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「間(あわい)から生まれるものを信じている、間のある教育を行う場」 あいだす滞在者レポートNo.1

あいだすでは昨年、
ここで積極的に活動してくれる人を探そうと、1週間以上滞在してくれる人を募集しました。
そして、それぞれいろんな問いや興味を持ちあいだすに滞在してくれたので、レポートをお願いしました。

1人ずつ紹介していきたいと思います!

*どんな目的で来てもらったのか
あいだす滞在者は、マツダ財団の助成金を受け、まずは運営メンバーの私たち以外にここで活動している人を増やす目的ではじめました。
また人が活動していることが、人を呼ぶと考え、まずはできたばかりのこの場所に人がいる状態をつくることにしました。
あいだすのsnsをつかい、滞在者を募集しました。

第1弾は、おとなり、大崎下島からきた当時、高校生だったこうたろうさんです。

ー 普段はどんなことに興味がありますか?

所属はゼロ高等学院の三年生で普段はさまざまなことをしていますが、一つにひっくるめると自分を教育して磨きながら、世界を磨くアプローチを模索しているように思います。

小さい頃からcannotをcanにしたり、badをgoodにしたり、物事を向上させることが好きだったので、自分に対しても世界に対してもだいたい常にこうなったらいいなという理想があり、現状への不満のようなものがあります。(自分磨きと世界磨きと読んでいます。)
なのである時、人はなぜ生きているのだろう、この世界はどこに向かっているのだろう、と考えるようになり、世界平和・みんなはっぴーな世の中を志すようになりました。

それ以降の僕の動きは全てそこに向かうためのものです。
人がどうしたら本当に幸せに生きれるか、Good vibesでいられるか、どうしたら人間の意識レベルを上げられるか、人も自然も動植物もイキイキと調和して生きれるか、が常に頭の片隅にあります。
なので禅、音楽、食、整体あたりはこれから特に学んでいこうと思っている分野です。

ー あいだすにはどんなことを期待してきたのでしょうか?

当時僕は、デザインとアートの違い「デザインは100人が見ても一つの感じ方になるもの」、「アートは100人見ると100通りの感じ方が生まれるもの」ということを知った頃でした。
これを知った時、VUCA時代と呼ばれる現代はアートの必要性が高まるだろうなと思いました。

図書館でガラクタを使ったワークを行う

また、デザインではなくアートということは、自分は何を感じるか、自分はどうしたいかということをより問われるということだと思います。
それは明治以降の日本の教育で人々が少し失ってしまったことであり、生きる上ですごく重要なことだと思います。
その上で、あいだすにはアート×教育、個人が何を感じ、何をしたいかを尊重するという印象を受けました。
結論として僕はあいだすに、アート×教育の可能性=次の時代の教育の可能性を体験させてもらうことを期待して来ました。

ー 滞在中は何をして、どんなことを感じたり考えていましたか?

ブリコラージュという古民家に置いてあるものを使った即興創作的なワークショップを受けたり、その古民家にあるものの中から自分のお気に入りのものを10個集めて組み合わせて一つの何かを創ったり。

誰かの作品

地域の小学生が家からやってきて夏休みで遊び夕方になると家に帰っていく様子を眺めたり。
あいだすとまめなの近辺でハッと心惹かれるものに何時間も集中して写真を撮り続けたり、自分を心地いいようにチューニングする音をギターやピアノで奏でたりしました。

そうやって自分のしたいことをしながら、体験を通して自分自身を教育しながら、教育のあるべき姿を思い浮かべていました。

教育はなんのためにあるでしょうか。もしそれが、より良い人材を生み出すためなのなら、より良い人材とはどんな人間像なのでしょうか。
そのより良い人間像とは、自分も幸せに生きながら、人類を地球を最善最高に導く人間なのではないだろうか。

であるならば、教育はそのために行うものであり、それは教育される意外にも自分で自分を教育していくことができるのではないだろうか。
それって昔の人が修行を行っていたのと近しいものではないだろうか。
などなど。。そんなことを考えていました。

ー あいだすはどんな場所だと思いますか?

僕にとっては、自分が何を感じるか何をしたいかを尊重された期間だったように思います。
それによって今どうしたいか、今後どうしていきたいかをよく整理できました。

あいだすでギターを弾く

今の教育は、少し”し過ぎた”感があります。し過ぎたことで、個人が何をどう感じるかを大事にする余白や間(あわい)みたいなものがなくなっているのかなと思います。
”間(あわい)”から生まれるものを信じているあいだすの一側面として、間のある教育を行う場所。と言えるのかもしれません、僕が感じたことですが。

以上です。

あいだすの考え方は、現代アートに近いものがあると昨年からメンバーで話していました。
こうたろうさんは、まさにその部分に興味を持ち、自分なりの感覚を大切にしながら活動してくれました。
彼が何気なく弾くギターはとても心地よく、あいだすの中で音が流れていました。

3月には高校も卒業し、どんなことに興味を持って問い続けていくのか楽しみです!

photo by Rikuo Fukuzaki

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