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サポートセンターの人と電話で話せた話と、いろんな意味でのブランド力の話。

ある事があって、Appleのサポートセンターに電話した。
電話が嫌いだからという理由と、むかーし一度かけた時に対応した男性が「なんなんだこいつ」っていう感じの人だったから。おまけにずーっと呼び出し音が鳴ってエンドレスなのか?っていうくらい音楽を聞かされるんだろうなあと思いながら、聞きたいことの番号を押して待つ。

いや全然待ってない。
すぐに優しい女性の声が聞こえてきた。
軽い驚き。
あまりの速さにちょっと慌てた。

これがまた終始丁寧で優しくて、聞きたいことに対する答えも明快で、なんて心地いい電話なんだろうと思わずにはいられなかった。

確実に時代は流れたのだ。
あの時の男性は今どこにいるんだろう。
新しく買った本体にモニターが接続できない問題を聞いたとき、軽く鼻で笑いながら「新しいのにした方がいいですよ」みたいな事を言いやがった。
待てよ、言ってるだろ、一つはちゃんと新しいの買ったんだよ。でももう一台使いたくて接続しようとしたんだけど、ポートの型が違ってて出来なかったって。

「もういい」と思って、自分でネットで調べたらそういう人は多いらしく、すぐにそのモニターと本体に接続するためのハブみたいな部品が紹介されてて、それを買った。
そして無事接続完了で使えるようになった。
いらないな、サポートセンター。
と、ずっと思ってた。

ていうか、Appleってサポートにお金取ってる時期なかったっけ?

なのに今回は、嫌いな電話を切った後も「いい子だったなあ」なんて見ず知らずの女性を褒め称えたい気分。
で、もう1人のデザイナーにもその顛末を話しさえした。その人もアップルのサポートセンターはそれなりにそういう所だと思ってる人だから、今までと違っていい感じだよってお薦めしておいた。
利用することがあればだけれど。

もう一つ、大好きで使ってた香水瓶の蓋のところが何故か一年もたたずに、なんと金色の塗料が剥げてぐずぐずになった。
すごく気に入ってたから、蓋を開けるたびに悲しくなって、こういうものなんだろうかと諦めかけていた。

普通は絶対、別にいいやって感じでスルーするんだけど、でも、こういう製品の不具合ってこのブランドにとっては、ちょっと名折れなんじゃないだろうかと思って、公式サイトを見たらお問い合わせがあったから、ほんの軽い気持ちでこんな風になったのだけど、この種類は全部こうなるのか、それとも個体差があるのでしょうか?みたいな事を書いて送信してみた。
いつもはそんな面倒な事は絶対にしない。
ほんと今回は、このブランドが作る物がこんな感じでいいのかなあっていう素朴な疑問を投げかけてみただけ。

送信してすぐに返事が来て、びっくり。
それも定型文ではなく担当者からのメール。はやっ。
その速さの中に、私がいつどこで買ったか確認が取れたとのことも記載してあって、すぐに送り返してもらいたいと書いてあった。
仕事はやっ。

お問合せメールには名前しか書いてないのに、わかるんだ。

それで、梱包してヤマトで送った。
次の次の日のお昼頃、ヤマトから配達完了メールが来た。
そしてその次の瞬間、そのブランドの担当者からのメールが届いた。はやっ。
大変申し訳ない旨の説明と、新しいのを送りますと書かれていた。

なんだかそれも含めてブランド力のような気がした。

でも私がそのブランドの人だったら、買って一年も経たないのにあんな風に塗料がハゲハゲになって散らばるようなものを、買ってもらった人に持ってて欲しくはないと思うし、一体全体どんな状態になってるんだ?って思うから、返品してくれって言うと思う。

ただ、スピード感がすごかった。
お客さんなんて全世界にいるだろうし、お尋ねメールもたくさんくるんじゃないかと思われるし、今回はものすごく高いものでもなく、香水だ。
もちろんその地域地域で担当者がいるのはわかってるけど、それでも対応が早かった。

世の中には「ここで買ったんだからこの程度でしょうがないよね」って思われてるお店もあるんだろうと思うから「このブランドだったらこんな風になるのはおかしい気がする」と思わせてるそのブランドもすごいと思う。

珍しく、自分から2回も外界とつながった変な日々だったけど、先入観もアップデートした方がいいんだなと感じました。とさ。

おまけに、やれば出来る子だった。




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