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【質問コーナー】「自分のやりたい分野がわからず、転職したくても進めません」

こんにちわ。近畿OuTPuT会のおかだこうへいです。(@okoh627

好評なのか。はたまた読んだ方の悩みを少しは解決できているのか。自信はありませんが、早くも第二回目です。

「自分のやりたい分野がわからず、転職したくても進めません。」

同じ悩み、不安を抱えるセラピストやこれから就職活動をされる学生さんは多いのではないでしょうか?ちなみにうちのサロンにいるPTさん(10年目)でも悩むくらい。ぼく自身も悩んでは解決して、また悩んでの繰り返しです。

少しでも考えるヒントになれば...と祈りを込めながら書いていきますね。


■質問への回答

回答としては大きく2つ。

①そもそも「転職」が必要なのか?
②やりたい分野は何か?

回答と言いつつも疑問形で、さらに悩みを増やしてしまってすいません。でもこの疑問、めちゃくちゃ大切だと思うのでお付き合いください。


①そもそも「転職」が必要なのか?

根本的にまずはここから再度考えてみるべきかな~って。

「転職」をしたいということは、今の職場に何かしらの不満や物足りなさを感じていることと思います。その不満や物足りなさは他に行けば解決するのか

ぼくはそのような状態のときに意識していることが2つあります。
山口周さんの著書「劣化するオッサン社会の処方箋」に出てくるのですが、『オピニオン』と『エグジット』という視点。

オピニオン』は、おかしいと思うことについて「おかしい」と意見すること。『エグジット』は、脱出なのでつまり退職や転職をするということ。簡単に言ってしまえば、意見してダメなら辞めるという判断になります。

例えば、今の職場にある不満や物足りなさは上司や同僚に意見・相談することで解決できるのであれば、無理に「転職」をする必要はないかもしれません。

・業務量が多く、残業ばかり→上司に業務量の調整を依頼
・人間関係の悪さ→話し合いの場を作る
・業務内容のミスマッチ→業務内容の変更や新たな役割を作る

ただ、これらの不満や物足りなさに対して意見をするのは勇気がいることだし、言っても変わらない可能性もあります。だから転職したくなる気持ちもとてもわかります。ただ、意見をしないまま転職を選択してしまうと、転職先でも同じ状況になった場合どうしますか?きっとそれの繰り返しになってしまいます。どこかのタイミングで「自分はこうしたい!」と意見できるようになっておかないと。自分の仕事は自分で決めるという意志が重要かと。


②やりたい分野は何か?

これが皆さんの悩みの種ですよね。「PTにはなりたいけど、何をやりたいのかわからない...」のような。以前、関西医療大学の学生さん向けに就活についてのセミナーを行いましたが、大半の学生さんはこの悩みを仰っていました。

■「好き」×「得意」で選ぶのは間違い?
よくビジネス書では「好き」と「得意」の重なるのがあなたの天職です!と書いてありますが、「好き」と「得意」という言葉もよくよく考えないと危険がいっぱい。

まず「得意」について。
世の中には未経験のことがたくさんあります。仕事内容や役割、環境などなど。やったことがないことだらけなのに、その中から何が得意か判断するのはそもそも不可能。これから就活する学生さんなんて特にそれ。結論、やってみないと「得意」はわからない。

次に「好き」について。
自分の「好き」なことと「憧れ」って混同しやすくって。例えばぼくの場合。パソコンや家電が好き。だから昨今の流行りにのってプログラミングを勉強して他のセラピストと差別化を図ってやろうじゃないか!と思った訳です(この時点で浅はかですね)。でも、始めてみて気づくわけですよ。(あれ?なんか違う。難しい。てか楽しくないぞ...)って。そもそも数学や物理のような理系が苦手で、高校のときに数学Bのテストで3点とか採っちゃう人だったの忘れてた。これはまさしく「好き」ではなく「憧れ」の好例。

■やりたいことがわからないのはなぜ?

じゃあ逆に、セラピストとしての働き方を全網羅できたらどうなのか?

