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君がため 現代の僕は なにをする

中学生の頃の自分は、毎日のように授業そっちのけで国語の便覧をみては楽しんでいました。漫画の単行本はもちろん好きですが、それと同じぐらい(いやそれ以上に?)キャラの細かな設定が書かれているファンブックが好きだったので当然の成り行きでした。

当時、授業に関係のないページは読んではいけないルールだったので、授業中に読むとまあまあ怒られたり、宿題を多めに出されたりしましたが、今思えばあれが初めて自発的に始めた勉強だった気がするので、悪くなかったんじゃないのかなと思います。

そんな中学生が終わってから約10年経った今でも唯一覚えているものが、今から紹介する百人一首の句になります。

君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪はふりつつ
(光孝天皇)

古典の知識を全く持っていない中学生の頃の自分でもこの句を初めて読んだとき、雪がまだ降っている春の野原で、自分の服に積もる雪も気にせず、一生懸命に好きな人のために若菜を摘む描写が鮮明に脳裏に浮かんできました。

正直言って昔の人の書いた文章なんて理解はできたとしても「そんな人がいたんだな」程度で終わると思っていたのですが、実際の百人一首は全然そんなことありませんでした。このたった31字で光孝天皇の思い人に素敵なものをプレゼントしたいという気持ちがありありと伝わってきました。強いていうなら、気持ちはわかるけど雪の降りしきる春の野で若菜を摘むことはしないかなと思ったぐらいです。

自分が光孝天皇と同じ立場だったら「君」のためになにをするかなと考えた時、思い浮かんだのは雪かきでした。

雪というワードからしてだいぶ光孝天皇に引っ張られていますが(笑)雪が降っている日、好きな人のためになら少し早く起きて雪かきをして少しでも相手が楽なようにしてあげるかなと思いました。

あとは並ばなければ買えない限定品を代わりに並んで買うと買うとかですかね?少しパシリっぽい感じになってしまいましたけど。

皆さんだったら「君」のためになにをしますか?

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