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ひかる素材で、未来をひらく

「光学」という言葉をご存じでしょうか。英語で「Optics」と表されるこの言葉は、光の現象・性質や、物質に与える作用について研究する物理学の分野のひとつです。

なんだか難しそうに聞こえますが、私たちが中学校のときに学んだ光の反射や屈折といった「光の性質」もこの光学分野。そのように聞くと、少し身近なものに感じていただけるかもしれません。

私たちオハラは、光学的な性質と優れた性能をもつ「光学ガラス」のパイオニアとして、88年の歴史をもつ企業です。他方で、光学ガラスで培った様々な技術をもとに、宇宙、半導体製造の分野でも活躍する特殊なガラスも開発しています。

そんな私たちが掲げるブランドスローガンが「ひかる素材で、未来をひらく」。今回の記事では、オハラの事業である「光事業」と「エレクトロニクス事業」を紐解きながら、ブランドスローガンに込められた想いをお届けしたいと思います。


人々のより良い生活をサポートする「光事業」

カメラやプロジェクター、TVカメラといったイメージング分野、車載カメラなどのモビリティ分野、その他にも医療機器などメディカル分野。これらの分野において、オハラの光学ガラスが活躍しています。

美しく再現性の高い画像を撮影・投射する光学機器には、光の屈折率や透過性、均質性などの優れた性能をもつ光学ガラスが必要不可欠。オハラでは、世界トップクラスである約140種類の光学ガラスをラインナップし、あらゆるニーズに対応しています。

みなさんが生活の中で見かける、美しい写真や迫力のある映像、身体を検査するための画像や、記録を残すための機器など、その裏側にはオハラのガラスが活躍しています。これらの光学ガラスによって、私たちは人々の暮らしをより良くするためのサポートを行っています。

新たな可能性を拓く「エレクトロニクス事業」

光学ガラスの知見を活かして開発されたオハラの特殊ガラス。成形されたガラスに熱処理を加えることで様々な特性を付与する「ガラスセラミックス」などの技術に支えられています。

大型望遠鏡のミラー装置や半導体製造装置に活用されている「クリアセラム™-Z」は、温度変化による膨張が極めて少ないという特徴を持ちます。「クリアセラム™-Z」の材料棒の温度を10度上げた場合、金属と比べると100分の1以下しか膨張しません。これは100mの棒でも10μm(マイクロメートル)しか伸びないことになります。少しの誤差も許されないような精密な観測が求められる場面や、過酷な環境下でも活躍できる素材です。

ほかにも、高い衝撃耐性と透過率を持ち合わせた製品「ナノセラム™」。大きな衝撃にも耐えられるこのガラスは、車載センサー用のカバーやスマートフォン向けの保護ガラスフィルムとして活用されています。

ユニークで機能的価値の高い、オハラの特殊ガラス。ガラスの可能性を切り拓く存在として、新たなビジネスや製品の創出につなげます。

「ひかる素材で、未来をひらく」

オハラの事業について紹介しましたが、どちらの事業にも共通しているのは、私たちの提供する製品が「素材」であること。

このnoteを読んでくださっている皆さんが、直接私たちの製品を手に取る機会はとても少ないと思います。しかし、私たちのつくる「光学ガラス」「特殊ガラス」は、これまで様々な人々のモノづくりに貢献し、その製品を通じて世界中で人々の生活を支え、豊かにしてきました。

ガラスはもちろん、新たな素材を提供することで、社会を進化・発展させていきたい。そして私たち自身も先進的な存在であり続け、成長を遂げていきたい。そんなありたい姿を現したものが、ブランドスローガンである「ひかる素材で、未来をひらく」という言葉です。

「ひかる素材」を通して、多くのステークホルダーに価値を提供し、「未来をひらく」ことにつなげていく。そのために、社会から求められていること、実現したいこと、挑戦したいこと、そんな様々な願いを私たちのひかる素材で解決していきたいと考えています。

実際に、私たち自身も挑戦をしている最中です。ガラスセラミックスの技術を活かして開発された製品「LICGC™」は、リチウムイオン電池の添加材としての活用や、全固体電池への応用が期待されています。また、モバイル端末の新たな未来を担うXR(クロスリアリティ)分野へも挑戦。光学ガラスのこれまでの知見を活かし、新しい素材の開発を目指しています。

人々の「見たい」「知りたい」という好奇心、そして「新しいことをやってみたい」という探求心を大切にして、「ひかる素材」を通じてあらゆる分野で貢献する。「ひかる素材で、未来をひらく」というブランドスローガンのもと、これからも豊かな未来の実現を目指していきます。

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