「グノシエンヌ」 サティ ~ 心が折れそうになったときのプレイリスト 第150曲
<タイトル>
6つのグノシエンヌ
<作曲者>
エリック・サティ
<おすすめ盤>
アルド・チッコリーニ(ピアノ)
エラート(レーベル)
<解説>
クラッシック業界では「変わり者」の代名詞のように扱われるエリック・サティ、その代表曲の一つです。
「グノシエンヌ」という奇妙な名前は、古代ギリシャのクレタ島にあった古都クノーシスに由来するだとか、キリスト教グノーシス派に由来するだとか、いくつか説があるようですが、いずれにしてもサティの言葉遊びだったのではないでしょうか。
サティが「グノシエンヌ」の名前で発表したのは最初の3番までで、あとの3つはサティの死後に発見され、作風などが似ているからという理由で、勝手につけ加えられたそうです。
サティの有名な容姿といえば、黒服にシルクハットに丸メガネ、いかにも奇人といったところです。
彼はバーやクラブなど、大衆のための施設で演奏するために音楽を作曲し、そのスタイルは「サロン音楽」の先駆となりました。
かつて音楽は貴族ためのBGMでしたが、市民階級が台頭して以来、その考え方は忘れ去られていました。
サティは音楽をもう一度「BGMに戻した」とも解釈できます。
いまとなっては当たり前ですが、彼には時代の先を見る目が備わっていたのかもしれません。
やはりというか、「皮肉」ではありますが――
CDはサティのピアノ音楽をほぼ録音している名ピアニスト・チッコリーニのものを推薦しておきます。
研ぎ澄まされた演奏に定評のある方です。
サティ録音のみの廉価ボックスが存在しますが、ワーナーへのチッコリーニ録音の全集もありますので、時間と予算のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
第1番
第2番
第3番
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