2023/05/29

彼女がいる男を好きになった。奪う気なんてほとんどなかった。具体的に言うなら、奪える確率は10%もないと思っていた。だから、好きだという気持ちを抱えたまま、今だけ楽しければいいと思っていた。

そうだったのに。

その日も、2人で遊んでいた。
「ちょっと電話しないといけないから」
と席を外す彼。

「電話苦手なんだよね」と言っていた彼。
珍しいな。なかなか重要な用事なんだなぁ。

そんなことを漫然と考えていた。

そこから1時間ほどして戻ってきた。
「電話、長かったね」
「うん、まぁね」
彼のプライバシーだから、わざわざ電話の内容を聞く必要性もないし、彼も自ら言わないから、そのままこの件は放っておいた。

夜は餃子を作った。特に理由はない。餃子が食べたかったから。
餃子をつつきながら、「彼女どんな人なの?」と聞く。
いつもは「まぁそのうちね」とはぐらかされる。
彼女でもない女友達に自分の女を見せたいわけないことくらいは私だってよくわかっていた。だから、ほとんど冗談、彼が見せる気になったら見ようかな。くらいの軽い気持ちで毎回きいていた。

その日の彼は違った。
「ゆるふわ系?みたいな、でも目が大きくて、第一印象怖いって言われるらしいよ。写真見る?」

お、こいつ、見せる気になったか、と内心ニヤニヤした気持ちで聞いていた。

見せてもらった写真は、ディズニーランドに二人で行った写真。そこに映っていたのは、穏やかそうに笑う小柄な女の子。私とは正反対な清楚系だった。

この時の私の内心。「ははーん、君はこういう清楚系が好きなのねー。やっぱり諦めるしかないかー」応援半分、ショック半分みたいな気持ちだった。

「幸せになりなよー」
私がニヤニヤしながら彼にそういうと、彼は間髪入れず、こう言い放った。

「別れたんすよ、さっき」




は?




部屋の空気が静まり返る。

「さっき、電話して、別れた」

「え、本気で言ってんの?」
「本気だよ」
「ふざけてんの?
「ふざけてないよ」



未完!!書いてすっきりしたかっただけ!

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