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バチバチに似合うファッションを究めたら”おっさんホイホイ”になってしまってツラい

かわいくなりたい。だって女の子(?)だもん…!
という思いが届いたのか、この頃少しだけ垢抜けられたような気がするアラサー。
ここ1年の間で微々たる改良を重ねた結果が出始めているようだ。

朝食はプロテインにしたり、ちゃんと自炊をしたり、寝る前のストレッチを習慣化させたり、気が向いたら筋トレしたり、ホルモンバランスを整えて情緒を安定させるためにピルを飲み始めたり(副作用が未だにツラい)、先輩から「短所をなくすのは難しいから長所を伸ばして女を磨け」とアドバイスを受け即電動歯ブラシを購入したり(いや、磨くの歯なんかい)、たまにダンスのレッスンに行ったり、お腹を引っ込めながら歩いたり、意識して階段を使ったり、睫毛に課金したり、週1くらいでスキンケアに気合い入れたり、憎きそばかすを抹消したいがためにビタミンを摂ったり、シャンプーをちょっとだけいいヤツにグレードアップしたり…
細かいことばかりで正直どれが効いてるのかはわからないが、まぁ美意識が高まったのはよしとしよう。

(ズボラ代表な私ですら文字に起こすとこんなに長ったらしくなるのに、世の女性はもっと頑張っている。ほんまえらい。まともな女性の最低限の基準が高すぎるんよな…)

記憶を遡ってみると、事の発端はイメージコンサルティング診断を受けたことだと思う。
これが初めに変わるきっかけをくれた。

↓プロにイメコン診断を受けた時の備忘録。

私は顔タイプがフェミニン、骨格はストレート、パーソナルカラーはブルべ冬という結果だった。

ざっくりまとめるとマニッシュ&カジュアルなものは超苦手、ジャストサイズで身体のラインが出る華やかな服が似合うらしい。
雑誌でいうと”美人百花”みたいなイメージだ。読まないから知らんけど。

ちなみにルミネでは着れる服がほぼないが、アウトレットで「この色にこのデザイン、誰も着られへんかったんやろな…」と思われる破格の掘り出し物をGETすることが多い。

あと、これは完全なる偏見でごめん…パパ活女子が着てそうな服といえばイメージが湧くだろうか。
着ると”ちょっとしたパーティー感”が出てしまうのが難点だが、さすがプロ診断なだけあって、パパ活女子スタイル(知らんけど)に寄せると妙にしっくりくる。…そういうのが似合うんだから仕方ないんである!
(似合う服が衣装がちなので、いっそ毎日がハロウィンであってほしい。なんでもない日おめでとう!!泣)


そんな私の最近の悩みはタイトルの通りだ。

昔から何故か”人に道を聞かれやすい”という特性を持っていたが、明らかに声を掛けてくる層が変わった。いわゆるナンパというヤツだ。

日常となった緊急事態宣言のせいで、いろいろ時間帯が早まったというのも大きな原因だとは思う。
夜遅くに出歩かなければそんな人とは滅多に遭遇しなかったはずが、今や20時すぎに都心の駅にいると完全にアウト。
コロナ禍で人と逢わなくなって、距離感バグったんか…?みたいなおっさんがうようよいる。彼らはもともとそんな人なのかもしれないが。


「めっちゃタイプだったんで声掛けちゃいました」
→いやいや、マスクで顔の下半分隠れとるがな。全然嬉しないわ。

「今からどこ行くの?お茶しない?」
→帰るっつの。この時間、まともな飲食店は閉まっとんじゃい。

「今日暑いっすよね~、喉乾いちゃった。1杯だけ飲もうよ、5分だけでいいから!」
→ネカフェの前で言うな。しかもお前基準かよ、はい-5000点!

中にはいきなり肩を掴んでくる輩も…!


シンプルに怖い~~~!!と私の中の千鳥ノブが叫ぶ。
…知らなかった。面識のないおっさんに異性として見られるのが、こんなにも気持ち悪いなんて。
幸い、私は今まで痴漢にすら遭うことなく平穏に生きてきた。思えばそこまで用心をせずに済んでいたのだ。

そして気づく。これはもしや、私の服装が変わったからではないか…?
ここまで来ると、恐らくコロナうんぬんかんぬんだけの問題ではない。
舐められやすい顔面の私、マスクをしているからと完全に気を抜いていた。
人は見た目で判断するんだった。今度はきっとこの服装のせいだ。

ここぞ!という時、私は女性らしい(この言い方は好きではないが)ファッションを選ぶ。何故ならそれが一番似合うから。
でも私が着飾るのは、観劇だったり、デートだったり、女子会だったり、気分を上げたかったり、自分が一番輝く格好をして逢いたい人がいるからなのだ。

最大限のオシャレは、これから逢う大好きな人たちへの気持ちの表れであって、決してお前のためではない。
オシャレは、推しに恥じないオタクでいるためであって、決して見ず知らずのお前のためではないのだ。

どうして好きな格好をしているだけで、こんな不愉快な目に遭わねばならんのか…とやり場のない憤りを感じる。
不躾に道行く人を品定めして、無遠慮に声を掛ける。失礼極まりないことをやっていると何故わからない?世が世なら即刻打ち首じゃぞ。

そして、そんなおっさんに魅力を感じる女がいるわけなかろう。前世からやり直してこい。

嫌がる反応にすらもニヤニヤしているのを見るとゾッとする。
無視するのが一番いいとわかっているのに、咄嗟に返事をしてしまう私が悪いのか。
だって今まで声を掛けてくるのは、道に迷ったおばあちゃんとかだったんだもん。…困ってるのかと思うだろ。

”自分の身は自分で守るしかない”と現実を突きつけられど、正直どう気をつければいいのかわからない。護身術でも習えばええんか?
制服に着替えやすいからという理由だけで出勤時に着ている、くたびれたGUのTシャツをプライベートでも着て燻ぶっていろと?

いや、そもそもなんでこっちが気をつけなきゃならんのだ。…腹立つ。

頼むから関わらないでくれ。気軽に声を掛けて来ないでくれ。
せっかくオシャレをしているのに、その日ずっと嫌な気持ちを引きずる羽目になるんだ。

ナンパが言語道断なのはもちろん、そっちはちょっとした冗談のつもりでも、よかれと思ってフランクに接しているつもりでも、私はめちゃくちゃドン引きしているぞ。

せめて基本的に女性から”怖い”と思われていると自覚して、ひっそりと生きてくれ、おっさんよ。

(って言ってすぐ通じる方は紳士なのよね…知ってる)


#ファッション #エッセイ #おっさん #ナンパ #ジェンダー  

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