重要な分析化学

化学の一つの分野に分析化学がある。
元素や化合物としての物質を同定し定量するものである。
理学部化学科では、物理化学、無機化学、有機化学、生物化学、高分子化学、分析化学、など基礎科学としての化学の全分野を学ぶ。
その中で分析化学の教授が「分析化学を征するものは化学を征する。」と言われた。新物質を合成したり発見したとしても、その物質を同定し定量出来なければ何も進まないという意味であった。この言葉が今でも頭に残っている。

実際に多くの化学分析、生化学分析、環境分析、作業環境測定、構造解析(NMR、IR、X線解析、他)などの現場を経験してきた。
天秤を使った重量分析、元素分析、質量分析(MS)、クロマト分析(ガスクロ、液クロ、イオンクロ、他)、ブロッティング、PCR、ジーンチップ、などなど。
最近では最先端の計測技術と融合し極微量での高感度分析が可能となっている。

空気中の有害物質の測定は作業環境測定と言われ労働省の健康障害防止に役立っている。
製品や商品中の不純物の分析は品質管理に不可欠だ。
食品中の残留農薬やコンタミの分析は食品品質管理に重要だ。
輸出入では法令対応や条約での規制物質の有無の確認にも化学分析は重要だ。

分析化学とその技術の進展に目が離せない。


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