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[映画感想文]│週末に観た映画たちⅡ

ロミオマストダイ

ジェット・リー。

昔観てあまり面白くなかったけど今観たら面白いかも知れないと思って観始めた。結果的にはあまり面白くなかったし、途中のアクションシーンでは寝落ちしてしまった。

理由として、まずジェット・リーがあまり格好良く描かれていない点が挙げられる。ブルース・リー、ジャッキー・チェン或いはトニー・ジャーあたりが主演の映画は、主演の活躍を観たくて主演に感情移入して観る映画なのだ(※個人の感想です)。従って主演が格好良く見えなかったら、もう何を楽しみに観れば良いのかわからなくなってしまい、集中力が迷子になってしまうのである。だから私は「ダニー・ザ・ドッグ」も何度観ても好きになれない。

そしてシナリオの腑に落ちなさも宜しくない。やりたいことはわかるのだが、そんな穴だらけの作戦がいずれのボスにもバレずに進行し続けられるだろうか。色々なことが気になってしまい、どうも集中できないのだ。

登場する度にR&Bが流れるトリッシュというキャラクターのフワフワ感もムズムズするし、最初から最後まで全然ロミオとジュリエットじゃない点も釈然としない。

結局私の中でジェット・リーの最高傑作は色々な李 連杰を楽しめる「ザ・ワン」ということになるのである。

そう言えば直前に観たTFリベンジにもアンソニー・アンダーソンが出ていた。スキャンダルのせいでイメージは良くないかも知れないが、素敵な脇役だ。

ジュラシックパーク

1993年の1作目である。

当然我が子たちは観たことがないのだが、驚くべきことに妻も未鑑賞であった。私も少年の日に戻ったつもりで、一家揃って鑑賞した。

最早古典と言われてしまいそうな本作だが、改めて観直すとやはり良い。恐竜少年だった私は、これを何度観たかわからない。まずあのテーマソングだけでもう拍手できてしまう。

恐竜たちのモデルは良くできているし、操演も素晴らしい(それによって起こったアクシデントも含めて)。序盤に出てくるトリケラトプスや中盤で遭遇するブラキオサウルスは、特に暗いシーンでもないのに粗が目立たない。暗い海上で戦闘してばかりの映画たちに爪の垢を煎じて振り撒いてやりたい。当時革新的だったCGは今観ると違和感を拭えないが、未だに使われている技術も多いので、本作がもたらした影響は計り知れない。

私の中で本作の主役はヴェロキラプトルであり、厨房のシーンは今でもハラハラしながら楽しめる。続編以降は特に何も印象に残っていないが、それだけ本作の衝撃は強く大きかったのだ。

レッド・ノーティス

トリを飾るのはネットフリックスの新作。

ガル・ガドット!

ライアン・レイノルズ!!

ドゥエ…ドゥ…ドゥ…?ド…ド…ドム!!!

みたいな映画。

お行儀良く作られた上記3名のプロモーションムービーとなっており、全員に満遍なく見せ場や山場が用意されているため、どの役者のファンでも楽しめるように作られている。

内容はインディジョーンズ(口笛とは言えテーマ曲を流してくるくらい露骨)とルパン(ネットフリックスのやつも含め)とミッションインポッシブル(トム・クルーズ版)の遺伝子を丁寧に組み替えてガイリッチーの映画みたいなリズムに乗せたような映画であり、ワンダーウーマンとデッドプールとワイルドスピードも豪快にトッピングされているという贅沢さである。ネットフリックスのパワー(資金)に震える。

とにかくバランス良く作られている印象で、鑑賞した多くの人間は満足してエンドロールを眺めることができるだろう。シットリとしたラブロマンスや重厚な歴史ミステリ、奥深いヒューマンドラマ又は動物たちによる感動秘話などを求めない限りは、概ね退屈することなく欲求を満たせるだろう。恐らくそんなものを求める人は最初から再生しない。

視聴していて疑問に思ってしまうような点は少なくない(ワンダーウーマンくらい強いガル様とか、やたらと融通の利くドムなど)が、それらも豪華な演出と終盤の解説で大体が何となく解消される。私の中では刑務所のシーンで射出されたRPGを処理する場面や最後のお宝に辿り着くあたりがどうにも消化不良気味だが、そういう細かいことを気にしながら観るべき映画でもないだろう。オーシャンズシリーズや007を観る時の心持ちで臨むのが作法であり礼儀なのだ。

面白い映画かと問われれば是と応えるし、オススメするかと問われれば首は横に振らない。しかしあまりにも優等生な映画なので、特別オススメできる要素というのが却って見付からない。そう考えると主演たちのファン以外がどう受け止めるのかも想像がつかない。

だけど…映画なんて面白ければ良いんだよ。楽しかったなー!で良いじゃないか。

おわりに

おわり。

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