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#二次創作小説
【二次創作】湯気の先で、心はにじむ。
「こんにちは、ご来館ありがとうございます」
「チケット1枚ください」
「かしこまりました。500円です」
「———ありがとうございます。ごゆっくりご覧下さいませ」
高齢のご夫婦や学生らしき風貌の男性、複数人で連れ立ったマダムたち。
わたしが働く美術館には、思い思いの目的を胸に、幅広い年代のいろいろな人たちが訪れる。
———だけど、それぞれ違っているように見える人たちの中にも、一つだけ共通
【二次創作】オッドアイのしろいねこ
夢を見た。
街灯に照らされた夜の道を1人ぼんやりと歩いていた私の前に、不思議な猫が現れる夢。
綺麗に整った真っ白な毛並みに、
左右で色が違う瞳。
魔女とか占い師の隣にちょこんと座っていそうな、ミステリアスな雰囲気が漂っている。
猫は、私をまっすぐ見据えながら言った。
「今、迷っていることがあるでしょう」
「どうして分かるの……?」
「僕の左目は、過去を視ることができるんだ」
太陽のよ