うちの子どもが初めて自分から読んだエッセイは岸田奈美さんの本だった
母ちゃん(私)は毎日文章を書いています。
ですがそれを読みたいと言われたことは一度もありません。
上の子は活字が得意でなく、
下の子は漢字の読めない幼児であるということが
大きいです。多分。
私がnoteをやってて良かったと思うことの一つは
岸田奈美さんの文章が日常になること。
私は岸田さんの文章に触れるたび、
尊敬したりその才能に嫉妬したり応援したり
忙しい。
「こんだけ濃い人生経験しとったら、
そら文章の厚さや面白さは絶対かなわんわ。
比べること自体あほちゃうか。ぼちぼちいこ」
と私の中の棒読みエセ播州弁人格で
自分自身を
やや自虐的に肩を叩いて慰めるのです。
私もだいぶ、身の程わきまえてきました。
noteに書き始めて少し経ち、
自分が目指してるのは岸田奈美さんのような
自分の生きる世界を
自分の言葉で優しい色に塗り替えていく
力強い文章だと
はっきりわかりました。
自分の書きたいものに、
はっきりとした目印の人が出来たのは
私にとっては初めてのことかもしれません。
(ま、はっきりわかったからと言って同じものにはなれないので、我が道を行くしかないのですが。)
さくらももこさんの
エッセイ「もものかんづめ」を
小学高学年くらいで読んだのが、
私のエッセイ経験の始めでしたが、
(文字通り抱腹絶倒しました)
うちの子にとってのエッセイ初体験は、
岸田奈美さんの本になりました。
そうしようと思ったわけではなく、
読んで欲しいと思う本を薦めても置いといても
全くスルーされることが多いので
期待もせず、
とりあえずこたつの上に、
親からなんの薦めもなく置いておきました。
あえての無言放置です。無言罠です。
装丁マジックですか?
題名が良かった?
帯が良かった?
やっぱりつかみの一文?
全部?
活字嫌いの我が子のハードルをやすやすと越えていった
何かが岸田奈美さんの本にはある。
小学高学年女子、自ら手にとって読んでました。
(かかった!!)と私の心の中の猟師が叫びました。
若手俳優が映画化した表紙の小説とマンガと映像にしか興味を示さない我が子が。
何日かかけて、全部自ら読んでしまいました。
さすが
我が目印と認めたお人、岸田奈美さんの本。
憧れと尊敬とジェラシーと、
とりあえず
我が目に狂いなし。うむ。
「心筋梗塞とは」「ダウン症とは」など、
子どもなりに、
自らの中に経験がなくはっきりとイメージできない言葉の詳細を知ろうと、
私に質問してきました。
特にダウン症の方や車椅子の方の生活については、
私も知っているようで知らないことの方が多く、
親子が
同じ本で、
同じ言葉で、当事者ご家族の言葉で
その世界を垣間見ることが出来たのは、
幸運としかいいようがないです。
感謝を込めて。
岸田奈美さんのnoteの記事↓ぜひご一読ください。
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