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イギリス留学からそのままスタートアップ 〜スタートアップビザ取得体験記〜

スタートアップビザ取得についての情報が日本に全くなかったら書こう!と思って初回の記事を書いてからなんと1年以上近く経ってしまいました!笑 パンデミックやらでごちゃごちゃしてるうちにあっという間に時間が過ぎていってしまったみたいです。

ご心配なく今もイギリスで元気にスタートアップしてます。国自体もパンデミックからすっかり回復し、まるでコロナは過去の産物かのように街は活気で溢れてます。オフィスに戻って人と会えるようになり、イベントも開催されるようになり、毎日が充実して来てました。

前回の話をさくっと要約すると、イギリスにおいて「起業」は立派なキャリアパスだと考えられています。そしてスタートアップビザは留学生にイギリスでそのキャリアを進むチャンスを与えてくれます。

さて、自分がスタートアップビザを得るためにやったことを話していきたい
と思います。

GOV.UKサイトを読む!
まず今自分が持っているビザでできること、できないことをきちんと把握しておくことは大切です。例えば、学生のTIER−4ビザだと週20時間以上の就労は禁止されており、会社の登記は勿論禁止されています。TIER-2のSKILLED WORKERでもダメです。

登記するためにはTIER-1のビザが必要なのです。そして、スタートアップビザはTIER-1のビザの中でも留学を経て直接起業する人を対象としたビザです。

このビザを得るためには何が必要なのか?
スタートアップビザのリンクを辿って見てみると、

You must be endorsed by an authorised body that is either:

  • a UK higher education institution

  • a business organisation with a history of supporting UK entrepreneurs

とあります。

どうやら大学から「ビジネスに対して支持を示す手紙」を手に入れないといけないようです。

大学の起業サポートチームを見つける

イギリスは特に産学連携に力を入れてるため大体どの大学にも学生起業のサポートを目的とした部署があります。大学によっては大々的に宣伝しているところもあれば、ひっそり活動しているところもあります。自分の大学はひっそり派でした。

ネットで見つからなかったらキャリアセンターに聞いてみるのも手です。とにもかくも所属大学の起業サポートチームを見つけましょう。

大学の起業サポートチームと関係構築

部署を特定したらアポを取ります。自分はこの時点で作りたいビジネスのアイディアはありました。ただあったのはアイディアのみでビジネスは始めていません。とりあえずA4のペライチにビジネスのアイディアをまとめてアポに挑みました。

アポはその部署の学生ビジネスアドバイザーの人とで、自分が作りたいビジネスについて話し、また自分がインターナショナルでビザが必要である旨を伝えます。そうするといくつか重要な情報を手に入れました。

  • この部署からスタートアップビザへのエンドースメントをすることができる

  • ただし、エンドースメントできる数は年に20枠までで早い者勝ち

  • そして、審査がある

自分がアポを取ったのは3月あたりでその時点で13枠目でした。もちろん大学やその年度によって人気度は異なりますが、スタートアップビザを取りたい!と思ったらすぐ動き出した方が吉です。

自分の大学の場合、審査を受けるためには大学が規定するフォーマットでビジネスプランの提出を求められました。これが割とヘビーで修論と同時並行で20−30ページに及ぶ大作を書き上げました笑

ただこの審査に関しては大学によって難易度もプロセスも全く異なります。中にはビジコン形式でビザを勝ち取らなくてはならない学校もあると聞いたことがあります。

https://www.gov.uk/government/publications/endorsing-bodies-start-up/start-up#higher-education-endorsing-bodies

このように大学によって在学中の学生のみサポートしない大学もあれば、卒業生もサポートしてくれる大学もあるので自分の大学がどうかしっかり調査するのをお勧めします。

この審査は地域の起業家、経営者によって行われ提案するビジネスが

  • Innovative

  • Viable

  • Scalable

であるかをジャッジされます。なので提案するビジネスがこの基準を満たしていることを前述のビジネスプランで明確することが大切です。

この審査は年に2度程度しか行われないため、自分は最初のコンタクトが3月であったのに対し、審査が行われたのは8月ごろとかなりラグがありました。

ここで一つのアドバイスとして残したいのがこのエンドースメントを行う部署としっかり関係構築をすることの重要さです。相手はたくさんの学生を毎年相手にしなくてはいけないので、なるべく本気度の高い人をフィルターします。だから自分が単にビザ目当てだけではなく、その後のビジネスをやることが目的であることを理解してもらわなくてはいけません。そのための関係構築です。

具体的にやることとしては、彼らのサポートを十二分に活用すること。これに尽きます。ビジネスアドバイスを依頼する。彼ら主催のイベントに顔を出す。当たり前ですが、しっかりアピールして顔や名前を覚えてもらいます。

良好な関係が構築ができてくると、ネットに掲載されていないファンディングの機会や自分のビジネス分野で活躍する卒業生への紹介など一歩踏み込んだサポートも手に入ることがよくあるので、メリットしかありません!

審査通過!

そして無事に審査も通り、エンドースメントレターを入手し、それを持ってビザのアプリケーションを提出し、念願のスタートアップビザを取得できました!

Brexitの影響からイギリスのビザ状況は刻々と変化します。ここで書いたことが陳腐化している可能性もあるのできちんと政府のサイトを読むようにお願いします!

これからもイギリスでスタートアップをすることの体験談や経験をまとめていきたいと思います。こんなことが聞きたい!っていう要望があれば教えてください!

質問やお問い合わせはDMにてどうぞ!https://twitter.com/oggreo


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