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リモートでのキックオフミーティングに思うこと

コロナ禍の現在、bridgeでもリモートワークがすっかり定着してきた。(リアルに会うのは月に1回あるかないか)
顔なじみのメンバーはもちろん、リモートという利便性を生かして、今では直接対面したことがない方とも一緒に仕事をすることが増えた。
さらに、コアメンバーだけじゃなくて複業やフリーランス、インターンなど本当に様々な人たちが毎日入り乱れていて、充実している気持ちはあるものの、「オンラインだけのつながり」を正直寂しく感じたりもする。

今日はフルリモートでプロジェクトをすすめる際の、「キックオフ」の位置づけについて最近感じたことを書きたい。


「仕事だから」では不十分。

新しいプロジェクトをスタートするときにキックオフミーティングは欠かせないが、バックボーンが異なる人たちと足並みをそろえるのはなかなか難しい。
リモートならなおさら。
リアルで対面したことがない人たちも参加しているなら、もっともっとなおさらだ。

前例のない取組みにおいては、誰も正解をもっておらず、チームプレイが不可欠だ。
しかし、初対面でメンバーそれぞれがどんな人物なのかもわからない中で、本当に「協力」しながらプロジェクトをすすめていけるのだろうか? 
相談したくても躊躇してしまう、そんな関係性が自然と出来上がってはいないだろうか?

確かに「キックオフミーティング」そのものでいうなら、
プロジェクトの目的やゴール、ステップ、体制、期限、課題など定型化された内容を詰めていくことで問題はない。
しかしリモートワークを推進したり多様な働き方を受け入れている以上、「個人」を知ることこそがキックオフミーティングにおいてもっとも大切なことなんじゃないかと最近感じてきた。

会社の仕事として指示・依頼を出すのは簡単で、目標やゴールを決めて、周知すればいい。
ほとんどの人は、異議を唱えることなく、決定事項を受け入れてくれるだろう。

それは「社員だから」という義務感もあれば、「仕事だから」という諦めもあるかもしれない。
社員として働く以上、会社のむかう方向性に貢献、協力するのは当たり前の前提で、それによる対価として給料をもらっているからだ。

しかし働き方の多様化が進み、組織の外の人とのコラボレーションが欠かせない今、「仕事だから」だけでは通用しなくなってきているのではないだろうか。


一人ひとりのプロジェクトにかかわる目的、期待や不安を知る

僕はリモート化でのプロジェクト成功の秘訣は、「メンバーそれぞれがプロジェクトに対して参加目的を共有すること」だと思う。

「プロジェクトのテーマそのものに興味があるから」でもいい。
「過去にやったことがあり成功のノウハウを持っている」でもいい。
「成功させて自分の評価につなげたい」
「自分の作品例としPRに使いたい」
「スキルアップしたい」
「Feeが魅力だから」
「よくわからないけどなんだか面白そう!」
……など、動機はなんでも構わない。

とにかく、「自分がなぜ参加しているのか」個人として関わる意味をみんなと共有することが、チームプレイを促す一歩目だと思う。

そして同時に、心配事や不安についても話す。
「小さい子どもがいて夕方以降は参加しづらい」
「本業が繁忙期で、平日は稼働できる時間が限られてしまう」
「自分のスキルで役に立てるのか心配」
……など。
新しいプロジェクトに関わるときは、誰もが何かしらの心配事を抱えるものだ。
ほとんどの場合、わざわざ伝えるほどでもない、個人的な事情に「どうしよう……」と一人で抱え込む。
しかし一人ひとりが「事情」や「心配事」を伝えることで、配慮と工夫の輪が出来上がる。
自分ができないことは誰かがカバーしてくれるかもしれない。
また誰かができないことを、自分がカバーできるかもしれない。

相手のことがよくわかれば、人は自然と協力したくなる

相手のことがよくわかれば、人は自然と協力したくなるものだ。
相手の期待や不安をふまえて役割を考えたり、スケジュールを調整したりして、効率的に連携をすすめていける。
加えて、得意技が異なる「個人」の集団だからこそ生まれるアイデアもあるかもしれない。

はじめてのことに参加するのは誰だって勇気がいるし、すぐに意思疎通できるはずもない。
働き方が多様化している時代だからこそ、プロジェクトの始め方として、あらためて個人の関わる目的や、期待、不安を共有しながら丁寧にすすめること。

これこそが、リモート化でのコラボレーションを強化する、あるいはプロジェクトの三遊間をみんなでカバーしあう秘訣なんではないだろうか。

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