仕事する僕は上機嫌なのか不機嫌なのか
今回のnoteは 楽しい事 に関してです。
もくじ
1. 朝一番の立ち居振る舞い
2. もはや不機嫌は罪である
3. 不機嫌な自分はもういない
1. 朝一番の立ち居振る舞い
テレビのアナウンサーを見ていると、「この人たちは朝早くからどうしていつもこのようなハイテンションでいられるんだろう」とつくづく思います。例えば某局の朝のニュース番組、5:00の放送として局入りする時間は何時なんでしょう。
ネットによると、早朝の番組を担当する場合、深夜の2~3時に出社して打ち合わせなどし、早朝の番組に備えるといいます。そして番組ではあの凛々しい態度や素敵な笑顔。常に常に上機嫌であることが分かります。
これは多くの人達の目に触れる職業だからそうしている!と言ってしまえばそれまででしょうが、同じ社会人として見習うべき学びがたくさんあると感じています。
一方、私達一般社会人はどうでしょうか? 医師・看護師・理学療法士をはじめとする医療従事者、事務系職員、全ての社会人の皆さんにおいて、朝一番の自身の立ち居振る舞いについてはあまり考えないものですよね。自分もあまり考えていなかったです。
自身の身だしなみ、服装、姿勢、挨拶、いわゆる接遇に関してはあまり意識していない人が多いのではないかと思います。面白い事に仕事上の相手となる対象者においては抜群の接遇でおもてなしできるのに、対職員となると適当に振舞う人がいるので、なんでかなぁ~と滑稽に映ります。
朝、自分のデスクで朝食を食べる人、てきぱきと一日の段取りを調整する人、他部署との調整に出かけてる人、メールをチェックする人、前日の積み残しを確認する人、勉強してる人、これらを全て同時進行してる人など、本当に様々な時間の使い方があります。どれも正解でしょうし、一方ではどれも間違いになるかもしれません。なぜなら、他人が自分のしているその行動についてどのように見て感じているか?が重要だからです。朝からイキイキと仕事を明るく楽しそうにしていたら、周りの人は自身にも活力が湧いてくるでしょう。一方、朝から余裕なくバタバタしていたり、ため息をついていたり、愚痴や悪口を言ってみたり、朝礼ギリギリまで朝食を食べていたり、このような状態では、周囲の人たちの気分を損ねます。雰囲気が悪くなりますよね。
朝一番の立ち居振る舞いは、意外と周囲の空気感に繋がっているんだということを認識できると、自分も仕事仲間も相互に良い影響が起りそうな感じがします。8:30に始業時間だとして、時間ぎりぎりで駆け込んでくる大手百貨店の店員とか、他の業種でもこのようなギリギリな人、見かけますか? 我々の襟元は常に正しておきたいものです。
2. もはや不機嫌は罪である
衝撃的な本を見つけましたのでご紹介しますね。
齋藤孝 不機嫌は罪である 角川新書2018
この本によれば、「現代を生きる人の多くがかかえているのは、行き場のない・慢性的な不機嫌・です」とし、「不快であることを伝えても事態は何も解決しないのに、無意味な不機嫌を世の中に撒き散らしている人があまりにも多い」としてしています。そして、これが記載されている章のタイトルは、「もはや不機嫌は許されない」と示しています。
確かにそういえば!と思う節ありませんか? SNSでは愚痴や不平不満、上司部下の悪口など、その他にも不機嫌発言から炎上したりなど、メディアも多く取り上げているのは既に承知の事実かと思います。この本、衝撃的ながらもある意味違うワクワク感で読み進めました。これは、この本の筆者の持つ感想なのか、世の中的にそうなのか、医療福祉教育管理分野を研究している私においては非常に興味深いテーマでした。
この本の中にはこのような事も書かれていました。「相手をバカにしたほうがえらいという風潮」。これは、慢性的な不機嫌に陥っているおじさんたちの空気感は固く、これに対して中高年の奥様方の空気感はやわらかいとし、男性の方が不機嫌にみえてしまう、いわゆる「加齢臭ならぬ不機嫌臭」が発生していると比喩しています。この男性の不機嫌の問題をいち早く取り上げたのが、「シェイクスピアの・リア王」と示し、この教訓を生かして自分自身を振り返ることを勧めています。
