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【御花の人々】接客未経験からおもてなしの世界へ。お客様一人一人に寄り添った御花らしい接客とは。

私たちは柳川藩主立花家の別邸として築かれ、400年以上の歴史・文化を今に伝える料亭旅館です。今も立花家の末裔が受け継ぎ、建物や庭園を含めた敷地全てが国指定の文化財に指定されています。
私たちはその大切に受け継がれてきた文化財の魅力を見出し、訪れる方々に感動を届け、「心のよりどころ」としてあり続けることを目指しています。「御花の人々」では、そんな御花で働く人たちの思いをご紹介していきます。今回はサービス部門の大坪さやかさんの思いをご紹介します。


Profile
大坪 さやか / 福岡県出身。
専門学校卒業後、東京の旅行会社に入社。その後、地元に戻るタイミングで柳川藩主立花邸 御花に入社し、料亭・レストランの接客に従事。現在は料亭・レストラン・婚礼など多岐にわたるサービスチームのまとめ役として、お客様の満足度向上のための様々な取り組みに挑戦している。

この場所でお客様の大切な時をつなぐ。

入社したのが2014年2月で、ちょうど今年で10年が経ちました。
そもそも接客自体にそこまで強い関心があったわけでもなかったですし、まさか自分がここまでこの仕事にやりがいを感じ、こんなに長く一つの会社で働くなんて思いもしませんでした。私は今、子育てをしながら働いていますが、家族や会社の皆さんなど周りのサポートのおかげで今があると思いますし、理解のある環境で働けることに日々有り難みを感じています。

御花を知ったのは、地元に帰ろうと考えていたときに、たまたま求人を見て知りました。地元の近くでありながら、それまで御花のことも柳川のこともほとんど知らなかったのですが、ホームページで花嫁舟を見て、こんな素敵なことをしている場所があるんだ!と迷わず応募したのを覚えています。前職では、旅行会社で働いていましたので、接客はアルバイトでやったことがある程度。そこからのスタートでした。

柳川の結婚式ならではの花嫁舟

最初はダイニングレストランで接客の経験を積み、やがて料亭の接客も任せてもらえるようになっていきました。ここで働くまで自分が着物を着て接客をするなんて想像もしていませんでしたので、最初は苦労しましたが、歩き方や作法など先輩に教えていただきながら、学んでいきました。

恥ずかしながら、御花の歴史やストーリーなど何も知らずに入社したのですが、元々伯爵家が暮らしていた居室である文化財の料亭で接客するようになってからは、お客様からも質問される機会も増え、だんだんとその価値に気づいていきました。そして、自ら知りたいと思うようになり、またお客様にもしっかり伝えていきたいと考えるようになっていきました。

伯爵家の居室だった料亭個部屋。季節ごとにしつらえも整えている。

接客の楽しさに気づいたきっかけは、入社1年目の時に社内で表彰され、「あっ自分のお客様への対応を認めてもらえたんだ。」と素直に嬉しくなり、そこから「接客」という仕事にどっぷりハマっていきました。
お客様一人一人にどう向き合うのか、今でも悩むことはありますが、心掛けているのは、常にお客様と波長を合わせること。目線や歩く速さ、間の取り方など、常にお客様の見えない気持ちを察知し、対応することを意識しています。

そして、もう一つ大事にしているのが、「御花らしい接客」です。私は「御花らしさ」は「親しみやすさ」だと思っています。丁寧だけど、どこか温かい、場を和ますような接客を大事にしています。お客様の緊張感をほぐし、親しみやすさを感じていただけるような接客を心掛けています。
例えば、顔合わせの場面で、両家が緊張されている中、その場を和まし、緊張がとけ、両家の仲が深まるようなことをお手伝いできた時は、本当にこの仕事に誇りとやりがいを感じます。もちろん「ありがとう」や「あなたに接客をしてもらってよかった」とお声をかけてくださったときは本当に嬉しいです。

御花は複合施設なので、料亭だけではなく、宿泊、観光、婚礼などなど様々な目的でお客様が訪れる場所です。なので、想定外のことも多く、イレギュラーな場面も多々あります。お客様の意図をくみとり、想像力を持って対応する。その場の最大限のパフォーマンスができる臨機応変さも大事だと思いますし、それが接客の楽しさでもあると感じます。

婚礼会場仕様の日本庭園に面した大広間

ここで働いていて良いなと思うのは、社風として、部署や役職関係なく誰でも挑戦できるところだと思います。今、私はサービス部門を引っ張っていく立場になり、新しい挑戦の最中にあります。今までの分業的なものから、業務を属人化させず、少数精鋭のチームで突然の欠員等にも対応できるよう改善を進めています。それがひいてはお客様の満足度につながると考えており、正直チームを引っ張っていくことはとても苦手ですが、何もしなければ何も変わらないですし、とにかく動いていくことが大事だと自分に言い聞かせ、取り組んでいます。

お客様にとっても、一緒に働くチームにとっても、良い環境をつくる。それを心がけながら日々働いていきたいと思っています。


柳川藩主立花邸 御花では、2025年1月のリニューアルオープンに向けて、新しい御花の滞在を一緒につくっていくメンバーを募集しています。
ご興味のある方は下記より採用ページをぜひご覧ください。

柳川藩主立花邸 御花について
約 400 年の大名文化を今も柳川藩主の末裔が受け継ぎ、運営している老舗料亭旅館。現在、伯爵家時代の邸 宅と庭園を含む約 7000 坪の敷地全体が国指定名勝に指定されており、文化財の新たな魅力を創出するた め、様々な体験を企画し、提供しています。



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