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ヒビノキロク

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2024年3月の記事一覧

3/31

夏だ。高校生の頃を思い出す。こんな空気だったと思う。懐かしい。一人きり。親は帰って来ない。短い付き合いだったのかもしれない。以前はもう少し。以前はもう少し。以前は暑かった。今日は夏だ。夏は昨日だ。明日は夏だ。今も夏だ。夏のカメムシ二等兵がバス乗り場の地面を行進する。そして誰に気づかれるまでもなく踏み潰される。死体を見下ろす、バスの窓から。以前はここでスズメガの知らせを受けた。ヨナグニサンが死んだわ

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3/30

夢を完全に追体験できたのならきっと面白いお話が心に残ると思う。一度しか見れない体験ではあるが同じ土地には同じ建物や店が存在している。昔訪れた夢に再度訪れて同じ建物の中を歩くことは多い。また海の上を飛んだりビルからビルへ浮遊して移ったりする夢でも同じような感覚で宙に浮かんでいる。夢の中の鎌倉は暗い影の広がる水田を自転車で走った先にあるしその様子を俯瞰視したポケモンの移動画面に映ることも毎回のことで慣

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3/27

輪になって話をした。フィッシュボウルという。オープンダイアローグ(OD)みたいな講義だった。無理するということ、働くということについて思いを馳せた。子供の頃には無理をしていたからその経験を話した。働くということについてイメージを持たないからまだ分からないとだけ言った。徐々に社会に適応していけたらいい。昼はナチュラルLAWSONまで戻っておにぎりを買った。
振り返りシートには当事者意識の低さとか、作

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3/26

鮮明な夢を見始めてから5日ほどが経つ。寝る前に飲むヤクルトが夢に作用しているのだと思う。家は売り払い、グループホームに住み始める。就労移行支援に通い始めてパソコンのこともアプリで学んでいくと思う。就職に向けて学び始めるだろう。家ともおさらば、黒鼠のハーパーともおさらばした。あとはトマシンが生きている。庭に埋めてしまった。歴代のネズミたちの骨が庭に埋まっている。遥か下にはミミの骨というかミイラが段ボ

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3/23

ハーパーが死んじゃった。黒鼠ハーパー、ここに没す。一年と三ヶ月。短い一生だったね。可愛い子だったよ。黒鼠。ハーパーは映画の主人公の名前。同じ顔の男たち。ハーパーは苦しまずに死ねたのかな。柔らかい体がぐったりとしている。最後に水を僅かに舐めた。その後で眠ったままだったと思う。意識が朦朧として。僕はレタスを食べた。ハーパーは何も食べなかったと思う。ハーパー。

3/23

3/23

もう、この世に用はない、せっかく生まれたと言うのに、この世っていうのは苦しみばかりを提供してくる、多くの暴力、どこにでも感じている虚無感、この現実に実感がない、夢を見ているようでどこまでも明晰夢と変わりない、今朝見ていた夢は楽しかった、夜の間にいつも訪れる海が巨大な露天風呂になっていて、靴下を脱いで温かいお湯に浸かっていた、夜なので誰もいない、露天風呂は海そのものだった、この世に大して意味はないこ

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3/21

一ヶ月に一度のホルモン分泌を調整する注射を打った。そんなに痛くないからまだましだ。この病気は治らない。一生続くらしい。短い一生ならば問題はない。早く死んで〇回に帰りたい。〇回に行けたら自由になれる。この地上での生活はただ苦しいだけだ。何の意味もない。学びを放棄し一目散に霊界へと帰還する。〇回に行けたら楽しいだろうから。例会に行くために体外離脱の練習をしたい。筋トレのように少しずつ続けていけたらいい

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