加齢臭ならぬ不機嫌臭…なんと厳しい表現でしょう(自分もそうかな?笑)。相手をバカにしたほうがえらいという風潮…これはですね、本当に悪気はないと分かっていても、ついやってしまう人かなり多くいると思います。自分もかつてそうでした。学生指導なんかではついつい出やすいかもしれません。では、不機嫌でなかったら、相手をバカにするようなことを言ってもいいのか?ということになりますが、私はそうではないと思っています(今はかなり反省しています)。明るい感じの軽いジョーク的な発言も、ずっと同じ個人に注がれ続けていては、これは明らかにハラスメントだと思いますね。この本には、この様なことも示されています。「40歳を過ぎたら普通にしていても不機嫌そうに見える」「知的な人間はやたらとニコニコせず…略…不機嫌臭を醸し出している中高年男性が多いのにも、無意識に、不機嫌=頭がよくて威厳がある。と思ってしまっているかもしれない」と示しています。
40歳を過ぎた人、多くは管理職的な人、40歳を迎える人、管理職になる人、不機嫌臭出ちゃってませんか?たぶん出ちゃってますよ!! 十分気をつけましょう!笑
3. 不機嫌な自分はもういない
今回は楽しい話がテーマです。この話、楽しくないですか!? 自分の不機嫌さにきちんと気づけた人は、上機嫌になれるんです。これはホントにワクワクする話です。
年齢を重ねると、実に深みのある味わいのある出来事に遭遇します。これは本当にありがたい事だと日々感謝の連続です。臨床・教育・研究・出逢い・喜怒哀楽の連続です。いつものように朝目が覚めて、いつものように仕事に出かけ、帰宅してまた布団に潜りこむ。そんな当たり前の日常に、「不機嫌」な状態があってはせっかくの素敵な毎日が曇り空のようになってしまいます。そんな時、この本が紹介している方法を試してみることは有効かと思います。
不機嫌をなおす7つの習慣
1. 自分の「普通」は不機嫌に見えると自覚する
2. 情報を遮断して自分の時間を保つ
3. 血流を意識して、こまめに体をほぐす
4. 一定の状態を保つのがプロだと意識する
5. 「まずいな」と思ったら一呼吸入れる
6. ネガティブな感情は表現物に乗せて洗い流す
7. 人の不機嫌を見て自分の不機嫌をなおせ
最後にこの本は非常に重要な事を示してくれています。
仕事はコミュニケーションが9割である。仕事上のコミュニケーションが難しいのは、不機嫌な人を見て「そういうのは良くないよ!」と簡単に言えないこと。私が推奨したいのは「流す」こと。こちらが思っているよりも相手(上司)は不機嫌でない場合が大半。
とし、勇気をもって話しかけてみる、頼りにして質問してみることが重要だとしています。これは、芸能人でもベテランに話しかける若手が少ないそうです。もちろん注意すべきはベテランの人々。ただでさえムスッとし、不機嫌臭を出し、近寄りがたい雰囲気を醸し出しているのに、話しかけられるはずがないですよね。これを中堅職員やベテランはしっかり自覚する必要があります。その上で若手はベテランのそんな気持ちを上手に察して、自分が上機嫌になって先輩を頼りにし、質問や相談をすることが良いと示しています。
上司が上機嫌で、部下に一生懸命気を遣って話しかけ、場を和ませようとしないと、ハラスメントになる時代です。上司が…部下が…新人が…と人のことをとやかく言っている暇があったら、まず自分が「上機嫌」になるべきです。
岸見一郎 NHK「100分de名著」ブックス
アドラー 人生の意味の心理学~変われない?変わりたくない?~ 2018
この本によれば、「アドラーはこの世界、人生、自分についての意味づけをライフスタイルと呼び、このライフスタイルは自分自身で選び取ったものであるので、もしも変えようと思えば変えることができるのです」と示しています。要するに、不機嫌である自分は上機嫌である自分に生まれ変わることができるのです。これは本当に幸せな事です。
仕事する僕はこれからも上機嫌です。ますます上機嫌です。一度しかない人生、みんな分かってるはずです。