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コロナ後遺症についての最近の所感

私は今、いわゆるコロナ後遺症外来で体調の総合的な経過観察をしてもらっている。
(労災書類もそこに一任してる)

が、自分自身が特に気になる症状についてはコロナ後遺症です、とは強く告げずにそれぞれの専門病院に行き、診てもらってる。

当事者の私がいうのもあれだけどコロナ後遺症界隈、まじ胡散臭すぎる。
患者のことを、ビジネスチャンスだと思ってるような場所やコンテンツが多過ぎる。

私自身がコロナ後遺症患者として過ごしていたこのたった1年の間、皆が妄信的に信じていた人物が実はこうでした、とか、大人気病院の治療が実は全然成果出てなくて実際は患者がどんどん離れて行ってる、とか、このサプリは絶対マストで飲んだ方が良いっていうのが実は全然違いました、とか。
そういう『コロナ後遺症界隈の栄枯盛衰』を短期間で目の当たりにしすぎてついに私は不信感でいっぱいになっている。

そんな不信感もあり、今の私は『コロナ後遺症、診れます!!』みたいな威勢の良い発信を見る度に(え、なんですか?明確な治療法もなく病院も定まらず亡霊のように空気中をウィルスと一緒に彷徨ってる全国の後遺症患者集めたらお金になるとか思って始めてますか...?)などとうがった目線で見てしまう。(口悪い。ごめん)

つまりコロナ後遺症自体を自分自身が100%信じていないので『私、治せるぜ!!寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!後遺症治療始めました🎐』みたいなのを見ると、もう気色悪さでいっぱいなのである。(言い過ぎ。ごめん)

まぁ、そんな状態なのもあり、今の私はコロナ後遺症という呪縛からとにかく離れたい。

私はただただコロナ罹患後に身体のアチコチに急に出てきた不調に対して、その不調の原因は器質的なものですか?
これより更に悪化して大病につながる可能性はないですか?
もし未病の段階なのであれば服薬が必要ですか?
もしくは日常生活の改善で症状が好転する可能性はあるのですか?
…先生が今まで診てきた同じような症状の患者、そして検査結果を総合的に照らし合わせて今一体どうなってるのかただただ教えてほしいです、ってそれだけなのである。

だからそうなると出てる症状に対して医者としてまっさらな状態で観察してもらう方がよっぽど信頼出来たりする。
つまり後遺症に慣れすぎた人物の言う『これはコロナ後遺症です。治療法は今のところないです。漢方でも飲みましょう。時間薬を待ちましょう』といわれるのがもうこりごりなのである。

それに普通の病院で『コロナ後遺症って言われてます』って告げた時の医者たちの不安そうな顔や拒否する視線をもう浴びたくない。
私だってこれがコロナ後遺症かどうかなんて正直謎な訳で。

でも患者がそう言って来院したら医者だって「私は今から未知のコロナ後遺症を治療することになるのか...?」って構えることになるでしょ。
目の前の患者を救うのが仕事だとしても、人間なんだから感情や計算はもちろんあるでしょ?

専門医として忙しく働く中で、急に新しい症候群の患者が来て、私は絶対コロナ後遺症なんです!コロナ後遺症患者として扱ってください!そしてコロナ後遺症を治してください!なんてこられてみなよ。
それは確かにお気の毒だな、と思うわけです。

例えば、今私はコロナ罹患後から生理不順と不正出血が続いてる訳なんだけど、婦人科で血液検査もエコーも内診もして、でも器質的な異常はなくて。
そしたら先生は私の目をジーッと見つめて『ストレスはないですか?』って心配そうに聞くわけ。
でもそれが本来の正解の問いかけであって。

血液検査や器質的に問題がなくて、でも患者自身は心底不安そうに受診しに来たらそりゃ『ストレスはないですか?』って聞くしかない。
聞くしかないというか、実際にその目に見えないストレスで女性の身体はいとも簡単に変化してしまう。
だから、その生理が不順になるほどのストレスを受けている可能性はないですか?って確認してくれてるわけ。正解すぎる。

だけどこれがもし自分のことをコロナ後遺症だって思い込んだままだと『いや!ストレスなんてないです!コロナ後遺症なんです!分かってくれない!!』てなっちゃうんでしょう?

