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卵の値上がり供給不足

こんにちは!

”完全栄養食”
と言われて思い浮かぶ食材といえば、です。タンパク質やビタミンなど栄養素をバランスよく含んでいる食品であるということはご存じの通り。生のまま卵かけご飯にしてもよし、加熱して卵焼きにしてもよし。価格もお手頃で、毎日の料理に欠かせない食材といっても過言ではないのでしょうか?

「エッグショック」最近ニュースでもよく聞かれるようになってきました。家計の味方であった卵が品薄状態そして値上がりになってきたという消費者にとっては非常に厳しい現実です。スーパーマーケットの全国平均価格をみても、1年前と比較し1.3~1.5倍近くの値段で販売されています。

原因としては、鳥インフルエンザによる供給が不足したことにあります。家畜の疾病は感染力が高く、もし鶏舎内で疾病が確認できたら、全ての鶏が処分されてしまう他、鶏舎内施設の殺菌等も行ったり供給量に対して多大なダメージを与えてしまいます。
これに加えて、家畜に与える餌に関しても価格高騰していることで以前までの安価で手に入りやすい卵が当たり前ではなくなっているということです。

前置きが長くなりましたが……。
今回は「エッグショック」は世界的に見ても起こっているという事実です。

「お一人様1パックまで」

現在のニュージーランドでの卵の価格は日本円に換算して卵1つ約70円から80円程
(ちなみにおおよそではあるが、現在の平均で日本は卵1つ約30円程)
かなり高騰している様子が伺えます。

更にはこんな貼り紙も!

新しい規制について

要約すると、
【卵の供給に何が起こっているのか?
2012年にNZ政府がケージ飼いの卵を2023年までに廃止する法律を提示した。現在も段階的に廃止されている影響で、供給量が落ちてきている。2027年までに完全ケージフリー化するという目標を達成するため、政府およびニュージーランドの鶏卵業者と緊密に協力していきます。】

今まで効率性を重要視していたケージ飼い(カゴの中で1羽ないしは2羽ごとに飼育する方法)からケージフリー化、つまり平飼い(自由に動き回れる自然に近い形)へ移行している段階だという。
日本においてはケージ飼いがほとんどを占める中、なぜこのような動きがあるのか?

これは近年、特に畜産業界を取り巻く環境の中でホットワードといえるでしょう、アニマルウェルフェア(AW)の風潮です。家畜福祉を指し家畜のストレスをできる限り少なくし、健康的な暮らしができるような飼育方法を目指しています。NZだけではなく、世界的に見てもAWに向けた動きは非常に進んでいます。

畜産業に携わる上で避けては通れないのが"命と向き合う"ということ。動物に寄り添った考え方をすれば、求められる供給が難しくなる。
そこには一見矛盾した考えが存在している、永遠のテーマです。


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