27歳男性。証券会社から、IFA転職希望。私が『面接対策』で感じたことは?

最近、20代男性からのIFA転職相談が立て続けである。今回は、その中で、希望の会社を紹介し、書類選考通過したため、面接本番に向けての『面接対策講座』をZOOMで実施した。約1時間の講座である。

私のやり方は、まず、「面接で主に出るさまざまな質問」と「自分の能力や価値観を棚卸」してもらうための、2つのシートを事前に渡して、回答してもらってから、面談に臨んでいる。

これが本当に興味深いのだが、候補者の性格や思考が良くわかる。まずまじめに取り組んで回答してくる人、適当に大雑把に書いてくる人という性格的な面と、質問に対しての答えが、深い思考のもとで記入する人と、表面的で非常に浅い答えの人がいる。

このシートを見れば、面接本番の結果は、概ね、想定できる。

特に、若い候補者においては、ある種の勢いでもいい。本心からの叫びのようなものが明確に書かれていると、非常に好感が持てる。

今回の候補者は、非常に具体的で、かつ自分のやりたいことが学生時代から明確で、今もぶれていない。しかもその気持ちが、社会人になってからますます大きくなっている。

正直、それ以上、内容をチェックする必要はないと感じた。

ただし、若手の営業パーソンにとっては、話す内容はもちろん大事だが、本人のフレッシュさ、勢い、元気。

こうした熱量的なものを、会社内、あるいはお客さまにも提供できる人材かどうかも、面接時の大きなポイントになってくる。

この意味においても、今回の候補者は、根っこの部分では、合格ラインだと感じていた。

ただ残念ながら、面接という場面で、自分の表現方法がわかっていなかった。新卒の時にも、早めに採用が決定し、面接経験が浅かったことも要因である。笑うほど、固いのである。

これを解決するために、面談を通して最初に話したのは、

『面接って、どういう場面だと思う?』

『会社の面接官は、若手の営業パーソンを希望しているが、どんな人材だったら欲しいと思う?』

『営業でも、初対面の訪問が多いと思うけど、そんな堅苦しく話している?もっとフランクに、気楽に話していない』

この3つを投げかけて、しばらくディスカスしていると、

『あ、面接って、初対面の営業と同じなんですね。堅苦しくまじめに話さなきゃいけないと思ってました!』と言って、そのあとは、想定質問に対する答え方が、非常にフレッシュで、フランクで、エネルギーを感じる対応に変化した。

結局、営業も、面接も、人間という相手がいる。

それが、お客さまか、面接官か、だけの違い。

そこを、ただ教えるのではなく、気づかせることが、人材紹介、転職においては、とても大切な仕事だと、感じた1時間でした。





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