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今週観た映画

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

コロナ禍での劇場公開であったにも関わらず大きな話題を呼んだアニメ作品。

大型モビルスーツ同士の空中戦などがウリだったようだが、私は重力を感じられるズッシリとした重厚な地上戦が好きなので、メインの戦闘よりも前座の方が楽しめた。

映画の内容はハサウェイ君の自己紹介であり、今後にご期待くださいといった感じだった。常に鬱陶しいギギちゃんと、それに翻弄されるハサウェイは周囲のキャラクターからも鑑賞者側からも冷ややかな視線を向けられることだろう。中盤は「これは何の映画だったっけ」状態だった。ストーリーもキャラクターも弱く感じたし、暗い海上を飛び回るモビルスーツ戦は重厚感の無いパシフィックリムを観てる気分だった。戦闘シーンが暗い場面ばかりなので退屈なのが最も残念な点だ。

シャアに中途半端に影響されたことで地球を浄化しなきゃならないという幼い理想を掲げつつも、クェスを取られた悔しさから反抗を続けるハサウェイ君は、アムロにもシャアにもなりきれないからアンダルシアなんかとグズグズしてる間に仲間は捕虜になるわ大佐に尻尾を掴まれるわで、結局マトモだったのは飛行機の中だけだった…と思いきやそう言えばあのシーンでも大佐居なけりゃ死んでるわけで、ロクに見せ場の無い可哀想な主人公と言えなくもない。
そんな彼がどうやってあんな組織を束ねる人間になったのか、そして何故ペーネローペーへトドメを刺さなかったのか、このあたりが続編で気持ち良く解消されることを期待している。

キングスマン ゴールデン・サークル

本当は前作を観直したかったのにこちらしかブルーレイを買っていないので、本作を観直した。続編も発表されているのでおさらいしておきたかったのだ。

前作は「マナーが、紳士を…」のシーンから徐々に失速していくイメージだったので、本作の彩り豊かなキャラクターたちと各地を旅するアドベンチャー感はボリューム満点で最後まで楽しむことができる。ブっ飛んだキャラクターに説得力を持たせるJulianne Mooreの怪演ぶりと、鬱陶しかったり怪しかったりしつつも涙を誘う最期を熱演したMark Strongは私の中での大きな見所となっている。

ただハリーは何故ウィスキーの正体に気付いたのか、納得の行く描写が無かったように思えるのだ。本作を鑑賞するのは2度目なのだが、これだけは今回も解決できない謎のまま残ってしまった。

パワーレンジャー

幼い頃の私が大好きだった戦隊ヒーロー「恐竜戦隊ジュウレンジャー」を今の(2017年頃)アメリカが作ったという胸が熱くなる映画。

公開前から注目していたものの、劇場に観に行く勇気が湧かず、その後も何となく機会を逸し続けて今に至った。

変身するまでに想像以上の時間を費やし、ジックリとティーンエイジャーの苦悩を描いていたのには驚かされたが、変身後のイケイケ感は序盤の展開あってこそのものだろう。バリバリの戦闘シーンを楽しみにしていたら肩透かしを食らいそうだが、私は充分に楽しめた。

驚くべきことに上の子も意外と退屈することなく最後まで観ていたし、途中ひとりだけ変身できたシーンなどは口を開けて身を乗り出していた。

ただ最終決戦の合体シーンだけは物足りなかった。バンブルビーを蹴とばしながら戦った末の大獣神がオプティマスプライム(最後の騎士王)みたいな姿だったのには面食らったが、それ以上に合体バンクのボンヤリ感にはコケてしまった。

しかしDCともMARVELとも違ったスーパーヒーローの姿は一見の価値ありだと思うし、あまり現実的ではなさそうだが次回作を期待し続けている。

ヴェノム

評判通りの名作。こちらも続編を目前に控えている。

発売直後に購入したブルーレイを漸く観たのだが、もっと早く観ておけば良かった…と思わずにはいられなかった。

エディもヴェノムも凄く”イイヤツ”なので、ハードなテーマが背景にある割に明るい気持ちで観ていられる。ヴェノムは決してヒーローではなく、宿主を殺さないというのがエディを守る動機なのは作中で名言されている通りだ。しかしそれ以上にエディ自身のことが気に入っていて友達のような存在になっていくのが観ていて心地良く、2人で成長していく姿を期待しながらワクワクしてしまう。

戦闘シーンも丁度良い感じで、ある意味何でもできてしまうヴェノムが意外なほど優しく敵を薙ぎ倒していく。やろうと思えば地獄絵図になってしまうが、程好いところでセーブしている感じで安心して観ていられた。

原作がMARVELなのに弱点の例えとして「クリプトナイト」が出てきたのは、スパイダーマンを巡るゴタゴタを少し連想してしまったが多分考え過ぎだろう。何しろ最後にスタン・リーまで出てきているのだ。しかもかなり長めに。

おわりに

映画って本当に良いものですね。

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