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藩主の末裔が営む屋敷のお正月【楽しみ方編】

藩主の末裔、つまり旧大名家である立花家が営む屋敷である御花。ここには今も「生きる歴史」が絶えることなく紡がれています。

そんな御花で年越し(12月31日→1月1日)をする魅力をお伝えしてまいりたいと思います!

※本記事は2021年→2022年のものです。内容に変更がある場合がございますのでご了承下さいませ。


目印は御花のシンボル

毎年変わらぬお正月の景色

御花の目印は、このシンボルである西洋館と正門。お正月期間は門松と国家掲揚された正門を見ることができます。ご家族や大切な方との写真撮影にもぴったりの場所ですね。

宿泊棟である「松濤館」

ご宿泊のお客様の出入り口である「松濤館」。こちらにも門松と独特のしめ縄が飾られています。

縁起物が詰まっている手作りの鏡餅です

みなさまから驚かれるのがこの大きな鏡餅。
御花では毎年12月28日に鏡餅づくりを餅つきから行っており、館内の様々な場所に鏡餅を見つけることができます。いくつあるか探してみてください!

美しい夕暮れを眺めて

お堀が張り巡らされているためどこにでも水辺があり、そして有明海へと続く柳川。柳川に来たら、夕日はぜひゆっくりと眺めてほしいです。

夕暮れはぜひ水辺で眺めてみて(御花から徒歩3分の沖の端商店街で)
大広間から見た松濤園の夕暮れ
有明海の夕日はとびきりの美しさ(御花から有明海までは車で15分ほど)

※ご夕食は毎年変わるお愉しみです。柳川の冬の有明海の幸やお野菜、そして柳川という肥沃な土地で育ったお肉を堪能していただきます。

殿さまも眺めた夜の庭園

夜の松濤園は宿泊のお客様の特権

大晦日には餅つきしてつきたてのお餅を

大晦日にはロビーで餅つきがあり、つきたてほやほやのお餅をお召し上がりいただけます。振る舞い酒も楽しみの一つです。

お正月仕様の朝食

お正月は縁起物とお雑煮が愉しめる朝食に

縁起物と、お雑煮、お赤飯が美味しいお正月にふさわしい朝食。御花は昔から焼きアゴで出汁をとった博多雑煮です。

テラスからは初日の出を見ることもできます。
元旦の朝からご来光が差し込む松濤園や文化財を眺めることができるのは御花でお過ごしいただくお客様ならではの愉しみ方です。

初日の出も見ることができるテラスからの景色

お正月の風習

玄関に行くと飾られている「水の入った桶」。こちらは元旦一番の若水を桶に入れて、その年の繁栄を祈願する行事です。

あまり見られなくなった風習も残る御花

お正月といえば書初め。今年の目標を書く方も多かったです。書いていただいた書初めは、「ほんげんぎょう」という行事にて燃やし、祈願を行います。ほんげんぎょうの煙をあびると、1年間風邪をひかないとも言われているとか。

新年といえば書初め

ほんげんぎょう

ほんげんぎょう

「ほんげんぎょう」とは昔から筑後地方で行われている伝統行事で、全国では「どんど焼き」などと呼ばれているものです。 青竹や藁で櫓を組み、その中に門松、しめ縄、書初め、古いお守りなどを入れて燃やし、新しい年の無病息災を願います。

御花では年末に櫓を組んで準備を行い、毎年第二土曜日10時ごろから「ほんげんぎょう」を行っています。

敷地内で3社詣り

御花の東庭園側には三柱神社の祠が

福岡ならではの風習が正月の初詣に3つの神社を参拝する「三社参り」。実は、御花で3社詣りを愉しむことができます。

その一つが三柱神社の祠。立花家のご先祖を祀るこの神社は、後ほど紹介する柳川駅近くにございまして、その祠が敷地内にあるのです。

大神宮と出雲大社の御霊がございます

江戸時代からの名残であるこの祠には、大神宮(天照大神)と出雲大社(大国主大神)の御霊が祀られています。

大神宮さまに二礼二拍手一礼、出雲大社さま二礼四拍手一礼と2回お詣りをするのが通例で、この3社をお参りすることで三社参りとなります。

はじまりのご先祖を祀る三柱神社

立花家の始まりの人物である戸次道雪、そして柳川城初代藩主の立花宗茂、その妻の誾千代姫の3人を祀っています。

三柱神社で年越しでは、お神酒や甘酒、ぜんざいも楽しめます。御花から三柱神社へ移動して、日付が変わる際にお参りをするのもいいですね。

三柱神社の本殿
立花家18代の宮司

三柱神社の宮司は立花家18代のお方。 先代の想い聞き、宮司になることを志し、現在宮司をされています。

はやり病が治ると大流行した太郎稲荷神社

太郎稲荷神社
その昔江戸の町にはやり病が流行し、柳川藩の下屋敷(現在の台東区浅草付近)にある太郎稲荷神社にお参りをすると病が治るという町民の大流行が起こりました。この三柱神社敷地内にも太郎稲荷神社がございます。コロナを鎮めてくれることを祈ります。

柳川城鎮守の神社 日吉神社

柳川城の鎮守の神社であり、そして柳川で最古といわれるほど古くから存在する日吉神社。小さな動物園も併設されており、長寿のフラミンゴがいらっしゃいます。

立花家の家紋「祇園守紋」を探してみてください
御朱印がとても可愛いと評判です!(前日16時までの要予約)

冬の風物詩といえばこたつ舟

こたつ舟でぬくもりを感じながら川下り
乗り場で購入できるあったかい甘酒がおすすめです。

ぬくぬくと温かいこたつに身をゆだねながら、川下りを楽しむのが冬場の柳川の定番です。

旧大名家「立花家」のお正月

今も絶えることなく息づく歴史がある御花。
1月1日は立花家18代であり、御花代表の千月香社長が朝から敷地内の汚れを祓い、清めるため塩まきと盛り塩を行います。

塩まきのあとお参りをする千月香社長


御花の朝礼

そして毎年恒例の朝礼。多くのメンバーはお客様対応で真っ最中のため、なかなか全員の参加は難しいですが、大切にしている行事の一つです。

旧大名家である立花家の面白いところは、今も柳川の地に根付き、地域の発展に貢献したい!という意思を持って観光業や農業に携わっているところ。

御花の代表と会長、伯爵家農場の橘香園代表、そして立花財団の理事長が揃います。

立花家と御花メンバーの集合写真

立花家17代、18代、19代が揃いました!

観光業を営む私たちはお正月もみんなで力を合わせてフル稼働のため、お正月も一緒にいるわけですがみんなで集まると、会社も一つの家族だなと思います。

立花家17代当主一家の集合写真

立花家の方々は神社への挨拶参りへ

こちらも毎年恒例行事。
立花家ゆかりの神社やお寺が柳川に沢山あるため、挨拶回りです。立花宗茂のお墓や誾千代姫を祀る神社等…4つの神社と6つのお寺にお詣りします。それらはまた別の機会にご紹介したいと思います。

八剣神社へ
18代宮司のご祈祷

御花で過ごすお正月。いかがでしたでしょうか。

まだまだ紹介できていないエピソードや魅力が沢山ございますが、それはお越しいただいた際のお楽しみとさせていただければと思います!

本年もより良い年になりますように。
どうぞよろしくお願いいたします。


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