でもそうじゃなくて、コロナに罹った後から確かに寝てばっかりだし、運動も全くしなくなっちゃったし、友達にも合わない、人と会話しない、毎朝の出勤がないから生活リズムがバラバラ、太陽も浴びない、浴びないから夜眠れない、そんな事を打ち明けられる友人とすぐに会えない、笑い飛ばしてもらえない、ただ眉間に皺寄せて「あぁ…今日も一言も喋らなかったし身体はだるいし眠れないな。私は今日もコロナ後遺症患者でした。」とか言いながら深夜過ぎに眠りにつく。

...え、それってめちゃくちゃストレスですよね??!ってならない?なるよね?私はなってる。

毎日昼に起きてご飯食べて散歩行ってまた寝る。
この生活のどこにストレスがあるんだって感じだろうけど、動物としての人間の身体的には多分めっちゃストレスだったりするんだろうな、と。
ほら、一人暮らしだったり、定年退職したり、引きこもりでコミュニケーション取らなかったり、生まれたての赤ちゃんに保護者が一切話しかけずに育児したり、そうすると人間っていとも簡単に狂うじゃん。

だから一見『寝て食べて寝る』のこのリズムが気持ちよさそうに思えても。
今までの普通の生活の中でストレスだと思ってたクソジジイの体臭やイキリおっさんからのマウントや、意地悪ババアからの姑息なイジワルが一切なくなっていたとしても。

今までの人生で“これがストレス”だと決めつけていたもの以外のストレスが知らず知らずのうちに“療養中”という守られた生活を盾に発生しているから。
それをストレスって気付けないだけで、本当は人体にとってめちゃくちゃストレスフルな生活になっちゃってますよ?ってこともあり得るわけで。

…とはいっても、実際倦怠感で全然動けなかったり、PMSが度を超えてやってきたり、毎晩寝る前になると心臓が変にドクドク打ち始める気がして目が冴えちゃったり、そういうおかしなこと、どうしようもないことも実際発生する。

だけど、それを一旦コロナ後遺症患者の自分と切り離してみる。
めっちゃ倦怠感ある→内分泌科にめっちゃ疲れるんです、て言って受診してみる
PMS→なんか最近急にPMSが重いんです。まぁ強いて言えばコロナ感染後に急に重くなったんです、って言ってみる。
心臓のドクドク→寝る前にどくどくくるのが心配で…え、きっかけですか?う〜ん、、コロナに感染した後からな気がするんです、って言ってみる。

少しのニュアンスの違いだけど、これでお医者さんもフラットな目線で見てくれる。
自分自身も実は感染前から持病としてあったりしたけど気付かなかったものがたまたま強く出始めた、って思えれば落胆も怒りも生まずに済む。

…まぁ、最近はそんな感じで過ごしてます。
私があんまり症状のポストしなくなった理由もこれです。
“コロナ後遺症患者でいるの、マジしんどい”が理由。

だけどこれは私が『コロナ後遺症に理解があって』尚且つ『理論的で確実な治療法を持ち合わせてる』というお医者さんに巡り会えてないという証拠でもある。
大学病院とかにいるのだろうか?
それともどこかのクリニックにひっそりと隠れているのだろうか?

あれだけ悪態吐きましたけど、コロナ後遺症に慣れてれば慣れてるほど患者一人一人への理解が早いわけだし、症例や患者を沢山抱えているから引き出しも多く治癒への確実な道を知っている可能性があるわけで。

まぁ、そんな感じで以上、今日も取り留めもなくここでおしまい。
ていうかここまで読んだの?嘘でしょ??!
こんな長いのに??えーーー??!
…今日も本当にありがとう。照


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