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小松左京の時代

「日本沈没」(復興五輪)、「復活の日」(新型コロナ)、「首都消失」(ロックダウン)か。まるで小松左京3部作だ。

神戸の震災のとき、神戸にいた。そしてそのとき改めて「日本沈没」を読み直した。小説に描かれた都市型の直下型地震の被害の記述は神戸のそれに恐ろしいほど比例しているようだった。

今回の新型コロナウィルスの一連の時間の中で「復活の日」を読み直した。ウィルスによって疲れ果てた医師の独白、人々が死に絶えてしまった春の風景。最初の長編だから「日本沈没」に比べると少し記述が青臭い気もするが、その強い臨場感には不思議な魅力があった。

そして、いま、世界の各地で都市が封鎖されている。東京という「首都消失」の日も遠くないだろう。

発表当時、なんだかリアリティがないなと感じたが、改めて小松左京が何を描きたかったかを振り返っても良いなと思う。

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