ネット大喜利斬り捨て御免

ネットの世界は、世界中を相手にした壮大な「大喜利」だ。

ツイッターで誰かがちょっとおかしなことを呟けば、それに対して誰が一番気の利いた、もしくはみんなが思いもよらなかったアプローチから言説の矛盾をつき、それに対して賞賛を得るか、を競っているように思える。

そうなると、知識というものは他者の揚げ足を取ったり、自分の優越感を得るための手段に成り下がる。

知性は鋭いものだ。刃物のように、事物に切り込んでその真理の探求に迫る。真の知者とは、知性の鋭さを自らの内面へと向けていく。

ネットの世界を覗けば、頭の良い人がゴロゴロ存在している。その知識の深さと情報処理の速さには驚くが、時にそんな人たちが自らの知識を刃として、SNSでおかしな言説を見つけてはその矛盾をつき、片っ端から切り刻んでいくような場面を見る。

ネット無双、斬り捨て御免。

ちょっと悲しくなってしまう。もったいないぁと。まあ、自分が思うことでもないし、関係ないのだが、でも、関係なくないのだ。

この世は全体関連性の中にある。

西洋的思考では、物事の原因と結果は一本のラインとして独立し、AにはB、CにはD、と個別に存在していると考えるが、東洋的にはAもBもCもDも全てが緩やかにつながっていて、その全体の関連の中にこの世がある。

そう考えれば「お前には関係ないだろ」なんて言葉は軽々に吐けなくなる。実際そうだし。

と、今日ツイッターで見かけてしまった方の投稿を見ていて、思った。

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