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はじまりの場所、ハーフドーム登山

周りを見渡すと、人人人。8月末、ベストシーズンのヨセミテ国立公園には、多くの観光客で溢れていた。ほとんどが日帰りハイキングの装備。大きなバックパックを担いでいるのは、自分だけだ。

ジョン・ミューアトレイル(JMT)1日目。今日は懐かしい所を歩く。2年前、JMTを知るキッカケとなった場所、ハーフドーム登山のトレイルを歩こうとしていた。

◇ ◇ ◇

ハーフドームはエルキャピタンと並ぶ、ヨセミテ国立公園のシンボル的存在だ。標高は2693m、クライミングでも有名な花崗岩。ハイカーは、傾斜の緩い所に設置されているケーブルを持って、頂まで登ることができる。

ケーブルに負荷がかかるため、人数制限があり、1日300人しか登れない岩。300人は抽選で決まる。2年前、エントリーするも1回落ちて、2回目の翌日に当選、友人と歩くことができた。

25km、高低差1600m、日帰りだと11〜12時間、長丁場な登山である。

川沿いを歩き、スイッチバックを登っていくと、ヨセミテ渓谷を見渡せる。
目線の先にはネバダ滝、そして上にはハーフドーム。存在感がすごい。

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滝を過ぎると一気に人が少なくなる。まだまだ先は長い。途中に大きな松ぼっくりが落ちている。松ぼっくりと顔の大きさを比べて遊ぶ。ふと、視界にテントと、その側にいる家族が目に入った。

へぇ、こんな所にもキャンプ場があるんだな。

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ハーフドーム最後の400mは、ケーブルを握って、岩を登る。ケーブルを持つ手を離すと、落ちる。持つ手に力が入る。

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登りはきつく、まるでボルダリングをした後みたい。腕がパンパンだ。 このケーブルを登ったら山頂。山頂は、ヨセミテ渓谷が見渡せる絶景だった。

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帰り道、行きでもチラッと目に入ったキャンプ場を少しだけ覗きにいった。「ここに泊まれたら、最高だね。次は泊まってみたいね」と友人達と話をする。

そのあとは、暗くなりそうだったので、少し急ぎ足で下まで戻った。

◇ ◇ ◇

ハーフドームへ登った人とすれ違う。みんなかなりお疲れの様子だ。

確かに、あの時は長くて、疲れたな。

そんな人達を横目に、キャンプ場へと歩く。以前、ハーフドームに行った時に、見えた場所で、今日は泊まる。

私のJMTは、懐かしい、2年前の思い出と共に始まった。


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