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鑑賞*金箔の万のさざめき柿若葉

佐野 聰

万の、とあるからお城の大広間の金襖か六曲一双くらいの金屏風を想う。

ただ柿の木があるから邸宅ではないかとも思う。

打ち延ばした金箔の細やかな光と、柿の若葉のつやつやとした萌黄の光が、初夏の座敷を明るくする。

(岡田 耕)

(俳句雑誌『風友』令和二年十二月号)

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