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「3月のライオン」でも神木くんの存在感がすごかった件


「ゴジラ−1.0」を3回見たせいか、神木隆之介の過去作品が見たくなっていくつか見返している。
彼の出演作品はかなりの数があり、私も結構見てきているはず。
「るろうに剣心」「SPEC」は作品自体が好きなので何度か見ている。
なのでそれ以外でと今回見たのがこの作品。

「るろうに剣心」の大友監督作品なので、数年前に1度アマプラで見たことがある。
でも、途中で寝落ちしてしまった・・・・というわけで数年越しに仕切り直し。
将棋に興味はないし、原作も読んでいない。
というか、将棋のルールさえわからない。
でも、神木くんに特化してみたところ、高校生なのに”闇”や”葛藤”をたくさん抱えている姿が体現されていた。
対局中の背中ひとつにもそれが表れている気がした。

私が印象的だったのは、2度登場する父親となる幸田氏から「将棋か好きか」と聞かれるシーン。
子供の頃に聞かれて「好きだ」と答えた時は、生きるための術として仕方なく口先だけで答えていた。しかし獅子王戦で後藤政宗に勝利した後に聞かれた時に「好きだ」と答えた際は、清々しく感じた。将棋の呪縛から解き放たれ、本当に好きになった顔をしていた。

もうひとつ。
彼はいつも学校の屋上で昼食を食べているが、背負っているものが大きすぎたせいだろう。高校生なのにもやっとした空気を纏っていて、若々しさが全く感じられなかった。
晴れた日でも曇りに感じられた。
でも、獅子王戦の後に屋上飯を食べるシーンは実に高校生らしかった。今時のどこにでもいる高校生に見えた。

この作品を含め、神木くんは一癖も二癖もある役が多い。難しい役もサラリと演じてしまうから。子役から培った演技力があるため、世間から”できて当たり前””神木くんならできる”と思われがちな気がする。
それだけの実力があるということだ。

WOWOWのドラマ「変身」を見た時もそれは感じた。
この作品も凶悪犯の脳を移植された大学生という難しい役どころを演じていた。
一瞬の目の表情だけで普通の大学生から凶悪犯に変わってしまう演技を若干20歳でやってのけるとは。

彼の年代は「菅田世代」と言われているが、私に言わせれば譲っても「菅田・神木世代」だと思う。

このまま30年40年続ければ彼が尊敬する役所広司を超えられる日が来るのではないだろうか。

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