子どもの僕から見たおとな
これまでの人生で、「大人になったな~」と心の底から思えたことはない。
小学生の時に見た、中学生の背中はとても大きく見えたが
中学生になった自分の背中は大きくなることもなかった。
新卒で入社した時の先輩はそれはもうすごい先輩に感じたものだが
2年目になった時は、自分は大した先輩でもなんでもないと考えていた覚えがある。
人の背中は大きく見えて、自分の背中はとても小さい。
そんなことを感じながら今まで大人というものを見てきた。
ぼくは、もう20代後半で直に30代に入っていくという所なので
年齢的に見れば充分な大人である。
どういう行動が取れるのが、20代の大人としてまっとうなのか。
ここはとても難しい。
人によって想像に違いがあるだろうし、なりたい像だって違う。
それにも関わらず、20代後半ってもっと大人だと思っていた
というなんとも曖昧な感想を自分に対して抱く。
ここらで大人とはなんなのか
どんな人になれたらいいのか
ということを考えておかなければいけない気がする。
そうしておかないと、これから先ずっと
「○○ってもっと大人だと思っていた」
というよく分からない責めを行うことになってしまうし、
どこまでも大人に辿り着くこともできない。
それを防ぐためにも、
僕が思う、大人のイメージをつらつらと書いていきたい。
1.物事のタイミングを心得ており、後回しにしない
大人というのは、適切なタイミングで適切なことができる人のことだと思っている。
もっと言えば、手前のところで先読みして適切なタイミングを迎えられるようなイメージ。
始めてみないと分からない、起こってみて初めて知る
ということが全く無いということはないだろうが、
そうだとしても物事が起こる前に先読みできる人というのは、なんだか大人って感じがする。
あとは言うべきタイミングを逃さないこと。
言葉というのは、同じ人が同じことを行ったとしても、タイミング次第によって響き方が違うから難しい。
誕生日当日におめでとうって言ってもらえるのと、翌日に言われるのとでは全く違う。
受け手のテンションが変わってしまう。
ほかにも悩みごとがありそうだとか、疲れを感じていそうだなと相手を見て感じたとき、本当につらかったら言ってくるだろうとか思わずに、そう感じたときにその場で声をかけるという行為はとても大切ではないかと思う。
本当のSOSは外に出しづらいことがよくあるので、違和感はたいせつにしたい。
2.自分の基準だけでは考えない
小学生の頃によく、自分が嫌だと思うことは相手にしないように、とか
自分がしてもらって嬉しいことは人にも積極的にしてあげましょうと
教えてもらった覚えがある。
小学生の頃はそれで良かったと思っている。
親切な姿勢を取るというのは
人と一緒に暮らしていくための土台になることだと思う。
が、大人になっても同じではいけないのではないかと思っている。
本当に嫌な相手ではない限り、蔑ろにするような態度はとらないし、嫌がらせ行為を行うってことはもっとない。
基本的にみんなが親切であるという、性善説で考えても良いんじゃないかと思う。
ただ、その場合でも問題はあって、
自分にとっては親切だし、こんなことしてほしいと思っていることが、
実は相手にとってはお節介というか、してもらいたくなかったことである可能性もある。
してあげればよいわけではなく、
あくまで相手の目線に立って、してほしいであろうことを読み取ろうと努力する。
もし、分からなかったら勇気をもって聞いてみる。
そうやって細かいコミュニケーションを取りつつ、相手を知りながら、相手の基準を知っていく作業ができるというのは大人なのではないかと思う。
*
こうやって書いてみると、僕が思う大人というのは、人に働きかけることが人物なんだろうと思う。
それが自分には出来ていないと感じるし、自然とそれを行っている人を見れば、やはり「この人は大人だな」と思う。
それに、
大人として生きるということは、
「成る」ものというよりも
「在り続けようとする」ものなんだとも思う。
一度なったからと言っても、
在り続けようとしなければすぐに戻ってしまう。
成るという言葉には完結の印象があるが、
大人というものに完了はない。
どこまでも行っても、子どものままの可能性だったある。
終わりがないとはつくづく辛抱が必要なものだなと思う。
文字数が多くなりそうなので、ここらで一旦終わりにする。
大人というものはどんな姿をしているのか
今から自分にできることはあるのか
そんなことを考えながら
少しずつでも自分を変える行動につなげていけたらと思う。
あくまでこれは20代の思いで、
30代になったり、環境が変わったりしたらまた変わるのだと思う。
大人とはなんだろうか
人と関わるとはどういうことなんだろうか
きっと一生考えることになるだろうと思う。
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