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【おはこちゃんの大正琴修行】①「大正琴との出会い」と「大正琴の歴史」

こんにちは、ohakochanです。
今、ハマっている「大正琴」について書いてみたいと思います。

※「大正琴」について書いていく、このシリーズ。どんな形で続けていこうかと試行錯誤の結果、やっと方針が決まり・・・タイトルを変えることにしました。(2021.6.19追記)

1.大正琴との出会い


 私が最初に大正琴に出会ったのは約20年前。

 そう!テレビの通販で見たのが最初です。
もともとピアノと歌をやっていて、その頃、音楽関係の仕事をしていたのですが、あの何とも言えない大正の香りのする哀愁を帯びた音楽器の可愛さに魅かれていました。
何度も買おうと思ったのだけど、結局タイミングを逃し・・・
 その後、ずっと忘れていたのですが、2年半ほど前に、ひょんなことから、再び大正琴に出会いました。この機会を逃したら、きっと一生弾くことができなくなるのでは・・・と、一大決心をして習い始めました。
 数字譜という新しい譜面でしたが、もともと音楽歴は長いので、とっつきやすかったです。

 というわけで、今回から「大正琴」の色々をご紹介していきたいと思います。
 ※内容は、資料に基づいて書いていますが、感覚的なところは、あくまでも私感なので、その点はご了承ください。

2.大正琴の歴史

大正琴の歴史は、大きく5つに分けられます。
◇1912(大正元)年 発明
 
名古屋市大須の森田吾郎氏によって発明されました。
 もともと中国の笛や和楽器(一弦琴や二弦琴)の演奏を得意としていて、海外へ「明笛」の演奏旅行を行ったりしていたそうです。もっと誰でもが気軽に弾ける楽器を作りたい、と、、「二弦琴」「タイプライター」をヒントに試行錯誤のすえ2本の弦と音階式のボタンがついた「最初の大正琴」が誕生したのでした。

◇1921(大正9年)~1924(大正12)年 第一次大正琴ブーム
 当初は、楽器としての完成度があまり高くなく「おもちゃ」として扱われていたらしいが、その後、突然ブームが訪れたそうです!
この時期は「女の子がいる家で大正琴をもたぬ家はほとんどないといってもよかった」とも言われているそうです。(大島政男著『大正も遠く』集英社より)

◇1925(昭和元)年頃 第二次大正琴ブーム
 
この頃は、中国やインド、東南アジアを中心に盛んに輸出され、海外でも人気が高く、国は大正琴を「重要輸出品目」に指定したそうです。インドの民族楽器「ブルブルタランダ」という楽器は、大正琴をアレンジしたものと考えられています。
 その後、1936(昭和11)年頃に、第三次大正琴ブームを迎えるが1941(昭和16)年からは衰退していきます。
 1950(昭和30)年代に入ると、作曲家であり大正琴奏者でもあった古賀政男氏によって、再び、元気を取り戻していきます。現在の大正琴(マイクやギア式糸巻き)の構造は、古賀氏の発案といわれています。そうして改良を重ねて楽器としても完成度が増していきました。

◇1975(昭和50)年頃 第四次大正琴ブーム
 この頃からは、多くの流派が誕生します。大正琴教室も全国にたくさんできたそうです。その中で琴伝流(きんでんりゅう)という流派が、従来の大正琴「ソプラノ」に加えて「アルト」「テナー」「ベース」という音域の異なる大正琴を次々に開発し、「ひとりで楽しむ」から「みんなで楽しむ大正琴」へと広がっていきました。「アンサンブル」ができる様になったのです。この実績は、大正琴の可能性を非常に高め、高く評価されています。

◇1993(平成5)年 文部省(現文部科学省)許可社団法人大正琴協会設立
 大正琴協会ができたことにより、流派を超えた大正琴の音楽普及体制が整ってきました。
 大正琴は、高齢者の方が弾く楽器・・・という印象が強いですが、最近では若い世代の方々にも、徐々に人気が出てきている気がします。

3.大正琴の弾き方

 楽器としては、いたってシンプルです。左手で音階ボタンを押さえ、右手にピックを持ち、弦を弾(はじ)いて音を出します。

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 大正琴本体は、左側を少し斜め(奥)に向けて置き、響鳴穴をからだの中心に合わせて座ります。
 ピックを持った右手は、大正琴本体と肘が一直線に近くなるようにかまえます。ピックは、箸を持つように親指・人差し指、中指の3本で持ち、弦に対してピックが直角になるようにします。
 左手は、数字譜の上に書かれている指定された指を使って、音階ボタンをしっかりと押さえます。この時に、しっかりと押さえきれないと、きれいな音がでません。⇐ここ、ポイントです。

4.大正琴の数字譜について

 大正琴の楽譜は、数字で表されています。数字譜には、「音」「長さ」「どの指を使うか」等の情報が入っています。

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 「1」「5」等の数字の通りに、本体の音階ボタンを押します。
上の楽譜を見てわかる通り、五線譜の「ド」=「1」、「レ」=「2」、「ミ」=「3」・・・と一致しています。
 ここには出てこないので、省略しますが、半拍(八分音符)等の長さを表す表記もあります。
 数字の上の「中」「親」「人」は、それぞれ「中指」「親指」「人差し指」・・・の意味で、音階ボタンを押す指使いが書かれています。指使いを間違えると、指が足りなくなったりします・・・(笑)

【続く】

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。次回からは、実際の音もお聞きいただける動画をつけたいと思います。お楽しみに・・・


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