上に立つとバカになるって話
note 2回目投稿は「自己啓発的」な話です。
目次
1.上を目指すことはバカを目指すこと?
2.なぜ上に立つとバカになるのか?
3.病に侵されないために
1.上を目指すことはバカを目指すこと?
こんなことを考える人は誰一人としていないでしょう。私達は子供の頃から、大なり小なり努力を続けていきます。
一生懸命勉強して、一生懸命運動活動に励み、文化的芸術活動など、それぞれに花を咲かせる人がいます。
どうして人はこのように頑張り続けるのでしょう?
そのことが好きだから!
好きな事を極めたいから!
好きな事で一番になりたいから!
人気者になりたいから!
初めはこんな感情から始まるのかもしれません。
私達は無意識のうちに、家庭環境の中から「衣・食・住」の安全性を得ることになります。
そして次第に自分が求める「欲求」へと姿を変え、その欲求の1つ1つを確認していく作業を通じ、自分の存在価値や自己実現への道を模索してゆきます(#マズローの欲求段階説)。
この過程の中で、何かの事柄で一番になったものが、他人から尊敬のまなざしで見られることに気が付き、自分も「いつかは…」と夢を抱くことになります。
スポーツ選手のように… 歌手のように… 画家や作家のように…
2.なぜ上に立つとバカになるのか?
人は生理的にも社会的にも安全が確保されたら、これを一生懸命に守ろうとします。ずっとその状態であろうとします。
クラスの学級委員長になったら、クラスを良い方向にまとめるようになりこれと同時に自分の存在価値の安定も守るようになります。
部活のキャプテンになったら、チームの優勝を目指してまとめたりキャプテンの座を維持します。
家族単位では父親が、母親が、その役割と存在価値を守ります。頑固な父親であり、口うるさい母親になります。
職場では苦労して役職に就いた課長や部長は、その職を維持しようと必死です。そして昇進を常に考えるようになります。
仕事では、昇進と給与・名誉・権力がセットになりますから通常は常に「上を目指す」という選択をします。
上を目指せば、給与が上がるからです。給与が上がれば、家族のため、自分のため、多くの幸せが得られやすいからです。これは間違いないでしょう。
こうやって見てきて、どうでしょうか?
いろんな場面を通じ、あなた だったらこれらのどこにバカになりそうな要素を見出しますか?
普通なら知識と経験に深みが増せば、立派な社会人になるはずなのに、
どうして人は人の上に立つとバカになるのでしょう?
片田珠美:「上司」という病:青春新書2015 によれば
「喪失への恐怖」をあげています。
ではこの 喪失への恐怖 とは一体なんなのでしょうか?
向後千春:幸せな劣等感:小学館新書2017によれば
アドラー心理学の全体像のひとつに、自分が生きる方向性として「ライフスタイル」を持つ。と説明しています。
自分のライフスタイルを確立するためには
自分の居場所が必要です。
自分の居場所が無ければ生きていく事が出来ません。
#マズローの欲求段階説 が示すように私達は、下位の欲求から上位の欲求へと自己の高みを目指していきますが一度築き上げた橋桁を突然外されてしまっては怖くて怖くて、その上で立つことが出来なくなってしまいます。
つまり、
努力してやっと築き上げた「自身の世界」
の上に立っているひとは、その橋桁を外す
ことは、自殺行為にも似たことになるのです。
アドラー心理学の言うところの、
居場所がない状態になってしまうので、
生きていく事が出来ない
という感覚を抱くことになります。
3.病に侵されないために
自分で努力して築き上げた橋桁を自ら外す「勇気」のある人はどれだけいるでしょうか?
今の私には、その「勇気」はありません。
それは居場所を失いたくないからです。
しかし、この理論を学んだ私は、他の人より、ほんの少しだけ「勇気」をもって橋桁を外しても、「自分自身は崩れない!」と自信をもって人前で言うことができます。笑
「人の上に立つ病」は決して社会人に限っての事ではないと思います。
全ての人に共通する「劣等感」からくる病と考えることが出来そうです。
では、
この「劣等感」からくる「人の上に立つ病」に対してどう対処していけばよいのでしょうか?
片田珠美:「上司」という病:青春新書2015 によれば
世話好きな人(リーダーや上司)は、
支配欲求が無意識にあるということ。
責任感が強い人(リーダーや上司)は、
人に任せられず、何でも自分でやってしまいがち。
と解説しています。
恥ずかしながら、私自身、その通りです。笑
アドラー心理学では、幸せに生きるためには「共同体感覚」を育てること。としています。
自分を良く理解し、
どの場所で生きていくかを自身で選択し、
その居場所の中で信頼され、
その仲間と共に何かを築き上げる(社会貢献)こと。
「人の上に立つ病」に対する処方箋は、きっとそう言うことなんだと思います。