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経営理念を社員に浸透させるメリット

OGSシニアコンサルタントの深石です。

理念経営を推奨するOGSでは、これまでも経営理念に関する記事やYouTube動画を公開してきました。

今回は、「経営理念を社員の方々に浸透させるメリット」についてお伝えします。

なお、経営理念を浸透させる前に必要なのは、経営理念を言語化することです。
経営理念を言語化するというのは、「ミッション・ビジョン・バリュー」の3つを言語化することであるとOGSでは定義しています。

経営理念のミッション・ビジョン・バリューとは

それでは、経営理念を社員に浸透させるメリットについて見ていきましょう。

評価制度をより良く機能させる

OGSでは、「評価制度」を明確にしていく講座や、コンサルティングメニューがあります。
受講した経営者の方々からの要望で多かったのは、評価制度の上位概念でもある経営理念に関してもっと聞きたいというものでした。

経営理念を明確に言語化している組織もあれば、まだしていない組織もあると思います。
しかし、評価制度をよりよく機能させるためには、事業の目的や軸となる経営理念を明確にすることが望ましいでしょう。

経営理念を実現・体現するために目標設定をし、その目標をどのようにクリアしていくかという基準を設定し、具体的な判断基準をもとに評価していく…。
それが評価制度の重要な部分です。

経営理念を言語化し、浸透させることは、公平で適切な評価制度の運用に役立ちます。


従業員の目的意識が業務の質を向上させる

スターバックスコーヒーは、経営理念を従業員に浸透させることで経営が上手くいっている企業の1つです。

スターバックスコーヒーは、非常に上手く理念経営をしています。

創業者は、「スターバックスはコーヒーを提供しているわけではなく、心の豊かさを提供している」と言います。
スターバックスの事業目的は、「コーヒーを飲んだ方々に心の活力を提供すること」だというのは有名な話です。

日々仕事をしていると、目前の業務や手段に焦点があたってしまいがちです。
「コーヒーを提供している」のではなく、「心の活力を提供している」のだ、としっかり目的に焦点をあてることで、サービスの質はもちろん、やりがいや、社会貢献にもつながります。
そして、目的に焦点をあてるためには、経営理念の言語化が必要なのです。

イソップ童話の「3人のレンガ職人」という話は、目的意識が仕事の捉え方や取り組む姿勢にどう影響するかという点で示唆に富んでいます。

教会の建築にあたってレンガを積んでいる職人に、何をしているかを質問します。

すると…
1人目は、「レンガを積んでいる」と答えました。
2人目は、「壁をつくっている」と言いました。
3人目は、「教会をつくり、みんなの集いの場をつくっているのだ」と話しました。

どのような目的意識をもっているかで、目前の業務の捉え方が変わり、業務に取り組む姿勢もその人にとってのやりがいも変わってくるのです。

社員に「何の仕事をしているか」と問いかけたとき、どんな答えが返ってくると予想しますか?

目前の業務のことだけを捉えているのか、目前の業務を通してより大きな目的を果たそうとしているのか、どちらでしょうか。


全ては目的を明確にすることから始まる

取り組んでいる仕事を「目的」と「手段」に分けて認識し、その目的を明確に認識できていないと、手段だったはずの業務が「ただの作業」になっていきます。

そして、目的意識のないただの作業に取り組むと、目の前のことにしか焦点があたらなくなり、さらには「やらされ感」を感じてしまいます。

目的がない仕事は、楽しめないですよね。そうなると、工夫やアイディアも出てこないでしょう。

目的をもって業務に取り組まないと、成長が限られてしまうということです。

何のために仕事をしているか?
何のために人生を送っているのか?

目的をもって仕事をすることは、会社の成長のためだけでなく、社員一人ひとりの自己実現にも繋がる重要なことなのです。

社員一人ひとりに目的意識をもってもらうためには、経営理念を言語化することはもちろん、やはり経営理念を浸透させることが大切です。

経営理念を浸透させるには目的を明確にすることから始める


さいごに…「会社への信頼や誇りを持っていますか?」

興味深い調査データがあります。
アメリカのコンサルティング会社が「世界120か国」と「日本」を比較したデータです。

「会社の目的や目標を信じているか? 」

・世界120か国の平均 … 68%
・日本の平均 … 38%
「所属している会社に誇りを持っているか?」

・世界120か国の平均 … 72%
・日本の平均 … 47%
「会社に求められていること以上の成果を出したいか?」

・世界120か国の平均 … 78%
・日本の平均 … 49%

会社への信頼や誇りに関する世界と日本の比較データ

いずれも、世界と比較した際、日本はYESと答えている割合が低いことがわかります。
色々な原因があるとは思いますが、経営者やマネージャーの方々が、会社の目的や軸になる部分を、従業員に浸透させているかどうかが大きい要素ではないでしょうか。

会社への信頼と誇りに繋がるということも意識して、ぜひ会社の基軸となる経営理念について、しっかりと浸透させていってほしいと思います。

OGSでは、経営理念の作り方や、経営理念を作った後にどう社内に浸透させていくかというポイントをまとめた講座をリリースしています。
非常に内容の濃い講座になっているので是非ご検討ください。


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