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【感想】もっこり半兵衛 10巻

先日のKindleまとめ買いセールで購入したマンガをさっそく読んだので感想。

もっこり半兵衛 10巻


髪結いのお滝

息子が嫁に殺されたが、奉行所では証拠が見つからず処罰されなかったから調べて欲しいと老婆に頼み込まれた半兵衛。
しかし、調べていくと実は嫁は殺された息子からDVを受けており…って話。

①これって、女同士の連帯…なのか?
DVを受けていた嫁に、元DV被害者だった女髪結いが毒を渡して殺させる…
これまでの暴力を命で償わせるのはいいんだけど(よくない)、この髪結いの女、めちゃくちゃ目がコワイ…!!
完全に一線超えちゃってる人の目してるじゃん、いやわかるよ辛い過去があってDVしてる男見ると過去がフラバして殺意が蘇ってくるんだろうってのは。でもコワイのよ目が!
顔にあざのある女を見つけると目の色が変わって、旦那を殺すようにそそのかして毒を渡すって心壊れちゃってるじゃん?
まあそれに乗っかって旦那殺すほうも殺すほうなんだけどね…

②ババアの親心
最後、依頼してきた老婆が怒り狂うシーンも「おみよに同情したんだろう」と同情されて当然の行いを息子自身がしてきていることを認めてるんだよね。
同じ女として嫁の苦しみを理解していながらも、母親として息子可愛さが勝ってしまうという…
母親として息子の行動を戒めていれば、殺されずに済んだんじゃないかという後悔もあるんじゃないかと思うとちょっと辛いなあ。


勝てない刺客

9巻で刺客をボコし、放火の計画を潰したことで紀州側と判断され尾張藩に目をつけられた半兵衛。
尾張藩は元浪人の近藤を召し抱え、浪人の半兵衛と決闘させることで勝敗にかかわらず半兵衛を殺そうとするが…って話。

①闇バイトの近藤さん
近藤自身は腕にそこまで覚えがある風でもないのに、なんで人斬り半兵衛と戦ったの?
夜鷹を斬らずに最初から半兵衛に話通しといて適当に流しとけばよかったんじゃない?半兵衛とすれちがって手が震えてたから命惜しくないタイプってわけでもないよな?ギリギリまで食い詰めてた様子もないし、剣の道が~ってタイプでもなさそうだし…よくわからんな?
って思ってたけど、最後のシーンで「あっこれ軽い気持ちで闇バイトに手を出しちゃったみたいな感じ?」ってなったね。
半兵衛と対決になった瞬間に尾張藩に見捨てられてたし、本当に闇バイトで切り捨てられる末端みたいな感じだよねw


お玉からの手紙

吉原の妓楼から、自分の店に通う侍が辻斬り強盗をしているのではないかという男が訪ねてくる。
男が懐から取り出した手紙は、かつて半兵衛親子と同じ長屋に住んでいたお玉からのもので…って話。

①あれっ、お玉生きてるじゃん
過去に出てきたキャラクターが再登場してくるのって嬉しいよね。
ってお玉…死んでなかったっけ?と思ってよく見たら23才で死んだって書いてあった。時系列上まだ生きてるのね。まあそうか、新造でまだ客も取ってないのにいきなり死んでたらおかしいわな。
このシリーズ、レギュラー化したキャラクター以外にもちょくちょく過去のエピソードから再登場してくるんだよね。
まあ半兵衛の行動範囲内にいる人間だからある程度人数は限定されるだろうけど、世間は狭いってことなのかな?

②さおりとお玉の姉妹愛がいい
手紙が出てきてからのさおりの行動がいちいち切ない。
お玉もきっとさおりとの思い出を大切に苦界で必死に生きてるんだろうな…

以下さおりがかわいいポイント

  • 半兵衛が膝にのせているお玉からの手紙をじっと見てる

  • 生意気なさおりがお玉をよろしく頼むと頭を下げる半兵衛と一緒に深々と頭を下げている

  • お玉に会いに行かない半兵衛に、自分のような男が行く場所じゃないといわれた時の表情

  • 場所を選ばず手紙を開いて違和感のある空白の意味を考え続けている(そのヒントをお玉との思い出から探そうとしている)

  • 空白の謎がとけたときの号泣

  • かごの中から精いっぱい伸ばされた短い腕


今回も面白かったな~。
掲載してる媒体の影響もあるかもしれないけど、単話でサクっと読めるので会社のお昼休みで一服してるときにツルっと読めるのがちょうどいいね。




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