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種を蒔く #1

種を蒔くことからすべてが始まる。
花が咲くことも、花が枯れることも、種を蒔いたその時から始まっているのである。

自然栽培で花を育てるということは、まずは、哲学みたいなものを自分の頭と身体の中に落とし込むところから始めます。
ネットや本溢れている情報はあくまでも方法論としては必要です。無農薬、無肥料、耕さないことなどは、自然栽培ではごく当たり前なことと考えられます。
では、その哲学はなんだと考えてみたらこうなりました。
 
「種を蒔き、花が咲き、また種を蒔く」

僕のなかではこれがしっくりくるテーマとしています。
言葉の意味を分析してみると…
最初の「種を蒔き」は人間の手で蒔くということで、種が勝手にこぼたわけではなります。
あくまでも自然栽培の栽培は人間が行う行為なので種は手で蒔く。(たまにこぼれ種で見事に花が咲くとそれはそれでめちゃくちゃ嬉しいけど)

次の「花が咲き」は花は人間が咲かせるものではなく、自然に咲くものなんです。
とかく栽培していると、やれ大きな花を咲かせたいとか、時期を早めて咲かせたいとか人間都合の勝手が出てくるもので、自然栽培の花は自然な時期に合わせて咲かせることがポイントです。
ビニールハウスは使わず、春にチューリップ、夏にひまわり、秋にコスモスを自然の力で咲かせることこそとっても大事にしている部分なんです。
(これがなかなか難しいんですが、後で書きますね)

最後のまた種を蒔く。は一般的な農家だと種取りをしないで、新たに購入した種を来年蒔くとなるがそれはなぜか…
答えは色々あるが、1番の理由は種を取るまで待っているとそこに次の花が植えられないからです。
ひまわりの場合、5月に蒔いて、7月8月に収穫、10月くらいまで種取り用の株を残しておく。収穫から2ヶ月間も待ってないと種は出来ない。
とてつもなく非経済的行為となるからなんです。(農家は面積あたりの収量が大事なので)
だけど、種を取る行為こそが自然栽培の真骨頂だと思えて仕方がない。なぜならその種を次世代に引き継いでいくことが大切だからです。
種はその土地や気候の記憶を保存するものである。その保存されたデータを毎年繰り返していくことによってアップデートされて、よりその畑に適応したしっかりした種となるはずなので。

種を蒔くことで始まる花の生産は自然の力を借りて人の手で栽培すること。花が咲きおわったら種を取り、来年また来年と種を蒔くこと。
持続すること。それご未来に繋がっていくこと。
 
まずは種を蒔くことから始めましょう!



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