるようにする
うちは他に猫がいるので、その子たちが出ないようにした上で、玄関ドアと勝手口を解放しました。
3分で捕獲できた子は、家の周りをうろうろしたあと、開けておいた玄関からするっと入って来ました。
2、脱走猫を見つけたら、そっと近づく
うちの父は追いかけて押さえ込むという荒技を繰り出したのだけれども、これは一番やってはいけないやつ。
特に家猫は興奮しているか怯えている状態なので、追いかけたらダッシュで逃げる恐れがあります。
ダッシュすると、遠くまで行ってしまったり、事故にあう可能性もあるので、できるだけ走らずに少しずつ距離を詰めましょう。
優しく名前を呼んだり話しかけながら、大好きなおやつがあればそれを手にちょっとずつ近づくようにして。
3、敷地内をくまなく探す。とくに隙間。
家猫の場合、遠くに行くことはほとんどありません。絶対近くにいます!
うちのくーも、脱走から1時間後にうちの庭と隣の家の敷地の隙間にいるのを発見しました。
完全に固まってしまっていて、名前を呼ぼうが、大好きな鰹節を見せようが、またたびを降ろうが、微動だにせず。
手が入れば、ここから引き上げて捕獲完了!だったのですが、残念ながら細すぎて手が入りませんでした。
ならば根気よく、ここから出てくるのを待つのが一番だったと思うのですが、今回はここが裏の家の敷地だったため、その家の人に「猫を捕獲させてほしい」と声をかけたら、その人がぐいぐい行っちゃって(止めたんだけど聞いてもらえなくてね…)、結果ダッシュで逃げられるという一番恐れていた事態に。
4、声をかけ続ける
ぐいぐい行った裏のおばさんが「あなたの家の方に戻って行くのを見た」と言うので、再度庭や家の周りを探しました。
車の下とか、倉庫の下とか、室外機の下とか裏とか。
見当たらなかったけど、でも絶対近くにいるはずだからと、名前を呼んで声をかけ続けました。
5、匂い強めなごはんを家の周りに配置する
大好きなササミや鰹節などを、玄関前から玄関の中、勝手口の近くから勝手口の中に配置。食べながら中に入ってくれ作戦。
あとは、他の猫がよく見える庭に配置。
脱走してすぐはお腹が空かないだろうし、猫的にそれどころじゃないと思うけど一応置いておきました。
6、保健所(愛護センター)、警察署に連絡
怪我をしたり、誰かに捕獲されない限り運ばれることはないのだけれども、打てる手は打っておこうということで一応連絡。
私の住んでいる地域は保健所ではなくて愛護センターの管轄でした。
愛護センターの男性が「見つかるといいですね」と最後に言ってくれたの、本当に嬉しかった。感謝。
警察は「遺失物届け」として。どちらも見つかったら連絡要。
7、近所の野良猫にお願いしておく
何言ってるんだ。って感じかもしれないけど、猫には「猫ネットワーク」があると信じているので、もしも自分の猫を探している時に野良猫に遭遇したらお願いするようにしています。
今回も捜索してたら黒い猫がたまたま通りかかったので、「うちのくーって雌猫が脱走しちゃってね。もし見かけたら帰るように言ってもらえるかな。キジトラのおばあちゃんなんだけど」と言っておきました。
ちなみに前回違う猫が脱走した時もお願いして、その夜に帰って来たから、結構効果があると信じている。信じるものは救われる。
***ここで雨が降って来ました。予報では夜にかけて大雨***
8、猫トイレの砂をばらまく
玄関、勝手口、庭などにくーの匂いがついたトイレの砂を撒きました。
匂いがしたら安心して帰って来れるというから。
ただこれ、雨で固まっちゃって掃除が大変でした。。
9、家から声をかけ続ける
4と同じになりますが、日も沈み、雨も激しくなって来たため、多分今いるところから動けないだろうと思い、家から声をかけ続けました。
「くー、大丈夫だよー」「濡れないところにいるんだよー」
自分への気休めかもしれないけど、安心させるために、いまどこかに潜んでいる猫に向かって呼びかけ続けました。
10、おまじないにすがってみる
雨も止まないし、やれることもないけど何かしたい。
そこでネットで見つけたおまじないをやってみることに。
立ち別れ いなばの山の みねにおふる
まつとし聞かば 今帰り来む
百人一首のうたの一つらしいのですが、これの上の句「立ち別れ いなばの山の みねにおふる」、ここを紙に書き、脱走した猫が普段使っているご飯の入れ物の下に置きます。
もし猫が帰って来たら、下の句「まつとし聞かば 今帰り来む」を書き足して、燃やす。というおまじない。
藁にもすがる思いとはこのことで、とにかくやってみました。
メモ用紙に上の句を書いて折りたたみ、いつも使っているご飯の入れ物の下にセロテープで貼り付けて、勝手口の外に置きました。
不思議だけど、これを書いて1時間以内に帰って来たんだよね。
たまたまかもしれないけど。
もちろん、翌日下の句を書いて燃やしました。
11、捕獲器の準備
インスタで知り合った方から「捕獲器があった方がいいかも」と連絡いただき、貸していただけることに。神様(涙)
「雨が上がったら設置すると良いよ」とアドバイスをもらったので、準備をして雨が上がるのを待ちました。
私が借りたのはこのタイプ。
踏み板が見えないようにキッチンペーパーで隠し、普段使っている毛布で捕獲器をくるみ(猫本人の匂いがするもの)、中に匂いの強い鰹節やレトルトのご飯を置きます。
さらに入り口にチュールを置いて誘導。(他の家猫が誘導されそうになっています…)
朝から何も食べていないし、そろそろお腹も空いているはず。
だから、置いたら入ってくれるんじゃないかという望み。
でも外は真っ暗だし大雨。
よりによって、今日こんなに雨が降るなんてさ…と天を恨む気持ちでした。
濡れてないかな。寒くないかな。ちゃんと雨を避けられる場所にいてくれるかな。
夕食はまったく味がしませんでした。。
12、ほかの家猫の声を聞かせる
いつもくーと一緒にいる、黒猫ジジ。
ジジは普段から外に向かって大声で鳴く猫なので、その声をクーが聞いたらいいなと思い、庭が見える窓を網戸にしておきました。
いつも通り「あおおおおーーーん、にゃあおーーーん」と叫び始ぶジジ。
時刻は午前0時。
やっと雨が小降りになってきたので、そろそろ捕獲器を…と思った時、網戸から外を見ていたジジが「うううう…シャー!シャー!」と言いました。
「まさか!」と、ジジの横からそっと外を見ると、そこにくーがいました。
なぜか「シャーシャー」言いまくるジジを抱いて、そっと網戸を開け、「くーさん、おかえり。寒かったね〜」と優しく声をかけながらそっと下がると、ひょいと部屋に入って来ました。
16時間の脱走が終わった瞬間でした。
ちゃんと雨を避けられていなかったのか、わりとずぶ濡れで帰って来ましたが、このあとチュールを食べ、暖かくして、数時間ですっかり落ち着きました。
・さいごに
脱走してしまったら何をしたらいいかを書いたけど、一番大事なのは「とにかく脱走させないこと」。
本当にこれに尽きる。
それでも、もしうっかり脱走させてしまったら、「絶対見つかる!絶対帰ってくるから大丈夫!もう一度あの子をもふもふしたい!」そう信じて探し続けてください。猫ちゃんだって帰りたいはずだから。
以上、猫が脱走した時にやってみた12個のことでした。
みんなと猫さんが幸せでありますように。
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