受験が全てではないが、じゃあどうすればいいのか。ドラマ「スカイキャッスル」批評
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面白かったです。
……何が?
受験をテーマにした珍しいドラマだと思いました。切り口が斬新だと思いました。
世界観が良かったです。
あと、何よりテンポがよく、サスペンス的要素もあるので、楽しく一気に見れました。
たまたま目に入ったのですが、エンドロールに「西岡壱誠」
とあり、おそらく背景事情の監修などをされたのでしょう。
SNSで目立っている方なので、こんなところでご活躍を!と
思いました。
今回のテーマはいわゆる「最高学府」帝都医大附属高校入試をめぐる話なのですが、
モチーフは東京大学理科三類の大学入試かと思います。
そして高校受験という年齢設定は秀逸だと感じました。
なぜなら、親の意向が反映されやすい中学受験と異なり、
大学受験を控える高校生というのは親の影響受ける人はそこまで多くないからです。自我があるっていうか。
自分も中学受験していて、当時の記憶とかほとんどありませんし。
また、大学は東京大学理科三類を受けようとしたのですが、直前に諦めて医科歯科って所に行きました。
その時も、思い出すのは親や自宅って言うより、学校とか友人ですからね。
まあ、他人事とは思えないドラマでした(笑)
ただ、主人公(松下奈緒)がイヤミな性格なのは、ちょっとドラマとして見づらいです。
トップレベルではないのかなと。
コンテキストの浅さも目立ちました。
「受験が全てではない」
たしかにこの通りなのですが、これは当たり前なので
もう一つ欲しかったというのが正直なところです。
セレブは本当に存在しますが、今回のモデルのような神奈川の高級住宅街ではなく、広尾とか千鳥ヶ淵に住んでます。
今回出てきた人たちは真の富裕層ではなく、労働者階級のトップ0.1%という話で
そういったレイヤーにいる限り、本当の意味での貧困は抜け出せませんね。
かくいう私も、そんな偉そうな事言える立場ではないですが。。
日本でこのような話が実際に起こっているのは、タワマンとかかも知れません。
豊洲とかどんな感じなんでしょうかね。壮絶な戦いが繰り広げられているに違いません。
これを読んで、もし、自分も「勝ち組」になりたいと思った方、
諦めて下さい。
中小企業のオーナー一家という名の現代の貴族と、医師含めた中産階級の一般庶民
これは、全然違いますから。
生まれた時に決まっているものも、あります。