たぶんですが、逆にめちゃくちゃ迷うと思います。サーティワンアイスクリームですらレジで何買おうか迷うっちゃうわけだし。色々な選択肢を前にして何を選んでいいかわからないのは、自分の中での判断基準を持てていないから。

またサーティワンを例に。レジでどれにしようか迷っていて、後ろのおばちゃんに急かされたとしてもラムレーズンだけは選ばない。だってラムが苦手だから。甘さと食べた感を味わえるストロベリーチーズケーキを選ぶはず。

これが判断基準(例え無理やりすぎ?)で、「これは好き」「これは嫌だ」みたいなものの集合体。もっとかっこよく言うと『自分の軸』ね。

セラピストで例を出すなら、

・高い給与をもらいたい
・こういうスキルが欲しい
・プライベートも充実させたい
・地元で仲間たちとゆっくりしたい
・起業したい

別に軸は1つとは限らなくて、複数でも可です。

■『自分の軸』の見つけ方

(いやいや、だから自分のやりたいことがわからないんだから、自分の軸すらわからないんだって!)

とお叱りを受けてしまいそう...
きっと正解を考えると難しくなるので、そういう方は不正解を考えると良いかと。自分にとって決定的に向いていない仕事、それが不正解です。

・1日バタバタせわしないの無理▶急性期は向かない
・1人で黙々と仕事をしたい▶回復期は向かない
・潔癖症で他人の家に上がれない▶訪問リハは向かない
・人と喋るのが苦手▶そもそもセラピストが向かない

■キャリアの80%は偶然によるもの

心理学者クランボルツ教授のお言葉をわかりやすく通訳すると、
「人のキャリアは大半が偶然の積み重ね。だから、長~い目標を決めても良くない。それよりも「いい偶然」を招き寄せる日々の努力が必要なのじゃ」
と仰っています。

よくよく考えると、今の自分の興味である「教育」や「広報」「マーケティング」なんかも偶然の賜物。以前、勤めていた上司に生意気な自分は「ヒマです。仕事ください!」と言い続けたら、新人教育係と広報係という役割を頂けたことがキッカケでした。

■「いい偶然」を招き寄せるための

「いい偶然」を呼び込むには、まず「機会を拡大する」必要があります。そのために出来ることを難易度順にご紹介。

難易度1:SNSを本気で始める
本気というのがポイントです。飲み会の写真や買ったものを載せるプライベートなアカウントとは別で、仕事内容が見える内容のアカウント。SNSは無料で開始できるし、人と繋がりやすいので1番お手軽です。

難易度2:セミナーに参加して、アウトプットする
オフラインのセミナーであれば、参加者同士での交流から新たな繋がりが生まれます。オンラインの場合は、難易度1との合わせ技がおすすめ。オンラインセミナーを聞きながら、内容や感想をそのまま発信すれば、同じセミナーに参加している方と繋がりが生まれやすいです。

難易度3:他業界のセミナーに参加する
気持ち的なハードルは高めですが、他業界のセミナーは無料で参加できるものが多いのでお財布的なハードルはめちゃくちゃ低め。しかも綺麗なオフィスでやることもあるので、普段なら絶対に入れない丸の内のビルに入って、OL気分も味わうことができます。ちなみに私は以前、サイボウズのセミナーに参加してキャッキャウフフしてました。

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難易度4:オンラインサロンに参加する
月々のお金は発生してしまうけど、逆に払った分の元取らなきゃ!と思って行動できればいいかもしれません。その際、サロンの運用目的と自分がどうなりたいかの目的は一致させないといけません。

難易度5:複業する
今勤める職場によっては「複業禁止」だったりすると思うので、かなりの高リスクだけど、その分の高リターンも期待できるかと。例えば、「訪問リハに興味があるけど実際どうなの?」と思ったとき、やっぱり実際に経験あるとないでは見えてくるものが違うはず。本業を残したまま、違う仕事にもチャレンジできるのが複業の良いところ

長くなってしまいましたが、こんな感じ。
今の時代、自分の強みを見つけるツールや本がたくさんあるので、そういうのを活用して「やりたい」を見つけるのもアリアリだと思うので、まずは行動してみよう。悩むのはそこから。


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