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幸せにはたらく方法について

どんな働き方が、私にとっての幸せだろう。この数年、ずっと考え続けていることである。

こんなふうに考えられるようになったのは、実はわりと最近のことだ。それまでは、「いかに自分が役に立つか」「どんな仕事でなら貢献できるか」しか考えていなかった。「それをすることで自分は幸せなのか」までは思い至らなかったのだ。

「役に立つ」「貢献」を軸に「仕事」を考えていくと、なんとも暗澹たる気持ちになる。求人情報を見てまわりながら、「Excel関数」とか「朝9時週5回」とか「Macintoshは不可」とか、私にはできないこと、あてはまらないことばかりが立ちふさがる。「あれもできない」「これもできない」って、どんどん自分を責め苛む。メゲる。胃が痛くなる。

その中でようやく、私にもできそうな仕事にありつく。「役に立つ」「貢献」を軸に選んでいるから、その職場にいるときは、ただただ、滅私奉公である。「私の幸せ」よりも「私にできること」を注ぎ込まねばと思い込む。だから張り切りすぎる。家についたら、ぐったりである。まあそれはそれで、ああ今日も頑張った、と思いながら飲むビールの美味しさったらないのだけれど。

「自分は何の役にも立たない」と部屋にこもって、痛む胃をさする毎日を取るか、

「数少ない、自分にできること」をフル稼働して、くたびれ果てる毎日を取るか。

その二者択一を生きてきた。どっちを取ってもくたびれる、白か黒かの二者択一。

——ほんとうにその二者しかないのか? 最近の私はそんなふうに思う。「自分はこんなに役に立つ!」と思いながら、頑張りすぎずほどほどの日々が、どこかにないものかといつも探している。

要は、全面的に、こちらの、気の持ちようなのである。

何をしていても「自分はこんなに役に立つ!」と思える明るさ。頑張りすぎずとも罪悪感を覚えない図太さ。それさえあれば、どこでどんな仕事に就いても、そこそこ幸せでいられる気がする。

……うん。それだ。それだな。

明るく、図太く働こう。自分の幸せのために。(2020/05/27)

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