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凄かったサマーオブソウル。

今年の夏、観たいなと思って観ていなかった映画、「サマーオブソウル」。
ところが!
なぜか早くもWOWOWでやっていたので観れちゃいました。
先日、「リスペクト」で目と同じ太さの涙をしたばかりだったのでこちらもワクワクでしたが、いきなりノックアウトされてしまいました。
舞台は1969年のハーレム。
「ハーレム・カルチャラル・フェスティバル」の体験記であります。
1969年といえばウッドストック。
こちらの映画は皆さん若い頃にご覧になったことと思います。
私も飯田橋だったかで観ました。
ですが、サマーオブソウルの映画化は初。
人類は初めて体験することができたのです。
ウッドストックの場合、確か最初はチケットがあったけど結局無料コンサートになったと記憶しています。
ですが、延30万人もが観覧したこちらは最初から無料。
黒人居住地区の公園で行った無料コンサートですから観客のほとんどは黒人たち。
しかも若者や大人だけでなく、小さな子供もいっぱい。
驚くなかれ、出演したのは以下の方々。
スティーヴィー・ワンダー、B.B.キング、ザ・フィフス・ディメンション、ステイプル・シンガーズ、マヘリア・ジャクソン、ハービー・マン、デヴィッド・ラフィン、グラディス・ナイト・アンド・ザ・ピップス、スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーン、モンゴ・サンタマリア、ソニー・シャーロック、アビー・リンカーン、マックス・ローチ、ヒュー・マセケラ、ニーナ・シモンほか。
ブルース、ソウル、ゴスペルなど、本物中の本物のステージはそれが生活に密着している魂の叫びの音楽であって、模倣ではなく完全に本物。
現場で聴く側のオーディエンスたちはまるで教会に集ったかのよう。
ちょうど初めて人類が月に着陸するという時だったけれど、観客たちは「そんな膨大なお金があるなら回して欲しい」という切実なメッセージも聞かれた。
そういえば私もかつてニューオリンズに行った時、ジャズフェスのゴスペルテントへふらっと入った経験がありました。
そこは日本人の興味本位の軽い気持ちで入ってしまってはならない場所。
そういう感じがしましたが、このハーレムはもうど真ん中。
その意味では映画で良かったと、十分すぎるくらい魂のやりとりを垣間見れました。
ニーナ・シモンの強烈なメッセージが鳴り響く頃にはこのコンサートがもう革命だったことが伝わってきます。
音楽は生活と密着している。
メッセージが本物すぎる、しかもグルーヴも半端ない。
やられました。
しかもそれだけではありませんで、このコンサートはジャズやラテンも。
マックスローチ、モンゴサンタマリアらのステージも観られます。
いやー、凄いことです。
この映画、実はまだやっています。
■上映しているところはここ。
https://searchlightpictures.jp/.../summerofsoul/theater.html
ただ映画を観るだけでもいいのですが、ブルース界のバイブル、「ブルース&ソウル・レコーズ」の前号で大特集が組まれていて、これには付録でレコードのガイドブックまでついていました。
バックナンバーで手に入れることも可能姉妹ですぞ。
■ブルース&ソウル・レコーズ 第161号(バックナンバー)
https://www.twovirgins.jp/.../%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83.../
というわけでまたしても最高な音楽映画でございました。
■『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』予告映像
https://youtu.be/TOEBts50p3M

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