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ドラマから生まれた、もしも、の話。

録画していたドラマ「日本沈没ー希望のひとー」を見ながら、母が唐突に言った。

「もし、ここが沈むってなったら日本のどこに逃げたい?」

わたしは、聞かれて瞬時に思ったことを口にした。

「でもさ、“日本沈没”ってタイトル的に、どこに逃げてもいずれ沈むんじゃないの?だったら海外に逃げた方が良くない?」

そんなわたしに、母はこう答える。
「うーん、それでも国内で逃げるとしたら?」

母が切ってくれたりんごをシャクシャクと食べながら、わたしは考えた。

「うーん……北海道とか?」

「北海道寒いよ?」

「でも、なんとなく南に逃げるよりは北かなって。大地も広いし」

「確かに、九州の方は火山の噴火とかもあるしねぇ」
(九州にお住まいの皆様、わたしも母も決して悪意があって言っている訳ではないのですが、すみません)

「でもさ、やっぱり逃げるなら海外の方が良くない?」

「海外だったらどこがいいの?」

「親日的な国がいいよねぇ」

………もしも、海外に逃げるなら。

確か、北欧の方は福祉国家だと大学の講義で聞いた気がする。
税金は日本よりも高いけれど、その分しっかりと国民に還元してくれるとか、そんな話を聞いたような、聞かなかったような。

でも北欧って寒いよなぁ。北海道も寒いけど。

オーストラリアは、留学で短期滞在する分にはとても快適な国だったし、街ゆく人たちもびっくりするくらい親切だったけど、実際に住むとなったらどうなのかまでは分からない。
結局、どこに逃げるのがいいのか結論が出ないまま、わたしと母はドラマを見続けていた。

———もしも、日本が本当に沈むことになったら。
皆さんは、どこに逃げますか?

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