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「蛮頭寺くん、なにやら騒がしくなってきたようだね」 「は、閣下」 うしろへまとめた頭髪を…
「ウツロ……ミスター・キョウゲツの息子……まさかここまで成長してくれるとは、ふふっ……こ…
日が落ちてきたころ。 ウツロと真田龍子は、そろって中庭のウッドデッキに腰かけていた。 短…
「雅と済ませてきたんだな」 入室した南柾樹に、ウツロは意趣返しを見舞った。 「鼻がいいよ…
「そうなのよお母さま、とんだ赤っ恥だわ。このわたしとしたことがよ? ウツロといい美吉良と…
「浅倉め、いまごろ兄妹で俺のことをごちゃごちゃ言ってるんだろうよ」 弟・鬼堂沙門が運転…
「兄さん、あ~ん」 「あむあむ。いや~、卑弥呼の作ってくる料理は本当にうまいよ~」 浅倉喜代蔵と浅倉卑弥呼の兄妹は、虎ノ門にある有限責任監査法人たこぐも本部のだだっ広いオフィスで、このようにいちゃついていた。 傍らには黒髪の青年がしゃがみ込んで、何も言葉を発せずにただほほえんでいる。 浅倉喜代蔵の弟子である公認会計士・鷹守幽だ。 少年のようなあどけなさをたたえているが、師匠のボディガードを兼務する手練れの暗殺者である。 もちろんというか、アルトラ使いだ。
「ん……」 ウツロが目を覚ますと、そこはいまとなっては見慣れた、洋館アパート「さくら館…
倉庫の中へ数名の黒服たちが入ってきて、意識を失った星川皐月、ならびに刀子朱利と氷潟夕真…
「推して参ります、伯母さま……!」 「ウツロ、この毒虫が! かかってこいやあああああっ!…
「似嵐ウツロ、復活――!」 毒虫の戦士はこのように、高らかに復活を宣言した。 そして…
「アルトラ、マディ・ウォー」 ウツロと万城目日和の垂れ流した大量の血が、赤い兵隊と化し…
「美吉良あああああっ……!」 星川皐月の顔面がマグマのようにゆがんだ。 出現した中年…
「イージスっ……!」 ウツロの体が、緑色の光に包まれた。 「は……?」 大刀をはじき返された星川皐月は、声のした後ろをひょっこりと振り返った。 真田虎太郎。 バリアを張るアルトラを使ったのだ。 「虎太郎くん、いけない……! 逃げるんだ……!」 ウツロは刀にすがりながら、必死になって叫んだ。 しかし少年は、実に凛然としている。 「ウツロさん! GPSアプリの動きからこの状況を知り、ここまでやってきたのです! もうすぐ湊さんたちが、特生対のメンバーを