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2023/04/23 11:30 私は爆発した


2023/04/23 11:30 私は爆発した

パニック発作。
過呼吸、手足の硬直、痙攣。酸素が回りすぎて指先が冷たくなって動かなくなっていく。
ひとりでに震える手を握り、
「大丈夫、大丈夫、吸って、吐いて、、」の声は少し遠くで聞こえてる。
「ああ、明日からどうなるんだろ。」
苦しいというその先の小さな冷静さだった。


ここまでのパニック症状は初めてだった。
翌日、私は

"適応障害"

と診断された。もうずっとわかってたけど。
もう限界、ずっと限界だった。
少しでも体調に表れてくれていたらよかったのにな。熱が出たとか、お腹痛いとか。そんなんでいいから、そしたら休めてたかも。
なんで心の不調は他人から見えないのかな。まあ見られても困りますけど。
いつしか「今日は心臓が痛いです。」と宣言してはみたものの、その時だけ同情され翌日からは平気な顔をして働く。まあ同情してくれるならマシな方か。

自分の中は既に腐ってて、思考力の低下を感じてた。ミスをする。指摘される。またミスをする。
ああ、もうめんどくさい。
最後はもうミスしても言えなかった。あとでどうなるかなんて目に見えていたのに、報告するエネルギーすらもう私には残ってなかった。

報告しなかった事がバレて、いつも朗らかな先輩も流石に声が揺れている。
ああ、この人も怒りはあるのか。そりゃそうだよな。ここまで仕事できない人見た事ないもんね。
既に話の半分は頭に入ってきていなかった。
もう無理、無理、無理。限界。

「あの、すみません。もう限界です。ずっと限界です。休ませてください。」


爆破スイッチが押された瞬間だった。








原因は明白。職場によるストレス。

転職して一年。私は会社側の都合上、この一年で3店舗を転々としたが、どこにも馴染む事は出来なかった。
なぜなら理由はわからないが、どの店舗にも挨拶しない奴が必ずいる。謎。意味がわからない。
みんな共通しているが、返す時もあるし、私だけに返さないというわけでもない。もちろん、体調不良や、返せるような状況ではなかったとか、そう言うのは考えられるだろう。だが、それはあきらかに違った。奴らは返さないのだ。意味不明だ。私にとって挨拶は常識だと思っていたので理解不能だった。
ストレスの原因は挨拶だけではないけど、そこだけは譲れなかった。

入社前は三年も恋焦がれ夢見た憧れの仕事だった。
あまりにも期待しすぎて入った私がただの現実を見ただけであり、自業自得といえばその通りである。
いや、全くその通りなのである。
覚悟はしていたがバカなのだ。
表舞台があるならば舞台裏があって当然なのだ。



挨拶を返さないのに"常識"だとか"社会人"について諭される。知ってて当たり前という口調。気分屋さんな彼女に振り回される。

「ああ、なんて情けない。こんな小学生みたいな人に左右されるなんて、、、」

小学生に失礼だ、と思いつつ、別に挨拶を返さない事が悪だとは思っていない。彼女にも返さない理由があるのだろう。ただ、生きる世界が違う人だなっていうのはわかってた。別に気にしなきゃいい。相手にしなきゃいい。他人に求めるな。自他共に完璧なんてものは無いし、そんなもんは自分の首を絞めるだけ。
頭ではわかってるのに心が削がれていく。なんでだろうね。私はバカなんだって認めるしかない。
私の中の常識を他人に押し付けてる時点で私もお前と同じという事、世の中にはもっと辛い人がたくさんいるのに、こんなちっぽけな事でダメになるなんて甘えすぎだろ、と自分の小ささに羞恥も含めて落胆する。
(なんでこんなにも生きるのが下手なのだ、、、)


どこの店舗に行っても地に足がついている感覚はないし、1年経っても消えない違和感は、ここは私がいるべき環境ではないと思い知る。





ああ。






この先、なんにも無い私に何が出来るだろう。わからない。でもこの気持ちが消えぬ間に、何かしなければならない。と、そんな煽られるような気持ちになった。
じゃあ私は何が出来るだろう。
考えた。

記そう。

そして今、私は書き綴っている。ありのまま。そのまんま。この感情を落とし込むしかない。他人がどう思うかなんてものは関係ない。ただの備忘録だ。
たぶん私はスタート地点に立った。いつもこの感覚だ。何かを始めるには今日という日が1番若いのである。転職したあの日もスタート地点だった。あの日から歩んできて、また岐路に立つ。そして私は選ぶのだ。


何かを始める。何かはわからない。どうなるかはわからない。
とりあえず、まずは記す。
誰のためでもない。私のために。



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