近所のブックオフで買った茨木のり子「詩のこころを読む」(岩波ジュニア新書)の値段は100円だった。
冒頭の「はじめに」で茨木のり子はこう書いている。
美しいことばだな。こんな言葉が書けたらなと思う。それが100円。平和な時代をかみしめる。
最初の詩は谷川俊太郎の「かなしみ」(詩集『二十億光年の孤独』)。
少し進むと谷川俊太郎が40代のときに書いたという「芝生」(詩集『夜中に台所でぼくはきみにはなしかけたかった』)。
そして吉野弘「I was born」が続く(詩集『消息』)。
長い引用になってしまった。吉野弘は好きなんだ。
それにしてもよい本だ。ほんの何ページかでも心が動く。心のどこかでかさりと音がしたような気がする。