おいなりはん

胸中

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最近胸が躍る事した?

年明け早々に引いた風邪が長引いて、4日間高熱にうなされた頭は大好きなドラマや映画すら受け付けなくなるという苦悶の日々を送りました。 熱が下がりようやく観始めた韓国ドラマは甘くて優しい物語でした。 韓国ならではの整いまくった容姿とアメリカのドーナツ並に甘い台詞はアラサーの胸にもひとときの胸キュンをもたらしてくれた。 しかし、その甘さに少し胃もたれした私は甘さを中和させる為のダークな作品が観たくなりNetflixの中に無数にある作品を片っ端から吟味した。そしてようやく辿り着いた

    • 椎名林檎に一発食らった日

      30代になって初めてメンタルがズタボロになった夜。 イヤホンから流れて来たのは椎名林檎の同じ夜という曲だった。 何度も何度も聴いた曲だったけど、その日は言葉が一粒一粒立っていて真っ直ぐ私の頭の中に突き進んできた。 という歌詞の一文にコテンパンに打ちのめされた。 ボロボロと涙が溢れてきて声をあげて泣いた。 何が今の私をこうさせているのかわからない事がたまらなく怖くなった。 耳から聞こえてくる歌が無ければ私はこの12月の夜の空気に溶け出してしまっていたかもしれない。 何度も

      • 蟹座の女、海に戻る。

        疲れたなと思う時、私は無性に海に行きたくなる。 押し寄せては引いていく波と、柔らかそうで意外と素足で歩くと痛い砂の感触が心の中を洗ってくれるような気がするからだ。 まるでファーストフードの注文のように選ばされた「父さんと母さんどっちと暮らしたい?」という選択肢。 17歳の頃、私の家族はバラバラになった。 お金が原因で両親は離婚、兄は隣の県の大学へ進学し家を出た。 かしこまって話す事もなく『昼ごはん代テーブルの上にあるから。あと、母さんと父さん離婚するけどあんたどっちと暮

        • 自分を励ます映画の話

          不器用で不幸せで孤独で、人生フルスロットルで生きた松子から元気をもらえる映画「嫌われ松子の一生」 救いようがないようなストーリーに、軽快な音楽とどこを切り取っても絵になる映像美が相まってマイルドになってるからめちゃくちゃ観やすい。 寂しさを埋めたいが為に起こした行動がもっと自分の心を深くえぐってる事とか そういう人間の腹の底に溜まってる黒くてドロっとしたものをすくいあげて見せられてるような気持ちになって めちゃくちゃ感動する訳でも、めちゃくちゃ共感する訳でもないのに気

        最近胸が躍る事した?

          17アゲイン

          10代の頃、とにかく早く大人になりたかった。 「大人になるってどういう事か」を議題に夜中のファミレスで朝までドリンクバー1本で友達と語り合ったあの酸っぱい日々。 明け方に自転車に乗りながら、何がそんなに面白いのかも分からんような事にお腹が捩れる程笑い合ったり、国道2号線沿いの花壇に腰掛けて缶コーヒー片手に熱い話をしてみたりとあの日々を思い出しては、「なんか懐かしいなぁ」と胸がしゅわしゅわときめく。まさにこの瞬間「あぁ、大人になったんだ」と気付かされた。 もうドリンクバー

          映画がもたらした人生を少し変えた出会い

          まさに「骨抜き」にされた映画を見た。 役所広司さんが主演の「孤狼の血」だ。 何か映画を見ようと思い映画情報を調べていた時にふと目に入った武骨で男臭いビジュアルのポスターが目に焼き付いた。 画面越しでも漂ってきそうな「汗」と「煙草」の匂い、平成生まれの自分が知るはずもない「昭和」を感じずにはいられなかった。 映画は開始から5分位で「なんやこれ」と思わず目を背けたくなるようなシーンがあったが、きっとあれは「孤狼の血」という作品からの「洗礼」だったのだろう。 怖いもの見た

          映画がもたらした人生を少し変えた出会い