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あの日の君に恋をした。第9話

なんて新鮮でよくわからない夢なんだろうか。
これに関して、自分でも全くわからない。
ただ新たな恋の予兆でもあるのかな。
半分寝ぼけながらふわふわしていた。
「早くしろ」という光の声がキッチンから聞こえてくる。
先に行っててほしいなー。
もっと寝てたいのに。
そう思いながらスマホをのぞき込むと遅刻ギリギリであった。
急いで準備をした。
そのまま授業へと向かった。
「おい、少女漫画にでも憧れてるのか」
笑いながら寝坊していない光に向かって煽りの言葉をひでは放った。
「どういうことだよ」
ひでからの食パンを加えながら遅刻ギリギリの人間に対しての皮肉の言葉であった。
話す話題がない。
どうしようと思いその場をつなぐために
「はぁ~」
ものすごい眠い感じのあくびをして見せた。
その瞬間、光が嫌な顔をした。
「お前、なんなの、はぁ~って口癖?うざいんだけど」
何気距離感がわからないからか心に刺さった。
たしかにうざいのかな。
気にしないでくれよとも思った。

なんとか学校に間に合った。
席に着くなり、選択授業が始まる。
10分後くらいに遅れて入ってきた子がいた。
「遅れました~、」(訳してます)
名前はココロ。顔つき的に韓国人かなと思った。
しっかり英語を喋っている。
ただなんか近寄りがたいし、意外と苦手なタイプなのかなと感じた。
それなのに気が付いたら彼女の事を見ていた。
よく見ると夢に出てきた子であった。
なんかもやもやしていた気分が晴れた気がした。ただ話すことはないだろうと思っていた。

そんなこんなで1週間が終わった。
2日目に学校から歩いて3時間かけて帰ってみたりした。
その時に小説を書いてみようと思った。
それが自分の失恋話でもどうかと思ったのだ。気が付いたら書いていた。
ただそれはまるで小説というか作文と日揮が混じった愚痴ノートだ。
他には特にひでは恋愛や遊びは何もしていない。
強いて言うならば、学校のパーティーに参加したくらいだ。
その時も何回かココロと目が合った。
でも未だにどこか苦手に感じる。

その帰り道お気に入りのジャケットを忘れたことに気が付いた。
もう5キロくらい離れちゃったしないだろう。
諦め半分お店に連絡を入れたら保管してくれていた。
「海外も治安は良いところは良いんだなと感じた。それかダサかったのか」

翌週の選択授業に行った。
またココロは遅れてきた。
そして一番後ろに座っていたひでの隣に座ってきた。
ペアワークが始まって一生懸命英語で話しかけた。
そして、どこ出身かを聞いたら同じ日本であった。
その瞬間笑ってしまった。
話していくうちに出身も近く親近感がわき、連絡先を好感した。
それ以降学校で彼女を見なくなった。

「あー、会いたいなー」
ひではそんな事を思っていた。
気が付かないうちに気になっていたのだ。

そんな時だ1通の通知が来た。

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