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便利な世の中で考えること、便利から離れて考えること

旅や山登り、ロングトレイルが好き。その理由は沢山あるけど、ひとつは便利すぎる世の中から離れることで、学びがあるからだ。

海外生活では日本食を作ろうと思っても、便利な調味料やドレッシングはない。今あるモノを組み合わせて作る。時間はかかるけど、モノは増えないし工夫が楽しい。

ロングトレイルは、大自然のなか衣食住を自分で背負って歩く。限られたモノのなかで、いかに工夫するか。五感が研ぎ澄まされ、考えがクリアになる。

◇ ◇ ◇

はじめてのロングトレイルから日本に帰ってきた時、違和感がすごくあった。田舎のスーパーでも、日用品やお惣菜、便利グッズまで何でも揃う。モノで溢れているスーパーに、そこまで必要なのかと疑問に思っていた。

特にビックリしたのは冷凍食品のバリエーション。おにぎりの具の冷食まであるのか!それだけ忙しい人が多いということなのだろう。

今はスーパーに行っても違和感はなく、「文明ってすごい!」と純粋に楽しんでいる。(無駄なプラスチック包装は地球に負荷をかけていると思うけど、今日のテーマとは別の話。)

なんでもある。細かいサービス、手の届きにくい需要まで満たす。

忙しい現代、余計なことを考えないでいいように、便利なモノがつくられる。素晴らしいことである反面、便利なモノで溢れている今は、普通に生きていたら思考停止になる可能性が高い

だから人はアウトドアを楽しむ。登山やキャンプをして便利から距離を置くと、クリエイティブになる。不便だから便利を求めて考える。今まではその面しか考えていなかった。

ただ、これからモノを作る人は、別の視点をもっているのだろう。だって、便利な世の中から新たなモノを生み出すのは、単純に便利なモノを作るより、何倍も難しいと思うから。人々のニーズが満たされた今は、需要を作り出すことから始めないといけない。

ここまで成熟した世の中で、次の一手は何か、それを思いつく人がこれからの世界を牽引するのだろう。

私は便利すぎない世の中が好きだけど、これから日本がどうなるのかも楽しみで仕方ない。

スーパーで買い物中、便利な生活に感謝しながら、そんなことをふと思う。

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